莉奈の受難の1日 ➖in八台中学➖①
莉奈は目を見開いた。目の前の光景に信じられないとでも言うように。
時は少しだけ遡る。
いつものように剣道部の部活を終わらせてから着替えて汗拭きシートで拭きながら竹刀袋を手にし防具袋を背負ってから部室のドアを開けて仲間らに手を振り急ぎ玄関に向かった。
「莉奈また竹刀とか持ち帰っちゃって、部室に置いとかないの?」
「いいの日曜に試合を控えているから、今日もたくさん使ったから、大事に綺麗に磨きたいしさっ、胴着も洗濯したいからねっ」
背後から同級生の部活仲間である野坂 愛菜が追いかけてきて話しかけてきた
2人で歩きながら靴箱に向かい、クラスが違う2人はそれぞれのクラスの靴箱に向かい、玄関でまた合流してから、校門に向かって歩き始めた。
「きゃあーーーー」
「うわぁあぁ、やめて、痛い、痛い。」
「ガゥガゥ」
「グルルル」
校門の外から悲鳴や叫び声と吠える声などあちこちから異様な声が聞こえて来た。
「なに?あれは?」
愛菜が指す方を見ると、校門から出た先の道路には多数の緑色の小さな子供のようなモノが1人に纏わりついていたり、顔が潰れ服が血だらけになりながらも彷徨い歩くモノ、人を追いかける緑色の子供のようなモノら、次々と血だらけの死体のようなモノはあちこち噛まれながらも逃げていく人々が変貌し始めて増えていくようだった。
「映画撮影?じゃないよね?」
「莉奈、逃げるよ」
「何処に?」
「今は外は危ないと思うの、だからね」
そう言って校舎に向けて2人で走り始めた。
急ぎ走り私達は放送部のある二階に向かい、飛び込んだ。まだ部室には帰宅前の部活や校内にまだ残る生徒に向けて下校を促す放送を用意している部員が残っていて、愛菜が部員に向けて放送を促す間に私は入り口にバリケードをつくり、中に侵入できないように机や箱などを積み上げていった。
「だから、モンスターが現れてるの、信じられないかもしれないけど、校内の生徒や先生に危険を知らせて!」
「え?何言ってるんですか?頭大丈夫ですか?」
「いいからマイク借りるよ。」
「あ、ちょ。」
『あー校内に残る皆!校内の安全な場所を探し隠れて!あと武器を防具を確保して!そして自分を守って!』
『私は2Bの野坂!殺人鬼いやモンスター、通り魔というべきモノが校門前に暴れています!見にいこうとはやめて!外が危険なの!繰り返します。
いのちだいじに!
皆!気をつけて!』
その放送のすぐ後に校舎には暴徒のようなモンスター達が入り込み、中学校は惨状の場になっていった。
放送を聞いてすぐさま行動に移したいく人かと放送室以外を抜いて‥‥‥。
妹奮闘記の出だしです。短い出だしです。




