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「乾杯〜!!」
金曜日は初めての合コン。
前に4人男の人たちが並んでる
みんな身体が鍛えてそうなイカつい感じで
好青年のように見える
「初めまして、あおいです」
一人一人自己紹介も終わり
料理も運ばれてくる
食べながら質問されてそれに一人一人応えて行く
「あおいちゃんって本当に彼氏いないの?」
向いに座っていた男の人に話しかけられる
「はい、いません
でも気になってる人はいます」
「え〜やっぱり??
可愛いもんね〜!今日レベル高いなって
あおいちゃんが1番可愛いって思った!」
「……ありがとうございます」
こんな上辺のやり取り、めんどくさい
「あおいモテるんですよ〜!
大学でもモテてます!笑」
隣でさやかが話を繋げてくれる
「さやかちゃんはどのくらい彼氏いないの?」
「私は、もう2年くらいいません」
……さやかの過去の恋愛って聞いたことなかったな
「こいつと一緒じゃん〜」
さやかの前の人を指さして話している
あー早く帰りたいかも……
「さやか〜早く帰れたら帰ろー?」
小声でさやかに伝える
「わかった!ちょっと待って!」
男性陣はお酒も入りテンション高く盛り上がっている
「2次会はバーに行く予定だけど、行ける人〜?」
「あ!私とあおいは帰ります!」
さやかナイス!!ありがとう!!
「え〜あおいちゃん行こうよぉ〜」
肩を組まれて誘われる……う、重い!!
お酒くさいし……
「あおいお腹痛いらしいんでやめてください」
さやかが助け出してくれる……泣きそう、
早く帰りたい
さやかのお友達もみんな帰るみたい
お店の外に出て、逃げるように急いで帰る
合コンって、怖い……!!!!
同級生の対等な感じと違って
大人の男の人って圧があって怖い、
それにお酒入ってるし、
下ネタとかも普通にしちゃう感じが気持ち悪い……
「ごめん、私合コン無理だった……」
「友達も今日はハズレだったねってきてる笑」
ハズレって何〜!当たりはあるの?謎すぎる……
「さやかごめんね?」
「あおい悪くないよ〜私も怖かった〜
あおいを守らないとって思ったもん!」
「ありがとう〜!!」
2人でハグして無事を確認しあった笑
アキくんで浄化されたい……
次の水曜日まで我慢……
水曜日にこの前とまた同じ場所でアキくんと
待ち合わせ
「アキくん!」
アキくんより先に着いて待っていた
「あおいさん、すみません、俺遅れて」
「私が早く着いたから」
アキくんに会いたい週末はすごく長く感じて
早めに着いてしまった
「あ、あのね?今日映画やめない?」
「いいですけど、体調悪いんすか??」
「全然元気!少しお喋りしたいな〜って」
「……はい」
映画館の隣にあるショッピングモールで
ジュース飲みながら座って話そうってことになって
移動していると
「あおいちゃん?」
げっ……合コンの人だ…………
「気になってる子ってその子?笑」
完全に見下した態度にプチンとくる
「……そうですけど何か?」
「ふーん、そんなに怒んないでよ笑
じゃあまたね〜」
または二度とない!!!!
っていうかアキくんに気になってるってバレちゃったじゃん……
「アキくん、ごめんね?」
「いや、大丈夫っす」
…………気まずい。
とりあえずハンバーガーショップで
何か食べながら話すことにした
「アキくん、さっきはごめんね、
あの、気になってるって話は本当なの」
「……さっきの人って友達っすか?」
「……友達に誘われて合コンに行ったの
そこであった人」
「へぇ……」
なんだろ、空気重たい……
「まぁ、俺に謝られても俺は怒る権利も何もないっすけどね!はは、」
あれ……気になってるって話はスルーなのかな、、
「……あのね、私アキくんのこと
結構好きなの」
「友達としてってことですよね?」
「……違う、友達じゃなくて……」
「……え、俺とどうしたいとかあるんですか?」
「出来れば付き合いたいです」
「………………」
「無理なら無理でいいの、せっかく仲良くなったのに
こんなこと言って空気悪くしちゃってごめん!」
……なんか泣きそう、、っ
「……俺のどこがいいんすか?」
「笑った顔が好き、多分一目惚れなの
学祭の日に」
「…………すみません、俺自信ないっす
あおいさん、その、綺麗だし……
俺にはレベル高いっていうか
幸せにできる自信がないっす」
「………………そっかぁ」
初めて告白して、初めて振られた
「俺、高校の時野球してて、
怪我して辞めたんすよ
怪我つってもそんな大した怪我じゃなかったんですけど
結構活躍出来る方で
うちの親父も甲子園自分が行けなかったからって
俺にめっちゃ期待してて、
大学も野球で行けるかもって、選抜の試合で
大ミスかまして、その後怪我して
親の期待に応えられなかったんです
それでそれから逃げるように野球辞めて
親ともまともに話してないっす
今家の隣の離れに1人で住んで
家にいたくないからバンド始めたり、バドミントンしたり、サーフィンとかも夜出歩く先輩とかと一緒に始めて
引きますよね?」
「引く訳ないじゃん、私はアキくんの曲聞いて感動したんだよ?好きって気持ちもそんな生半端なものじゃないし、
親の期待に応えられなかったからって、何?
っそれのどこがいけないの?」
話しながら涙が溢れて止まらなかった
「……っ何であおいさんが泣くんですか、はは、」
「きつかったよね、」
「……っ、」
「アキくんが頑張ったことは決して無駄じゃないと思う
私はアキくんは何も悪いことしてないって思うよ?」
「……っ、ありがとうございます」
「……ハンバーガーショップで泣く俺らって……」
「……っぷははは、店員さんも困るよね笑」
「帰ろっか、」
「そっすね、」
駅まで行く帰り道に私も過去のことを話すことにした
「私もね、誰にも言えなかったことがあるの
高校の時、友達とその好きな人取り持とうとして
友達の好きな人に気になってるって言われちゃったの
最低でしょ……?
だから恋愛において私あんまり上手くいかないの
そのバチが当たってるんだと思うんだ〜……」
「そうなんすね〜、でも俺は上手く行ってもらえなくてラッキーって思っちゃってます笑
そしたらこんなに仲良くなってないですよね?俺ら笑」
「ふふ、それもそうだね笑」
「親御さんとも全然会ってないの?」
「いや、風呂とかは離れにないんで、顔合わせる程度で会話してないって感じっす」
「そうなんだね、」
「まぁ、俺、弟2人いるんでそっちに気が回ってるんじゃないかなって思ってます笑」
駅に着いて逆方向に帰る
「じゃあ、また水曜日に」
振られちゃったけどまた少し近づけたような
そんな気がする
アキくんのことはもう少し好きでいてもいいかな?
アキくんに聞きそびれちゃった、
そんなことを考えながら帰るあおいだった――――




