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【夢幻の大陸詩】 Blue Bird & Black BloomⅠ ~勇の章  作者: 水城杏楠
十二章  誰かの代わりに
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 リトルセが寝付いたのを確認してから、エンディーンはそっと退室した。

 懐に持っていた、折りたたまれた生成りの紙を取り出す。

 望まぬことが書いてあるとわかっていて、彼はその手紙を開いた。いくつかの情報を、素早く目で追って再確認する。

 その中にまったく予測していなかった事柄が書かれていたが、何度読み返してもその事実は変わらない。

(……こんな、ことが)

 運命の皮肉と偶然と。

 交錯するそれらに、エンディーンはわずかに自嘲した。

 ―――それでも彼には、守るものがある。

 手にした鍵。

 これだけが、約束の証だった。

 血がにじむほどきつく握り締めた。

(……この裏切りをどうか)

 忘れてほしい―――と、自分勝手に願う自分を情けなく思いながら。

 それでも少女には、いつまでもただ笑顔でいてほしかった。



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