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狂室  作者: みづ きづみ
オワリノ編
24/37

21時限目 くははははははははははははははははは!!!

◇◇◇◇◇


二〇〇五年 十月二十四日 午後三時六分


 大野田は体育館倉庫のドアに手を掛けた。

その時。

ズドオオオオオオンン!!

背後からの銃声。

「銃?! そうか! しまった!」

翔は振り返る。

そこには薄ら笑いを浮かべる小木の姿が在った。

掲げた銃の銃口から白い煙が細々と立ち昇っている。

「うぐ………翔……」

「!」

大野田が地面に倒れた。

弾は大野田に命中したのだ。

背中からどろどろと紅い血が大量に溢れている。

「てめぇ!」

翔は大野田を助け起こそうとする。

「動くな!」

小木が怒鳴った。

「撃つぞ!」

かちりとトリガーを引いた。

「………ちいっ!」

翔は仕方なく、動きを止める。

「翔、逃げろ……こいつは……やべえぞ」

大野田が翔の足を掴んで言った。

「怪我人は黙ってろ!」

翔は大野田の腕を蹴り払った。

翔は思考をぐるぐると回転させる。

何か、良い案はないか。

小木から逃げ切れて、大野田も助ける方法…………

!!そうか……こんな簡単な方法があった。

「……今津、大野田を連れて逃げろ」

翔は小木に聴こえない様にぼそりと言った。

「え……? 翔はどうすんだ?」

「いけ。……俺は後から追い付く」

翔は自分の口から出た言葉に驚いた。

今のは杉山の最後の言葉だ。

そうか、俺は杉山や桜田の分も背負って生きてる。それを忘れていた。

………………でも、ここは……………

「3、2、1でいくぞ」

「え!? え?!」

「稲川……だったか?」

小木が教室の時とは大違いな口調と顔で聞いてきた。

「………ああ」

「お前…」

翔は手を後ろに持っていき、指で三を作る。

二………一………

「おおおおおおおおおおおお!!!」

翔は小木に突撃した。

ズドオオオオンン!!

銃声。どしゅっ。

翔はよろけ、そのまま地に伏した。

弾丸は脚に当たった。

だが、まだ諦めない。

小木の足を掴み、更に腕。

「醜いな」

小木は汚いものを観るかのように翔を見た。

「今津! 早く!」

翔は今津に逃げるよう促す。

今津は大野田の腕を肩に乗せ、走りだした。

小木は銃を今津に向け、引き金を引く。

それと同時に翔が銃を掴み、その銃口に指を入れた。

「なっ?! 馬鹿や……」

ドドオオオオオン!

小木と翔が銃を境目に双方に吹き飛んだ。

銃は粉々だ。だが、翔の指も粉々だった。

「く……いてぇ。ちくしょお!」

翔は指のあまりの痛さに身悶える。

そこに小木がやってきた。

顔には血が着いていた。

恐らく翔の飛び血だろう。

「貴様………奴等が逃げたじゃないか。それに銃まで。仕方ない、お前を殺す。覚悟しろ」

「ああ。か、覚悟なら出来てる」

翔は吹き飛んだ指を庇いながら言う。

小木は銀色のサバイバルナイフを取り出した。

「…………さよならだ。稲川。く、くくくく。くくくくくくくく。くははははははははははははははははははは!!!」


◇◇◇◇◇


現在時刻 午後三時四十分

ゲーム開始から約二時間四十分

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