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「お前は誰だ!」

死刑台の上に住人の罵声が飛ぶ。

その声に気づいた住人たちが次々に声を合わせ出す。


「お前は誰だ!誰だ!誰だ!誰だ!誰だ!誰だ!誰だ!誰だ!誰だ!誰だ!誰だ!誰だ!誰だ!誰だ!誰だ!」

「まぁまぁ、少し静かにしてくれないか?聞こえるものも聞こえなくなってしまう…」


この言葉に、だんだん住人たちの声は力をなくし、弱まっていった。

「私の名前は、サンドラ・バーネット。サンドラ・バーネットだ!この町の疫病神と恐れられてきた神、スキル・クリスタルを迎えに来た。この疫病から逃れたいのなら、すぐさま私にスキル様を渡したまえ!」

「スキル神だと?」「なんだって?」「あの幸福の神、スキル・クリスタル様だと!」



 スキル・クリスタル



この名前を聞けば誰でもこう思う。


  『幸福を運ぶ神』


しかし、幸福とは小さな幸せのこと。大きな幸せは恵んでくれないのだ…

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