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狂室  作者: みづ きづみ
オワリノ編
25/37

22時限目 翔の死


 「……くははははははははははははははははははははははは!!!」

小木が恐ろしい顔で笑いだした。

「く!」

翔は粉々に砕けた指に痛みが走るのを感じた。

よく見ると骨が剥き出しになっている。

「………はははははははは…………」

小木が笑いを止めた。

「正に笑止。死ね」

小木はサバイバルナイフを翔の腹に突き立てた。

「……ぐっ! ああああああああ!!」


◇◇◇◇◇


同刻。


 大野田を連れた今津は保健室にいた。

大野田の怪我を治療する為だ。

だが、何から手をつければ良いか分からない。

取り敢えず今津は消毒液を取り出した。

「大野田! 生きてるか!」

今津がガーゼに消毒液を浸けながら言う。

「………ああ。生きてるよ。悪い…な。今津………。? …翔は何処だ?」

大野田は翔の姿を確認出来ず、今津に聞く。

「え、えと。翔はあいつと戦ってる」

今津は目線をあちこちに移しながら答えた。

一目で誤魔化していると分かるが、幸い今の大野田は逆を向いているため見えていない。

「うっ! ……ふぅ。あいつは拳銃を持っていた…だろ? だ…大丈夫なのか?」

今津が背中にガーゼを当てたので、大野田がうめきながら言った。

相変わらず血は出ているが、マシになってきている。

今津は次に止血剤を大野田の肌に塗りつけた。

「……大丈夫……きっと戻るって言ってた」

「お前………それ……」

大野田は今津の言葉に指摘しようと思ったが、思い留まった。

それを言っても何も特は無い。

空気を悪くするだけだ。


今津は包帯を取り出した。

今津は自分が予想以上に手際が良いことに驚いていた。

人間、ピンチになれば何でも出来るのだ。

包帯をぐるぐると大野田に巻いていく。

止血剤を塗った部分はまだ血は止まっていないが、微妙に固まってきている。

「大野田、傷の治り早いな」

今津は傷口を見ながら言った。

「ああ。昔からそれだけが取り柄だった。どんな傷も2、3日で治る。勿論物凄い重傷ならそれは有り得ないがな」

大野田の声が途切れなくなった。

治りが早いのは本当らしい。

「大野田、次、隠れる場所探さないと駄目だな。どうする? もう少し休むか?」

「そうだな。恐らく俺達はつけられていたんだろう。場所を変える必要があるな。休憩はいい。もう行こう」

大野田はすくっと立ち上がった。

よろけることはない。

今津も続いて立ち上がる。

2人は保健室を早々と出ようとした。

だが、それは叶わなかった。

2人がドアを開けるより先に保健室のドアが開いた。

ガラガラガラ

そこには薄ら笑いを浮かべる小木の姿が在った。


現在時刻 午後四時五分

ゲーム開始から約三時間

はい、翔くん死亡。


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