戦車
「ファイヤーー!
おい見ろよ~!
人がゴミみたいだぜ~!」
ハットリは、戦車に乗って 次々と地下街を制圧していった。
僕達は、
戦車の中に居座っている。
ハットリ大佐が、
運転して、 辺りを焼け野原にしていた。
「ハットリ先輩
この 戦車
どこから持ってきたんでしょうかね」
中野さんが僕に聞いてきた。
だが僕が知らない。
ハットリ大佐が
やることなんて、
人間には
わからないのだからな。この世の理から かけ離れている。
僕達はちょっと前まで、武器庫を探していた。
意外と近くにあったのだ。
僕は
今山から 教えてもらっていた、ロックを解除するための パスワードを打とうとした。
だが、
でしゃばりな大佐は、
パスワードも知らないはずなのに、
僕を
強引に押しのけて
こう でしゃばった。
「おい!
かしてみろよ~!
あのな こういうのは、
経験とカンが ものをいうんだぜ~!
例えばな~
コーラと 一緒なわけだな~
あれは 十年前のことだった……」
ハットリ大佐は、
ドウデモイイくだらない過去話を繰り出してきた。
なんでも いいけど、
早く扉を開けてほしい。
早くしないと また敵と面倒な事になる。
中野さんも焦っていた。
「また ハットリ先輩の、クソどうでもいいふざけた話が 始まっちゃいましたね。誰かー!
頼みますからこいつの息の根をとめてくださいー! 」
そうだろう
僕もそう思う。
そう思わない奴が
おかしいくらいだ。
大佐は、ゆうに
30分位は しゃべっている。
だが
話はまだ終わりそうになかった。
そうであったから、 僕は強制的に話を終わらせた。
とりあえず、
大佐をおもいっきり、
蹴り飛ばした。
かなり 吹っ飛びやがった。
もちろん、 ハットリ大佐は きれた。
「 お前な~!
人が 気持ちよく話をしている時に 蹴り飛ばすなんて、 お前
どんな 性格してんだ~?
今すぐ ドクターに
頭を見せに行った方が、いいんじゃね~か~?
なんなら
俺が 馬鹿なお前の頭を
見てやろうか~?」
…カマキリがなんか言っていたが、 僕達は
お前みたいに暇ではない。
僕は 無視して
パスワードを打っていたが、 ハットリ大佐が突然、
叫んだ。
「あ~~~~~!!
お前 ふざけんじゃね~よ~! 俺様の話を
無視するなんて、いい度胸だな~!
かせ!
俺様が扉を開けるんだ!お前は そこに座って、
俺様の勇姿を
み~と~け~ば~!!」
ハットリは
凄い勢いで 僕を 殴り飛ばし、 パスワードを
ブツブツ言いながら
打ち始めた。
「…まったく~
お前ら本当 アホだな~
最初から 俺に任せとけば、 間違いね~のにな~!」
中野さんが
僕に聞いてきた。
「ハットリ先輩
大丈夫でしょうか?
かなり ご立腹みたいですけど… カスですね」
ごめん 中野さん
ハットリは最初から、
大丈夫じゃないよ。
と、
ハットリはパスワードを打ち終えたようだった。
なぜか また怒りだした。
… どうやら
パスワードが間違ってたようだ。
そりゃそうだろう。
すると 大佐は
入力機 に暴言をはいた。
「お前な~!
パスワード入力機のぶんざいで、
俺に たてつく つもりか~?
待ってろよ~!
今すぐ 粉々にしてやるからよ~!
ファイヤー!」
ハットリはそう言うと、また
どこかへ行ってしまった。
まあいい
お邪魔虫が消えたのだ。
僕は、落ち着いて、けれども、急いで、 入力し、入力を終えた。
ガシャン
どうやら
扉が開いたらしい、
中には武器が、沢山あった。
僕達は とりあえず、
一番小さな 拳銃を
携帯した。
これだけあれば
十分だろう。
そう思い 武器庫をあとにした。
「これから
どうする?
もう、家に帰る(笑)?」と
僕は中野さんに聞いた。
「そうですね。
そろそろ家に帰りたいですね。」
うん。
じゃあ
そろそろ帰ろうかな。
飽きてきたし。
続きは
明日でいいか
と
僕達は、思っていた。
僕達が
歩いていると、
地面が揺れた。
揺れていた。
前を見ると、
戦車に乗った、ハットリが、暴れていた。
…
どっから
パクってきたんだ?
と言うか、僕達が危ない。
僕達は
走って 少し距離を置いた。
戦車は
武器庫の前に来て、
こう ハットリ大佐は
叫びながら 砲撃した。
「やあ!
またあったな~!
元気にしてたか~?
ああ
それはよかったな~!
じゃあ
お別れだ~!
ファイヤ~!」
ドガーン!
さしずめ
扉もろとも 辺りの壁も
こっぱみじんだ。
「ガハハハハ!」
大佐は
上機嫌だった。
だから、
僕達を
ハットリ大佐は
戦車に招き入れた。
「どうだ~?
すげ~だろ~?
感想言うなら
今のうちだぜ~」
ハットリは
そう言いながら、
地下街を
制圧していった。
中野さんが、僕に聞いてきた
「無事
お家に 帰れるのでしょうか?
ハットリ先輩が
上機嫌って事は
何かがこの星から消えますよ!
誰かー!
コイツを黙らせられる、大きめのガムテープ
持ってきて下さい!」
僕も 黙らせたいけど、
ガムテープは持ち合わせていなかった。
今 僕が持っているものと言えば、
生徒手帳
携帯電話
小銭
あと
…拳銃…
ああ
黙らせられるウエポン
あったわ!
僕は密かに
考え事をしていた…