一話
主人公の死因って迷いますね。
はぁ、どうして僕はこんな家に生まれてしまったんだろうか?
どれだけ考えても答えは出ない。
それもその筈だ。
この家に生まれたからこそ、ここに星野真という人間が存在し、他の家で生まれたのならそれは自分とは違う人間だ。
ならば、遺伝子が同じだったのならどうだろうか?
それならば、同じ人間であると言えるだろう。
しかし、それは他人から見た場合であり、中身は違う人間である。
では、何が足りないのか。
それは、記憶ではないかと思う。
もし、自分が記憶喪失になれば、それはもう別の人間であり、別の人の体に自分の記憶があるのであれば、それは同じ人間ではないのかと思う。
もし仮に、自分の記憶が神様の作った作り物であったとしても、それは自分であると言える。
そんなくだらないことを考えながら、今日も自分の家族を恨む。
兄は僕をいじめ、妹は僕にいじめられたと嘘を言い、両親は妹を信じて僕に虐待を行う。
周りには味方はいない。
しかし、そんなのはもうどうでもいい。
両親が妹を信じてしまうのは仕方ないし、そんな両親と仲良くしたいとも思わない。
自分が意地っ張りで、こんなひねくれた考えをしていると分かっているが、それでもその考え方は変えられない。
そして、そんな家族に苛立つ度に、こう思ってしまうのだ。
どうしてこんな家に生まれてしまったんだろうか?と。
そして、僕は今学校の屋上に来ている。
その理由は、高い所から飛び降りるためだ。
今の生活に耐えられない訳では無い。
我慢すればもうすぐで家を出られる。
しかし、僕にはそれがいいとは思えない。
そう、思えなくなってしまった。
この家にいた事で、自分の価値観は変えられてしまった。
どんなことにも魅力を感じない。
感じても、直ぐに飽きてしまう。
既に、星野真という人間は死にかけていると言ってよかった。
しかし、まだ真と言う人間が生まれ変わる方法がある。
それは、記憶喪失になるか、自分の価値観を変えることか、文字通り生まれ変わることだ。
僕が今から飛び降りれば死ぬかもしらない。 いや、十中八九死ぬだろう。
しかし、このまま何もせず生きていくよりはましに感じる。
そして、もし生きていたら、その時には価値観が変わっていることだろう。
その時に自分はどんなことを考えているんだろうか?
過去の自分に怒りを感じているだろうか? それとも、感謝しているだろうか?
自分の考えがおかしいことは分かっている。
しかし、世の中をひたすら恨み続けた人間が狂わずにいられるだろうか?
僕は口元に笑みを浮かべながら、軽い足取りで飛び降りた。
これから少しずつ書いていきます。
誤字脱字が多く、ストーリーは酷いことになるのが予想されます。
そんなの関係ねぇって方だけ続きを読んでいただけたら幸いです。