休み時間
第二章です。
月明かりに照らされる体育館。
そこには2人の少年少女。
少女は口付けを交わす風に、少年に口を持っていった。
「稲川君……分かってたよ…私は…。私がペンダントを手に入れれたところで…助からない…だから…自ら…」
「ありがとう……桜田……」
「……私から……お願い…。このゲームを終わらせて! ……上本君でも、吉永君でも……そして私も駄目だった……だから……」
「分かった……必ず…」
少女は頷くと、眠るかの様に床に横たわった。
「く……くそ!」
少年の瞳から、一筋の涙が零れ落ちた。
◇◇◇◇◇
二○○五年 十月二十四日 午前六時四十五分
月明かりは消え、体育館の窓からは太陽の光が入射していた。
『翔サン。時間デス。詳細ヲオ話イタシマス』
少年は下を向いたままだ。
『翔サンハ次ニ、西口高校ニ向カッテ頂キマス』
少年がごそりとポケットに手を突っ込んだ。
そこから現れたのは青いペンダントだった。
その中央には漢字が一文字ずつ描かれている。
少年は左から順に『西』『口』『高』『校』と並べた。
「ふっ……」
少年は薄い笑みを浮かべた。
『更ニ細カイコトハ西口高校デオ話イタシマス。今ハ西口高校ニ向かってクダサイ』
「くくくく……。やっぱりか。やっぱりこれは永遠に続くのか……」
少年はその歳に合わない笑顔を創った。
結局はこうだ……
少年は校門へ向かう間中、登校してくる生徒を睨みつけた。
そうでもしていないと、直ぐに殴り掛かってしまいそうだった。ぶつけようのない怒りがじわじわと込み上げて来る。
少年はその怒りをぐっと必死に抑えこんだ。
今、一歩間違えれば、桜田、上本、吉永、そして杉山の思いを裏切ることになる。そうなってしまっては全て台無しだ。
少年は歩いた。
歩いて歩いて、更に歩いた。
その怒りは膨らむ一方だった。
西口高校に着くまでは……
取り敢えず、第二章プロローグ的な感じです。




