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そう、この町には年に一回、僕を殺す日がある。その日の町の住人たちの目は、暗くいつもの明るさがない虚ろな目で僕の姿をまじまじと見てきた。
突き刺さる住人たちの目線、近づく死刑台…
血のにおいが染み着いたローブを身に纏い、ただただ死刑台へと歩いていくだけ…
(ハァ…ハァ…今日モナノ?僕ハマタ、殺サレルノ?誰カ…誰カ助ケテ…!コンナノ絶対オカシイヨ!)
「手首をここに…」
と、死刑台にいた町の住人に言われ、そっと置こうとしたとき、
「おやおや、美しい少年が一体ここで何をしているんだ?」
背後から若々しい青年の声が聞こえた。
ゆっくりと振り返ってみるとそこにはさっき見た美しい紅い羽根を持った小鳥のような、燃え上がるような紅い髪の毛を持った若い青年がいた。