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Knights VS Undead  作者: 神崎
第一章 東京隔離
11/54

八話集結、黙示録の救世主

こんにちは

隊長格は個性があって大変でした。

設定がそれぞれ細かくて大変大変・・・・

それではどうぞ!

六月十八日午後六時過ぎ、騎士領にある総合部隊の専門施設内の隊長格室において、隊長格の団員が全員集合し、今まさに隊長格会議を開こうとしていた。長机の据え置かれた部屋の中の席の配置は、一つある入り口のすぐそこにある二つの並んだ椅子、そこが総合部隊の隊長格、つまり御剣と孤影の席であり、その後ろにはディスプレイがあるのだが、そこから見て右側が御剣の席で、左側が孤影の席である。これを部屋の先端とするとそれから先は他の部隊の席となる。席順は、総合部隊から近い順に言うと、特攻部隊、狙撃部隊、爆撃部隊、援護部隊、監視部隊、製造部隊、交易部隊、そして最奥の席に座るのが救護部隊である。また、隊長と副隊長が顔を合わせて話す事が出来るように、二つの長机を挟んだ向かい同士に椅子を置いてある。総合部隊の席の配置から分かると思うが、御剣の座る右側の一列は隊長が座る席。孤影の座る左側が副隊長の座る席である。この配置は、数十年来変わっておらず隊長格にとっての一種の伝統だと言ってもいいくらいだ。


「皆さんお揃いでしょうか?」

御剣が、その場にいる全隊長格に静かにそう呼びかけた。瞬を始めとした隊長格は、口々に報告する。

「特攻部隊両者出席でーす」

「……狙撃部隊も共に出席している」

「爆撃部隊問題無しじゃな!」

まずは、瞬と緒代におやっさんの三人。それぞれ、隊長副隊長どちらも出席している。

おやっさんの向かい側に座る、手を頭の裏で組んだ不機嫌そうな少年。


冴場(さえば)悠介(ゆうすけ)。身長176cm体重61㎏、1月11日生まれ18歳。肩くらいまで伸びた黒い髪と、両目を隠せるくらい長い前髪が特徴的な爆撃部隊副隊長。長机の上に両足を組んでいて、もの凄く態度が悪い少年なのが人目で分かる。その通りというかなんというか、騎士学校には全くと言っていいほど通っておらず、誰から見ても超不良。しかし、戦闘能力は副隊長という名に似つかわしくないほどに高い。ついては、特攻部隊隊長の瞬と、同じくらいの戦闘能力を持っている、との噂だ。性格は不良らしい性格で、態度が悪くて口も悪く、短気。でも、極稀に人に優しさを見せる時がある。


続いての報告は、援護部隊なのだが、その援護部隊は副隊長はいるのだが、隊長の席は空いている。だが、隊長格は誰一人としていない事に疑問を抱かない。

「援護部隊、いつも通りだ」

と、そこで、副隊長席に座る比較的体格の大きい青年が、いない隊長の変わりに報告をした。だが、その報告は意味深な内容であって、何も知らない人間からすると理解は出来ないであろう。しかし、これは純粋にいつも通りの事なのだ。その理由はすぐに分かる。


鷹山(たかやま)昂大こうだい。身長186cm体重70㎏、11月2日生まれ19歳。幼い頃からの人並み外れた体の成長と身体能力を駆使し援護部隊の副隊長を務める事となった彼は、現在の援護部隊の総指揮を一人で行っている。その理由は、本当の隊長である津田(つだ)さやかが現在行動不可能だからである。それに関しては、また別の機会に説明するとしよう。津田が行動できないのは、聖騎士団(ガンナイツ)の人間全てが何年も前から知っているので、隊長格会議などでの報告はいつも通りとなっているのだ。彼の性格は緒代に負けないほどにクールで、普段は物静かな感じだ。そこが格好良いと、女性からの人気は絶大。


「監視部隊に異常はないわ」

続いて監視部隊の隊長である細波の報告。監視部隊は、彼女の報告通り隊長副隊長共に健在である。言い終わった細波は腕を組んで椅子の背もたれにだらしなく座る。それを見た、彼女の向かい側に同じく座る団員が、口を開いて細波を指摘する。

「ほ、細波隊長!だらしないですよ!」


小鳥遊(たかなし)りん。身長164cm体重49㎏、9月29日生まれ16歳。フルフレームの眼鏡をかけた、童顔の少年である彼は、騎士学校の上位成績者であった細波に続く同じく上位成績の、いわゆる天才だ。学力においては、騎士学校に現時点で在校する生徒の中でも秀でている。しかしその反面、激しい運動は苦手らしく、監視行為をメインとする監視部隊に所属したのであったが、仕事が出来すぎるために、あっと言う間に副隊長になったのだ。

「な、何よ?いいじゃないこのくらい」

「駄目です。ただでさえ普段から隊長はだらけているんですから、少しは場の空気を読んで臨機応変に対応できるようにしておく必要があるんですよ?そもそも……」

細波は、わざとらしく両耳を手で塞ぐ。この会話で大体の検討はついたと思うが、小鳥遊凛は、人に対して世話焼きなのが分かるだろう。今の場合は細波に対する世話焼きなのだが、これは別に、細波以外の人間に対してもそうなのだ。例えば、日頃からあまりやる気を出していない瞬なんかはかなりの確率で世話を焼き、それだけで三時間はお説教だ。

「というわけです。しっかりしてくださいね」


しばらくして、彼の言葉が終わると、細波は不満に溢れた表情になりながら、塞いでいた耳を開放する。正直、何の話をしていたか聞いてなどいない。余談ではあるが、一部の熟女層には、凛の世話焼きが好評だったりする。数秒の間があいて次の報告者が口を開く。

「製造も問題無しです」

次に報告をするのは、監視部隊の隣の席に位置づけられた、製造部隊である。こちらも、隊長副隊長両者健在である。報告をしたのは隊長の方。


秋川(あきかわ)拓哉(たくや)。身長174cm体重56kgのガリガリスタイル。誕生日不明の17歳。全体的に色白で、凛同様に、童顔っぽい顔をしている製造部隊の隊長。その見た目のひょろひょろさから、騎士領の住民からは「骨」と呼ばれたりする。また、瞬とは騎士学校で同じクラスに所属していて、普段から仲の良い友達同士である。学力、運動力共に平均的で、言ってしまえば「普通」だ。だが、製造関係における聖騎士団(ガンナイツ)での活躍は有名で、なんと騎士団が戦闘に使う銃や刀や弓や槍やその他諸々全ての製造に関与している、聖騎士団(ガンナイツ)の総合鍛冶屋なのだ。


そして、彼の向かい側に座る彼を支える製造部隊の副隊長であり彼の大親友でもある、指原(さしはら)秋人(あきひと)は、身長170cm体重54㎏と、秋川と同じくガリガリスタイル、誕生日不明の17歳である。彼もまた、全体的に色白で、童顔っぽい顔立ちをした製造部隊の副隊長だ。騎士学校同クラスの秋川と瞬とは仲が良く、特に秋川とは幼い頃からの友達らしい。騎士学校の成績は、基本的に平均以下で、授業中は睡眠しているのが普通。運動は、ある一定の条件が揃った状態ならば爆発的な力を見せるが、基本平均以下。秋川と共に、聖騎士団(ガンナイツ)の製造関係を担当する、騎士団のキーマン的存在。なのだが、彼は、それを認める事を許せないくらいに呆れた性格の持ち主である。先に簡単にその性格だけを教えておくと、彼の性格は「変態」なのだ。これだけで理解できるか。と思った人には特別に、彼が「変態」な理由を教えて進ぜよう。


例えば、聖騎士団(ガンナイツ)美女ランキングで三本の指には入る静理に対しては、豊満な胸部だけを集中的に凝視したり、短いスカート的なものを履いている時は見えないか見えないかと言わんばかりにほふく前進をしたりする。もちろん即行で蹴り飛ばされるが、反省の色なし。他にも、美少女で有名な宮間深雪に対して、卑猥な言葉で責め立てたり、お姉さんで有名な細波に対しても性的発言をしたりする。当然、他の女性から蹴り飛ばされるが、反省の色なし。つい最近では、騎士学校の女子更衣室の一室にあるロッカーの中に忍び込み、覗こうとしたところ、静理に地の果てへと吹き飛ばされたりしている。


以上の行いから、彼は聖騎士団(ガンナイツ)一の「変態」と呼ばれ、女性から避けられている。しかし、それとは対照的に、男共からの尊敬の眼差しは熱い。何度ボコボコにされようとも決して屈せず果敢にエロスに挑む指原を、男性達は尊敬しているのだ。ただし、瞬や緒代や昂大などの至ってそういうもの興味を抱かない人達を除いて、だ。ちなみに趣味は放送禁止なゲームをプレイ、である。


「交易部隊、両者健在ですわ」

と、秋川が心の中で指原の変態武勇伝を語っていたら、甲高い声が次の報告をした。


天条(てんじょう)遙香(はるか)。身長158cm体重「トップシークレットですわ!」5月5月生まれ17歳。ブロンドがかった色をした髪をサイドアップからツインテールにしている。喋り方と見た目と苗字からして高飛車なお嬢様のようなイメージを抱いてしまう人も少なくはないかもしれない交易部隊の隊長が、口を開き報告を始めた。


遙香は、前文どおりではあるが、現在の騎士領に存在するたくさんの財閥の中でも最も上の財閥である天条財閥の社長令嬢だ。幼い頃から既に交易部隊の隊長になる事を決められていた少女なのだが、これは別に、両親が強制で決めた事ではなく、むしろ彼女自身の意思で決めた事らしい。お嬢様の両親というと、大抵の人はしつけが厳しいとか、娘に冷たい、などと思いがちではあるが、遙香の両親はそれとは逆で、とても温厚で、しつけを厳しくしたり、彼女を突き放したりはしない、とても優しい両親であった。それが、彼女の性格を自由奔放にしていったのか、遙香はわがままな性格になっている。自分のしたくないことは、徹底的にやらないし、欲しいものがあれば何でも買わせるし、世間体を軽く見下したような物言いだったり、それでいて自分の事は何も気にしない完全無欠のお嬢様キャラなのだ。しかしそんな彼女も、交易部隊の隊長になる事は絶対に諦めず、色々な勉強をした甲斐あってか、隊長の座に上りつめた。ちなみに瞬達とは同じクラス。


「瑠華。喉が乾きましたわ」

「はい、遙香様、ただいま用意いたします」

報告を軽く終えた遙香が、喉の乾きを訴えると、彼女の向かい側に座る場違いなメイド服を着た黒髪ポニーテールの少女がすぐさま返事をして、どこから取り出したのか、ガラス製のグラスにお茶らしきものをついで、ささっと遙香に渡す。

「ごくろうですわ」

遙香は礼を述べてから、ゆっくりと飲み物を口に(すす)る。


三條(さんじょう)瑠華(るか)。身長159cm体重42㎏、12月20日生まれ17歳。交易部隊の副隊長兼遙香のメイド兼幼馴染兼親友である彼女は、騎士学校中等部一年生の時に遙香のメイドとなった。元々は、天条家との間で政治的対立を起こしていた三條財閥の令嬢であったが、ある年、突如として崩壊した三條家財閥から7歳で見捨てられ、そのまま、心優しき遙香の両親が遙香直属のメイドとして、天条に向かい入れられた。その話の詳細はまた別の機会にするとしよう。瑠華の性格は、とても優しく、誰に対してでも敬語で話す事から皆のメイドさんなどと呼ばれている。実際に、誰の言う事も、嫌の一言も言わずに引き受けてしまうといった、若干危ない感じの性格である。しかも、何もないところで急に躓いたり、遙香に買って来いと言われた物と違う物を買ってきたりと、少々の天然素養もある。だが、彼女のそういうところは、男性から大人気であり、一部の熱烈なオタ…ファンからは、メイド姫と呼ばれたりするほどだ。


そして最後に、救護部隊の隊長であろう大人びた印象の、細波よりも圧倒的にお姉さんと言っていいかもしれない外見(胸とか胸とか胸とか)の女性が報告を始めた。

「救護部隊は異常なしよ」


大館(おおだて)ゆかり。身長170cm体重「失礼じゃないそういうのは、聞かないの」誕生日不明の3×歳。濃い赤色の長髪を特に何もせず下ろしただけの髪型で、男性陣が思わず目のやり場に困るような巨大な胸、もとい巨乳がチャームポイント(悩殺ポイントともいう)の救護部隊隊長。その性格は細波を上回るほどのお姉さん…いやお姐さんで、彼女の魅力に囚われる男性が後を絶たないほど。一部の噂では、誘い上手だとか、テクニシャンだとかいう噂が流れている。大館は、聖騎士団(ガンナイツ)騎士領と城下(アンダー)内にある全ての救護施設の責任者であり、普段は救護部隊の専門施設で主な仕事を行っているが、週に四回ほど、別の地域の施設に自らの足で通ったりもしている。

「御剣総隊長、返します」

大館の報告が終わった後、彼女の向かい側に座る、副隊長であろう少女がそう言った。


宮間(みやま)深夏(みなつ)。身長164cm体重46kg、5月27日生まれ17歳。苗字と名前の感じからして察する事が出来るかもしれないが、一応言っておくと、彼女は同じ救護部隊に所属する宮間深雪の実の姉である。しかしその性格は深雪とは大きく違い、至って普通の性格だ。普通というのはどういうことかと言うと、つまりは、今まで出てきた女性団員の中で最も現実感溢れる性格ということだ。何が言いたいのか理解できない人もいるだろうが、あえてそう言っておく。もうこの話は終わりにしよう。瞬や秋川とは騎士学校において同じ学年に所属しているが、クラスは離れている。しかし、休み時間の度に瞬のクラスへと遊びに来る為、一緒じゃない事は基本無い。それと、これは秋川により口止めされているが、実は、秋川と深夏は付き合っているそうだ。騎士団内では禁句発言であるが。


深夏が言った、返す、というのは、報告の完全終了を告げる意味で、これが確認されたら、総合部隊の報告をした後に、会議の本題に入る事となる。

「はい。同じく総合部隊はどちらも出席しています」

深夏の言葉に、御剣は落ち着いた口調で応えた。そして、それからすぐに本題へと入り始める。

「それでは、今回の隊長格会議を開始したいと思います」

以上が、この聖騎士団(ガンナイツ)騎士領における聖騎士団(ガンナイツ)最重要戦力。人々からは、黙示録の救世主、そう呼ばれてる、最強の団員達だ。この絶望した世界を救える力を持つ彼らに、未来がかかっているのだ。その彼らが、集結して開く隊長格会議だからこそ、シリアスになるのである。そこに、気休めなど存在しなくてもよい。

このお話では隊長格会議は始まらないんですが、どうでしょうか、キャラクターが爆発的に増えるのは。

設定が細かすぎたかもしれなくて申し訳ないです・・・

では問題

監視部隊副隊長小鳥遊凛君がかけている眼鏡はどんな眼鏡でしょう?

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