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皇族姫  作者: 春香秋灯
賢者の皇族姫-伯爵家の悪女-
114/353

その後の悪女

 追い出された令嬢のその後が、大変なことになりました。なんと、殺人事件に発展ですよ。わたくしの死を偽装するために、死体を、その、あの、作った? のだけど、完全に殺人だったので、犯人を探すこととなりました。いや、探さなくってもいいのに。通り魔的な死で良かったのにね。

 わたくしの死の偽装なんて、魔法使いを使えば、簡単にバレます。それをあえて、バラさないで、わたくしの死を利用して、親戚とか、貴族に揺さぶりをかけているのでしょう。犯人が出ないと、これ、収まりません。

 もし、犯人にまつり上げるのなら、わたくしのお父様と義妹ですね。義母はもう牢屋の中なので、出来ません。

 お父様と義妹ですが、実家がいいトコでしたので、受け入れたようです。そのまま平民以下になってしまえばいいのに、惜しいことをした!! と悔しがっていたのだけど、この殺人事件の容疑者に、お父様と義妹がされました。

 皇帝って、怖い人ですよね。わたくしの死期を家から追い出された直後、なんて発表したのですよ。そうなると、わたくしを追い出したと偽装して、実は殺したんじゃないか、なんて疑いますよね。あー、怖い怖い!! お手紙、また書かなきゃ!!!

 この疑い、侯爵家にまで飛び火ですよ。可愛い息子のために、侯爵家も何かやったかもしれないね! なんて疑惑を受けています。ざまあみろです。義妹ばっかり可愛がって、わたくしに嫌味しかくれないから、天罰ですよ。

 そんな内容の新聞を読んでは大喜びです。もう、飛び跳ねちゃいますよ。足が片方重いので、あれですけどね。

「サツキ、ほら、珍しい果物が出ていた」

「それ、本で読んだことがあります。剥き方が難しいですよ。やりましょうか?」

「ダメだ。そう言って、刃物持たせたら、手を切っただろう」

「れ、練習、しなきゃ」

 頭だけで、わたくし、役立たずです。いや、飲み屋では、料理運んだり、会計したり、注文受けたり、というのは出来たから、役立たずではありません!!

 アルロは優しく笑いかけてくれる。

「そんな危ないこと、しなくていい。ほら、俺がやってやる」

 綺麗にむくアルロ。さすが、軍神コクーンの弟子ですね。刃物使いが上手です。

 衣食住、全てアルロに支配されています。わたくし、このままではいけないです。だから、アルロが近くなると、抱きつきます。

「は、離れろ!!」

「ずっと手を出さないつもりですか。そんなに、わたくしは魅力がないですか?」

「そ、そんなことは、だが、しかし」

 最初の口づけと愛撫から先に進んでいません。貴族では、女は受け身でいい、という教えです。わたくしからは動きません。だから、アルロから動いてもらわないといけません。

「アルロは口づけ、上手ですよね。あんなに気持ち良いなんて、驚きました。やはり、経験があるのですね」

「………」

 思いっきり顔を背けるアルロ。そんな気まずい、みたいな顔しなくていいのに。

「わたくしは勉強ばかりで、こういうこと、下手でしょうね。きっと、アルロを気持ちよく出来ませんから、愛想尽かされちゃいますよね」

「そんなことはない!!」

「アルロが騎士をやめたのは、わたくしのせいですし、責任をとりたいのです」

「それは違う。柄じゃなかったんだ。いつかは、騎士をやめてた。貧民の生き方のほうが、性に合ってる」

「初めては、アルロがいいです。アルロだけです。わたくしを女扱いしてくれたのはアルロだけですよ。学校に行っても、生徒会に入っても、誰も女扱いしませんでしたよ。アルロだけです」

 わたくしから思い切って、口づけします。残念ながら、アルロのようにうまくできません。

 貧民って、こんなことも上手になっちゃうこと、色々なことをするのですね。知りませんでした。こんな生き方が性に合っている、なんて、嘘つきめ。





 子どもが生まれたりすれば、子育てだってします。見よう見まねですけどね。アルロのほうが上手ですよ。

 そうして、賑やかになっていくと、わたくしの足枷もなくなります。アルロも、もういい加減、わたくしが逃げない、と気づいてくれました。もう、子どもまでいるというのに。

 だけど、仕方がありません。わたくしは元貴族ですから、こういう生活に嫌気をさして逃げる、と思っているのでしょうね。そこは、わたくしも理解してあげます。

 そうして、子どもを抱っこしたら、追いかけたりしていると、ちょっと家の外に出てしまいます。

「あら、マクルス様ではありませんか」

 随分と大人になった元生徒会副会長であり、伯爵家次男のマクルスです。まあ、こんな後ろ暗いお仕事を依頼するような家柄でしたのね。知りませんでした。

 まさか、ここでわたくしに会えるなんて思ってもいなかったマクルスは驚いて、声も出ません。

「し、死んだ、んじゃ」

「あら、会長から何も聞いていないのですか? あんなにお手紙を一方的に出してあげましたのに、マクルス様には内緒でしたか」

 いっぱい、わたくしから一方的に入れ知恵してやりました。まさか、そのまま話が進むとは思ってもいませんでしたが。

 わたくしは走り回る子どもを家に閉じ込め、抱いている赤ちゃんを見せます。

「ほら、赤ちゃんです。可愛いでしょう」

「………貴族に、戻ろう!! 今すぐに!!! 私が力になる」

「貧民でかまいません。わたくしは、今が幸せです」

「今、領地がどうなっているか知っているか? 跡継ぎ争いで、大変なことになってるんだぞ」

「知っています。そうなるように仕向けたのはわたくしです。さんざん、わたくしのことを蔑んで、蔑ろにして、食い物にしておいて、ただで済ますわけがありません」

 わたくしの復讐はまだまだ続いています。皇族は最高ですね。手紙を出せば、その通りに情報操作してくれます。もう、領地は大変なことになっています。

 マクルスは、目を疑う。わたくしが笑顔で悍ましいことを言っているので、現実味がわかないのでしょう。しかも、無垢な赤ん坊を抱いて、母親の顔をしているのです。

「領地民だって、わたくしに対して、随分なことをしてくれました。視察に行けば、この悪女、と石を投げてきたのですよ。あんな領地、滅び去ればいいのです」

 わたくしの悪い噂を信じて、わたくしを悪くいう領地民。本当に酷いものだ。行けば蔑ろにされ、食事だって酷いものだった。あんな所に慈悲の心なんて持たない。

「それも、サツキ嬢が狙ってやったことだろう」

「どうでしょうか。領地民のことは、蛇足ですよ。良い領地経営をしたというのに、悪いことがあると、全てわたくしのせいです。そして、今、酷いことになっているのは、わたくしが死んだせいですって。おっかしい!!」

 結局、悪い事は全て、わたくしのせいなのです。それを聞いたわたくしは、笑うしかありません。

 傷ついた顔をするマクルス。

「私が君の味方になっていれば」

「味方してくれたではありませんか。学校でひどい目にあっていると、あなたは怒ってくれました。あなたは優しい人ですね。ありがとうございます」

「優しくない。今では、後ろ暗い役割をこなしている。伯爵家の暗部だ」

「まあ、かっこいい!!」

「君は、すごいな」

 相変わらずなのでしょう。わたくしは変わったつもりなのですが、マクルスにとっては、昔のわたくしが垣間見えるのでしょう。

 大したお付き合いではありませんでしたけどね。学校に通い始めて、半年もしないで、わたくしは家を追い出されました。マクルスとわたくしの関係なんて、ほんの少しですよ。

 そういう意味では、アルロとも、ほんの少しでした。なのに、アルロはわたくしのために騎士をやめて、王都の貧民街の支配者となりました。

 指示を終わらせて戻ってきたアルロは、わたくしがマクルスと話している姿に、嫉妬の顔を見せます。

「外に出るんじゃない!!」

「もう、心配しすぎです。わたくしを女扱いする人なんて、アルロだけですよ。マクルス様でさえ、わたくしは人扱いなのですから」

「………」

 もの言いたげに見てくるマクルス。わたくしはマクルスなんて無視して、アルロに抱きしめられて、喜ぶしかない。この人にこうやって囲われて、幸せを見せつけてやる。

「それでは、マクルス様、ごきげんよう」

 これ以上、外に姿を晒すことは危険です。どこで、わたくしのことを知る誰かが見ているかわかりません。





 そうして、わたくしは五人目の子の出産までは、ずっと囲われていました。

 正直、こんなにいっぱい、子どもを産むことになるとは、思ってもいませんでした。アルロだって、大変でしょうに。

 でも、貧民生まれの貧民育ちの子どもたちは逞しい。さっさとわたくしの手を離れて、さっさと外で色々なものを身に着けてきます。わたくしが出来ることなんて、手が必要な頃は育てて、大きくなったら、教育するだけです。

 子どもを育てると驚くばかりです。胎教って、あるのですね。

 一人目の子どもは男の子です。ライホーンは、長男としての心構えを教え込んでしまいましたので、すっかり、生真面目です。アルロに似ていますが、優しいところがあります。でも、長男として、家族を守ろう、なんて無茶をします。

 二人目の子どもは女の子です。リンネットは、初めての女の子ですから、アルロが戸惑っていました。とても綺麗な子です。わたくしに似た、というよりも、わたくしの父方の血筋に似たのですよね。義妹に似ていました。リンネットがお腹にいる頃、それはもう、わたくし、色々と悪いことしていましたから、リンネットの性格が歪んだのは、わたくしのせいですね。間違いありません。

 三人目の子どもは男の子です。ルキエルは、どこか、普通の子どもとは違っていました。こう、空気といいますか、ともかく、どこか違う所を見ている感じでした。しかも、物凄く頭がよくて、ちょっと教えれば、すぐに吸収してしまいます。ともかく、賢くて、手先も器用で、とすごい子です。見た目はわたくしに似てしまいましたね。すごい子だな、と思って見ていれば、妖精憑きでした。才能があるのも、仕方がありませんので、ちょっとアルロを悪者にして、隠すように言い聞かせました。ごめんなさい、アルロ。

 四人目の子どもは男の子です。ロイドは、ちょっと弱い感じ? 物心つく前に離れてしまったので、よくわかりません。でも、一番、アルロに似ました。きっと、将来は、アルロみたいに腕っぷしがある大人になります。

 五人目の子どもは女の子です。レーリエットは、残念、どんな子なのか、わかりません。わたくしに似たといえば似ました。赤ん坊でもわかります。可憐で可愛い子です。大きくなったら、大変なことになりますので、扱いを気を付けないといけません。決して、リンネットみたいな悪女にしないように育てないと。

 末娘レーリエットが離乳に入った頃、わたくしは赤ん坊からも、子どもたちからも引き離されました。

 わけがわからないまま、アルロに引っ張られて、外に出ると、見覚えのある貴族がわたくしをじろじろと値踏みします。

「まだ、母乳が出るんだな」

「ああ。赤ん坊は離乳に入ったが、もう母親は必要ない」

「見た目はいいな。よし、連れて行こう」

「ちょ、ちょっと、待ってください!!」

 わけがわからず、わたくしはアルロに縋ります。このまま、連れて行かれるなんてイヤです。

 この貴族、見覚えがあると思ったら、伯爵家次男マクルスに似ています。きっと、兄ですね。でも、マクルスと違って、この男は、品性に欠けた感じです。きっと、マクルスに才能とか色々と持っていかれちゃったのでしょうね。

 心の中で、貴族のことを下げ落としながら、わたくしはアルロの腕をとって、離れます。

「もう、どういうことですか? わたくしに相談なしで、勝手に話を進めないでください」

 最近は、わたくしは、難しい案件に関してですが、口出しするようになりました。アルロは貧民育ちなので、騙されていることがあったのです。特に貴族相手は、酷いものです。だから、わたくしが間に入るようにしました。

 それなのに、今回の案件は、わたくしに相談なしです。貴族相手は、わたくしに相談してください、とお願いしたのに!!

「一体、どういう話なのですか!?」

「皇帝が、ハーレムの女を増員するというんだ。そこに、母乳が出る女を探しているという」

「そこら辺の見目がいい貧民でいいではないですか。わたくしは、その、ハーレムに入れるほど、見た目良くありません!!」

 残念。わたくしの見た目は普通なのよ!!

「そんなことない。サツキは綺麗だ。俺がこれまで会った女の中で、サツキは一番綺麗だ」

「あ、ありがとう、ございます」

 もう真剣に言われると、年甲斐もなく赤くなります。

 が、落ち着くのですよ、わたくし!! 今、わたくしはハーレムに連れて行かれそうになっています。

「でも、わたくしをハーレムに送るって、どういうことですか!? 約束しましたよね。守ってくれるって。わたくしは、あなたの人生の責任をとるって約束しました」

「皇帝のハーレムなら、もっといい生活が出来るようになる。お前は元は貴族なんだ。こんな所に一生いるような女じゃない」

「わたくしはここがいいんです!! ハーレムなんて、女の戦場ではないですか。あんな所に行ったら、わたくしなんて、あっという間に負け組ですよ」

「勝つ必要なんてない。皇帝の目に止まらないように、生きていけばいいんだ。ここでは得られない、美味しいもの、綺麗な宝石、清潔な寝床がある!! 何より、俺に万が一のことがあって、サツキは安全だ」

「………安全?」

 笑い飛ばしてやりたい。安全なんてない。この男は夢物語みたいなことを言っています。貧民ですから、わからないのですよ、皇族の恐ろしさを。

「もう、決まったことですか?」

「ああ。もう契約している」

「………わかりました。大人しく行きましょう。アルロ、さよならです」

「あっ」

 わたくしはアルロの手を払ってやる。アルロ、こういう話は、どうして、わたくしに相談しなかったのですか!?

 待っていた貴族は、嘲笑っています。そうですよね、わたくしは、邪魔なのですよ。貴族との取引で、知恵をつけてきたアルロは扱い辛くなってきました。その理由がわたくしです。わたくしがいなくなれば、アルロは扱いやすくなります。

 安っぽい馬車があります。これで連れて行かれるなんて。だけど、わたくしは御者の席に座ってやります。

「おい、中に入れ」

「馬車酔いしちゃいます。吐くかもしれませんね。大変なことになりますよ」

「っ!?」

 お前の思い通りになってやらない。見ていなさい。お前は絶対に、その地位から落としてやる。

 わたくしはアルロを振り返らない。ここから、わたくしの復讐は再出発です。

 そのまま、皇帝がいる城に秘密裡に連れていかれます。知っています。ハーレムは表向きは存在しないのです。皇帝のハーレムは秘密裡に存在しています。

 あの貴族は、なかなか見た目のいい魔法使いの服装をした男にわたくしを引き渡します。

「賢者テラス様ですね」

 見た目と年齢、あと、その持前の雰囲気で、わたくしはそう予想する。

 わたくしの予想は大当たりでした。賢者テラスはちょっと驚いて、だけどすぐに穏やかな笑顔を浮かべます。

「まずは、妖精の契約です」

 わたくしの手を握ります。瞬間、手の甲に何か焼きつくようなぴりっとした痛みがします。それも、すぐに違和感程度になります。

「子どもが五人もいると聞きましたが、見えませんね」

「男に愛されると、女は若返るものですよ」

 本気で言ってやる。心底、そう思う。あんなふうに情熱全てを傾けられて、毎日のように愛されるとわかる。

「ここでは、皇帝が一番です。過去は忘れてください」

「………」

 笑顔で無言を貫く。返事をしてなるものか。どうせ、さっきの妖精の契約で、そういうことをされているでしょう。アルロがやったという契約書にも、同じようなことが書かれているはず。わたくしが無言を貫くのなんて、可愛い抵抗である。

 秘密裡に作られたハーレムは、一見すると、何もないように見えました。それも、ある程度、近づくと、突然、豪勢な建物が目の前に出現します。魔法で、ハーレムの建物自体、隠されていました。

 魔法だと見ると、三人目の子どもルキエルのことを思い出します。あの子はとても賢くて、何でも出来る子です。きっと、魔法使いにもなれたでしょう。

 妖精憑きであることを隠すように言いきかせたことを後悔しました。妖精憑きだと黙らせていたのは、ルキエルを盗られないようにするためです。妖精憑きは、ともかく狙われます。だから、隠し通すためでした。

 でも、今、賢者テラスの魔法を見て、考えを改めてしまいます。もしかすると、ルキエルは、すごい魔法使いになったかもしれません。

 でも、今更です。ハーレムに入ってからは、過去を振り返ることは出来ません。今更、ルキエルのことを魔法使いにいうことは、遅すぎます。魔法使いって、赤ん坊の頃から教育をされるといいます。それなりの年齢のルキエルは、もう遅すぎます。

 魔法の粋をこらした建物の中は、暑くもなく、寒くもなく、清潔で、快適に過ごせるようになっています。いつだって身を清められますし、食事だって豪勢で、果物も珍しいものがいっぱいです。女を磨くための道具も使いたい放題です。

 女もいっぱいです。もう、色々な種類の女を集めましたね。その中で、わたくしだけ毛色が違いますよね。母乳が出るだけで、場違いです。

 賢者テラスはわたくしを皇帝の元に連れて行きます。

 皇帝ラインハルトを見たのは、初めてではありません。一度だけ、十年に一度、貴族全てが集まる舞踏会に参加した時に、ちらっと見たくらいでしょうか。その時は、ひと昔前のドレス着て参加しましたね。忘れよう、そんな過去。

 ラインハルトはわたくしを頭からつま先まで値踏みします。ほら、場違いですよね、わたくし!!

「随分と綺麗な女だな。これで、五人も子どもを産んだのか!?」

 目が腐っていらっしゃる。叫んでやりたいが、我慢しました。ここは、沈黙です、沈黙。

「名は?」

「サツキです」

「ひと昔前、同じような名前が王都を騒がせたな」

「………」

 そうか、この人、当時も皇帝ですものね。帝国全てを巻き込んだ騒動ですもの。そりゃ、聞き覚えありますよね。

 わたくしは笑顔で沈黙します。ほら、当事者の貴族令嬢は、死人ですよ、死人!!

「お気に召しませんか?」

「いやいや、文句はない。そのまま置いて行ってくれ」

 わたくしとしては、出してほしいのですが、皇帝ラインハルトはわたくしを賢者テラスから引きはがし、抱きしめる。うわ、ものすごく体鍛えてるわ、この男。でも、アルロのほうが軍配が上ですよ。アルロこそ、最高です。





 その夜、わたくしは皇帝ラインハルトと閨事をすることとなったのですが、大変なことを言ってしまいました。

「ちょっと、物足りない大きさですね」

 皇帝ラインハルトの一物は、途端、萎えてしまいました。

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