第五話 スタンピード
1週間ほど空きましたが、どうにか物語を書くことができました、今回は戦いの後なのでチルタイム、どうか煉達の今後を応援よろしくお願いします。
俺と拓也はあれから内村さんたち冒険者の皆さんについていき、三層入り口まで戻ってくる事が出来た。
ステータスが上がっていた事もあり、出発の時と同じスピードだったのにも関わらずそこまで疲れることもなくたどり着くことはできたが、拓也もレベルアップを果たしたそうだがゴブリン戦での傷がまだ癒えておらず途中からは内村さんのパーティーにいる魔法使いさんの魔法で宙に浮いて運んでもらっていて今は入り口付近に設置してある医療キャンプの中で傷を見てもらってる。
「皆さん、試験お疲れさまでした。、まず今回討伐目標であるホブゴブリン2体とグレイトウルフ1匹の討伐を完了させたチームの皆さんは討伐部位を持って帰還後ギルドの受付に寄って試験番号と討伐部位を渡してください、それで試験は合格になります」
そういうといろんな所から歓声の声が上がった、周りを見てみるとハイタッチを交わし喜んでいる奴や抱き合って喜びをかみしめている奴もいた、けれどその中に落ち込んでいたり泣いている子もいてその子達も落ちてしまったんだと思ってしまう。
そう、俺と拓也はホブゴブリンはたくさん倒したがもう一匹のグレイトウルフを討伐することができなかったのだ。
あのイレギュラーの中大きいホブゴブリンが呼べたのは同じ種であるゴブリンとホブゴブリンだけで、他のモンスターは一切来なかったし、帰り道も俺たちに負担をかけまいと率先し一瞬にして出てくるモンスターを討伐していくのを走りながら見ることしかできず、試験は終わってしまった。
「この中に今回試験を突破できなかったチームもいると思います、ですが諦めず、また次受けに来てください、今回の経験を活かし、次に進む事ができるかはあなた達次第です、あきらめずまた来てください、私含め他の冒険者は皆さんを待っています!、それではギルドへ戻りましょう」
そう締めくくって今回の合同試験は終わりを迎えた、最後に体育館で見かけた四宮七瀬を偶然見つけるとそこには助けた女の子が四宮に抱き着いて泣いているのを発見した。
助けた女の子が無事だった事せっかく受けた試験がダメだった事と考えることが多いが今だけは己自身も無事だった事を喜ぼう、流石にあのゴブリンの集団は応えたなと思う。
そう思っていると医療キャンプから傷の応急処置をしてもらっていた拓也が帰ってきた。
「お疲れさん….すまねぇ、今回俺が足引っ張っちまった」
「何言ってんだよあれは予想外すぎる、聞いたことないぞあんな習性、あんな大群に良くやったよ俺達は」
「はぁー、ほんとにすまん俺もソロで潜ってせめてレベル14にでもなってれば」
「だからいいって、そんなIFの話はしらん悪いと思うなら討伐数少ないお前が駅前のパフェおごれ」
「え、ちょ、おい!あんなゴブリン討伐して数を数える暇なんかあるわけないだろ!バカかお前!」
「それこそしるか!絶対にお前の方が少ない!はずだ!」
「なんだその幼稚園児みたいな言い訳は!…はぁ~もういいよ、ありがとよレン、また次頑張ろうぜ」
そうだ、次頑張ればいいんだよ、こんな事で落ち込むのはお前らしくないぞ
そう言いたいがこれ以上心配すると逆にこいつの負担になると思い、それ以上は試験の事に触れず地上に戻る集団に二人も混ざりながら前に進む。
一時間ほどかけてダンジョンから地上に戻るとダンジョン前で最後に各学校ごとに分かれ内村さんが最後の挨拶をし、ギルドに向かう面々とその場で解散になる面々に分かれる、前者は試験合格組、後者が不合格組である。俺達はそのまま二人で駅前のお店に向かうため話をしていると後ろから内村さんが話しかけてきた。
「すいません、そこのお二人さん、ちょっとこの後いいですか?」
「すいません、帰る所を呼び止めてしまって」
そう言って内村さんが連れてきたのはギルドの応接室だった。
「彼には他のメンバーの引率をお願いしています、私たちのクラン拠点にはメンバーが住める住宅も完備していますので、明日以降のスケジュール確認と一緒に他のメンバーと拠点に戻ってもらってます」
「クラン拠点もお持ちなんですか?」
「はい、これでも私たちのクランは中規模ですから、メンバーも50人近くいます、なので福利厚生で住宅完備などいろいろとしてあげないといけないことがたくさんありまして」
など、愚痴りたくてしょうがないのか口が止まらなそうな内村さん、そんな話を俺達にされてもと思う
「あ、あの内村さんその話を俺らに言われても反応に困るぜ…」
「あはは、それもそうですね確かに今ここでする話ではありませんでした、本題に入りましょう」
そこで内村さんが話してくれた内容は今日起きたゴブリンの大量発生の件だった。
「まず初めに、今回起きた事を他の誰かに話されたりされましたか?」
「いえ、まだ誰にも話してないです」
「それは結構、まず今回起きたゴブリンの大量発生は第三者に話すことを禁止します、これはギルドの総意です」
どういうことだ?確かにあれは異常な出来事だと思ったがギルドが出てくるほどなのか?
「今お二人はなぜ?と思いましたね、それも含め今回起きた事を説明させていただきます、今回の事件は近年三層目で増加傾向にあるゴブリンの大量発生が原因です」
「その理由はわかっているんですか?」
「はい、これはまだD級に上がる前の冒険者には話してはならない事なのですが、今回は救出が遅れたため、お詫びとして少しだけ情報教えてあげます。今三層で起きているのは≪スタンピード≫と言われているモンスターの大量発生です。」
スタンピード?昔に六回世界で起きた事件だったと記事で読んだし、その当時の映像も見たが悲惨な世界が広がっていた。
「スタンピードが起こる前にモンスターの出現率が上がると研究結果で分かっています。それがスタンピードの起こる前の前兆です。前兆時に現れるのが少し強力なモンスターで今回発見された三階層に現れることが無いあの大きなホブゴブリン「ゴブリンジェネラル」がその予兆だと思っています。」
まぁ、それを調べるのは私達じゃなく研究者ですがね、とおどけた感じでそう話す内村さん
「あの仲間を呼ぶ行動はあのゴブリンジェネラル?の特徴ですか?」
「はいそうなります、大きな特徴としては普通のホブゴブリンより体がでかく、雄叫びを上げることで周囲のゴブリンを呼ぶことができます、もちろん素のスペックもそこらのホブゴブリンより高いので厄介なモンスターです」
そうなのか、だからあいつ俺たちの攻撃を数度食らっても生きていたのか
「ゴブリンジェネラルは他にも数体現れると言われています、その上にゴブリンロードが君臨していて、そいつの強さはB級冒険者数人分と言われていますが、日に日に強さは増すそうでスタンピードが起きる頃には手の付けられないS級モンスターになると言われています。なので我々「森の子が今回スタンピードが起きる前にそのロードを見つけ討伐するようにギルドから依頼を受けました」
「それをなぜ俺達に話すんです?」
「今回私達がダンジョンに入る際に受けた依頼は三つあります、スタンピードに関する前兆調査、二つ目にD級の試験官、そして試験内で将来有望そうな冒険者をリストアップし、試験関係なくⅮ級に上げる権利が私達にはあります、今回の件も含めお二人の戦闘能力も高いことが分かったので、私たちの権限でD級に上げることが可能です、いかがなさいますか?」
「「っっ!?よろしくお願いします!」」
俺と拓也はまだ頭の整理もついてない中、最後の言葉だけを理解し速攻で返事を返す。
今回諦めていたD級になれるとわかり心から嬉しさが溢れてくる、隣では嬉しさのあまり立ちながらガッツポーズしている拓也、試験終わりに落ち込んでたのがウソみたいに喜んでいる
「他にも数名私達の名前で推薦している方もいます、名前は明かせませんがあなた達のような将来有望、才能あふれる方たちでした、彼らに負けないように頑張ってください」
「「はい!ありがとうございました!!」」
「最後に今回の昇格の話とスタンピードの件はご内密にお願いします、これが世間に流れると大変な事態になりますので」
そういって、俺達は話は以上になりますと言われ、ギルドの応接間から解放された
何かダンジョンで気になること言われた気がしたんだけどな、忘れちまった
「お疲れっす、内村さんギルドから飲み物もらったっす」
「ありがとうございます、日野さん」
煉と拓也が応接間を出て少しして弓使いの女性が応接間に入ってくる。
「珍しいっすね、内村さんが昇格の件で対応するなんて」
「えぇ、少々面白い冒険者がいたので」
「あの時の少年二人っすよね、確かにあの数のゴブリンとゴブリンジェネラル相手に良く戦い抜いたと思うっす、自分ならあのレベル帯で遭遇したら逃げるか死んでたっすね」
と笑う日野に内村も同意する
「それは私も同じですよ、それでもあの二人は生き抜いた、冒険者として素晴らしい才能を持っていると思います。」
「でもそれだけっすか?内村さんが気になるには理由が少ないように思うっす、しかも嘘ついたっすよね?今回ギルドに無理やり合格持ち込んだのあの二人だけっすよね」
「ふふふ、やっぱり聞いていましたか、そうですねそれだけじゃ気になるぐらいで私自ら対応はしませんし、ギルドにお願いして合格にしてもらったのはあの二人だけです、少しあの少年が気になりまして」
「あの刀の子っすか?あの子気配遮断使ってた自分に一瞬気付いたっすからね、そのせいでジェネラルにモンスターを呼ばれる原因になったから少し悪いとは思ってたっす」
「それでも手出し厳禁と伝えたのは私です、何かあった場合は私の責任です」
煉がダンジョンでゴブリンジェネラルにモンスターを呼ばれる前に感じた視線はこの日野の視線だった、悪いと思って内村に報告後助けに入ろうと思ったがそれを止めたのが内村だった。
「あの少年は異常です、ダンジョンに入る前に入り口付近で彼がパーティーを組む相手を探しているのを見ました。あの時もこの子はこの中では強いと感じました、拳闘士の子も強く感じましたが、あの試験の中では一番強いのは煉くん彼でしょうね」
「そうっすね、それは自分も思ったっす、それでジェネラル戦後に感じる強さが強くなっていたから驚いたっす」
「そう、そこです彼は多分レベルアップ時のステータス上昇値がとても高いのでしょう、私で良くて7です、この数字は1違うだけで恩恵がだいぶ違います、うらやましいですね」
「そっすね、まぁでもうちらが気にしてても仕方がないっす、ランクが上に上がってくるまで生きてたらその内またどこかで会えるっす、将来の大物冒険者候補に会えたことを嬉しがりましょう」
「ふふふ、私はあなたのそんな所が気に入ってますよ」
「ば!バカなこと言ってないで早くクランホームに帰るっすよ!」
「そうしましょう……願わくば彼に困難が奮い立たないといいですね」
そうして内村もギルドを後にする




