ガトリング今山
そう言えば
日常とはかけ離れている気がした。
というか
完全に 現実っぽくなくなってきた。
が
まあ大丈夫だろう。
この戦いが終われば、
また 日常がもどってくるからな。
「あ~あ
だりぃ~ 」
ハットリが、隣で
文句をいっている。
中野さんも言った。
「なんか 面倒ですね。
隣にはカマキリもいますし…」
確かに そうだ。
けれども、
やらなければ、
やられてしまう。
だから やるしかないのだ。
僕達はテーブルの下に隠れて、何をすればいいのか 話していた。
「とりあえず、
向こうの人達は、
僕らを 狙って撃ってきたから、 話し合いは、今は無理そうだな。」
と僕は言った。
中野さんがこたえてくれた。
「そうですね。
まずは 逃げるだけですね。 逃げながら、 なんで 警察官が 私たちを襲うのか
を 調べた方が良さそうですね。」
そうだな。
いくら 犯罪者顔のカマキリ でも 警察官にここまで狙われる理由は ないからな。
すると カマキリが
口を開いた。
「で~
ようは 人間全てを
ぶっ殺せば いいんだろ~ 楽勝だぜ~!!
死にてえ奴だけこいよ~!! ガハハハハ! 」
中野さんがハットリを呪った。
「さっさと
死ねよ。カマキリ野郎が…」
同感だった。
「は~?
お前な ふざけんじゃね~よ~! 人が黙っていれば 言いたいこと言いやがって~
誰が カマキリだ!
好きで なったんじゃね~よ~!
あ~ もう 我慢の限界だ~ !
こんな所にいたら
本当に、カマキリになっちまうぜ~!!
うおりゃあ ~!」
と ハットリは怒って、
また一人で
どこかにいってしまった。
… 最悪だ。
本当に人類が危ない。
まずは ハットリを探さないと。
「いってしまいましたね。 私も言い過ぎたかもです…」
中野さんが心配していた。
僕は、こう元気づけた。
「心配するな。
全部 ハットリが悪い。」
「はう~… そうですか… 」
まったく カマキリの野郎め、 どこまでも
周りを不幸にするな。
すると
扉が突然あいた。
もう カマキリが帰ってきたかと思ったが、
違った。
そこにいたのは、
ドデカいガトリングガンを軽々と持っている、 高校生ぐらいの みたことあるような男だ。
僕達は 慌てて隠れようとしたが もうばれていた。
その男は 僕達にむかって こう言ってくれた。
「安心しろ。
俺はお前達の敵じゃねえ。 追われているんだろ? 俺が力を貸そう。」
よく見ると、その男は、同じクラスメートの
今山
だった。
「やっと
気づいてくれたようだな。」
と
今山は言ってくれた。
と 僕は今山に
こう聞いた。
「なんで 今山が、こんな地下街にいるんだ?」
すると ニッコリとはにかみ
イケメンは、僕に教えてくれた。
「ふん。相棒がピンチの時は お互い様だろ?」
なんて いい人なんだ。
僕はこう答えた。
「サンクス今山」
するとこう返してくれた。
「 OK セブンイレブン」
中野さんは、笑顔を取り戻していた。
本当に ありがとよ。
だが 今山は慌てて、
今の状況を説明した。
「強盗犯と警察官を敵 とすると、
その敵は 今
手分けして こちらを捜索しているみたいだ。
監視カメラで確認した所、 敵の数は 最初より増えている。
まあ この地下街は
かなり広く 地下四階まであって、全ての階が ドーム3個分位だ。
だが もたもたしていると やがては 見つかってしまい 何をされるかわからん。
武器庫などは パスワードでロックが かかっているから 安心しろ。
監視カメラの電源も
落としたから、 カメラで見つかる事はないだろう。
今は 武器庫にいって
武器を装備することが
第一だと思う。
何をされるかわからんからな。
よし じゃあ 行くぞ」
と言い終わると
僕達は立ち上がった。
僕は今山に聞いた。
「今山 の他に、僕達を手伝ってくれるクラスメートは いるの?」
すると
今山はこたえてくれた。「ああ さっき 野上と火高に 連絡した。 すぐ 行くとは言っていたが、 まだ会っていない。 どこかで迷子に なっているかも知れないな。」
なる程。
結構味方がいたと言うことだな。
「そう言えば、あのカマキリ野郎の姿が見えないな。」
と 今山が言った。
僕達はこう返した。
「ああ あいつなら
走ってどっかに行ったぞ」
「はい どこかに言ってしまいました。 そのまま 死ねばいいのにです」
すると今山が呟いた。
「そうだな。
あいつは 死んだ方が
世界の為になるな」
と 話していると
突然 カマキリの声が聞こえてきた。
「あ~!
なんだ~ お前ら~!
痛くも痒くもねぇ!」
…
グズグズしてはいられないようだ。
今山を先頭に
僕達は走り出した。