女官制度について、創作
カクヨムにて投稿しております、『ひめまつがゆく1068』ですが。
人間関係や組織図があまりにゴチャついておりますので、図解をつけられる「なろう」にて資料を上げていければなあ……と、思い立った次第であります。
まずは女官制度について。
平安時代の女官制度は、後宮十二司から内侍司への統合を経て、「所々」へと発展していくという流れだそうです。
1130年代には「所々」であったことは、各種史料また先生方の論文により明らかなようです。
しかし1068年にどうであったかは、明確ではないように感じられました。
『ひめまつがゆく』では、内侍司の一元管理としてしまいました。
采女・得選の件では御匣殿に触れるべきところかとは思いましたが、逃げました。
もうひとつ、「○○命婦」についてですが。
これは、宮中行事に臨時で招かれる貴婦人につけられる称号です。
たとえば「取水命婦」と言えば、「上巳祓(桃の節句)」に招かれる女性なのですが……。
いっぽうで、「命婦」なる称号の本来的な意味は「五位の女官」。
また「命婦」なる称号の価値は、どんどん下がっていた。
と、そのふたつの理由から、「○○命婦」とは五位を得た女官の称号であると。
そういうことに「してしまいました」。
創作ということで、お許しください。
さて、その上で。
とまあ、こんな組織を設定しました。
線が太いほど、上から下に強く命令できる。点線は、「お願いできますかしら?」と依頼する感じ。……というイメージです。
「女房の壁」より上にいる人からすると、「下の連中なんかと一緒にしないでくださいます?」であります。
書き忘れましたが、よくイメージされている女房(と言いますか、私がイメージしておりました女房)であるところの紫式部や清少納言といった人々は、「内侍」の少し下、典侍のお局に所属するといった感じかと思います。