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エルフさんと癒され日帰り温泉旅へ  作者: タカハシあん


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第39話 道の駅ひたちおおた

 やはり十万円は使ってしまった。


 なかなか散財が続いているが、ルーシャの金貨が円に替わるのを希望に今は必要経費だと笑うとしよう。


「凄く見られてましたね」


 まあ、エルフが二人も歩いていたら何事かと思うだろうよ。撮影禁止の場所でよかった。隠れて撮っていた人はいただろうけどな。


「ちょっと恥ずかしかったわ」


 動画配信者でも直に見られると照れるものなんだな。


「了。疲れたから温泉に入りたいわ」


「そうだな。宮脇さん。道の駅の近くにある日帰り温泉ってありますかね? 温泉のあと道の駅で車中泊したいんで」


 栃木県に住んでおり、その周辺は回っていると言っていた。お勧めがあるなら教えてもらおう。


「そうですね。一旦、道の駅ひたちおおたに向かいましょう。その近くに太田温泉があります。地元の人が利用するところなんです」


 ってことで、宮脇さんの運転で向かうことにした。


 街の中でなければ問題なく走れるようで、四十分くらいで道の駅ひたちおおたに到着した。


「やっぱり土曜日だから混んでますね」


 もう少しで十六時なのに駐車場は満杯に近い。人気のある道の駅のようだ。


「買い物してく?」


「もちろん、お世話になるんだしね」


 道の駅で車中泊するならお金を落とす。これ、礼儀ね。


「いちごが美味しいですよ」


 いちごは栃木かと思ったが、茨城もいちごが特産なんだな。てか、いちごは今なのか? ハウスで作ってんのか?


「美味しそうですね。一箱買いましょうか。あたし、いちごに牛乳と砂糖をかけて潰して食べるの好きなんですよね」


 そんな食べ方があるんだ。いちごなんてコンビニのいちご大福以来か? って考えていたらいちご大福も売っていた。これは買いだな。


 なんだかんだと一万円くらい使ってしまった。いちごカレーってどんな味なんだろう?


 宮脇さんの車は道の駅に置かしてもらい、キャンピングカーで太田温泉に向かった。


 すぐ近くなので十分くらいで到着。なんか美術館っぽいが、中は日帰り温泉っぽさがあった。


 十七時くらいだから人はそんなにいなくて、のんびり入れそうだ。


「じゃあ、一時間後に」


 三人に別れを告げて男湯に。キャンピングカーのシャワーだけだったからしっかり洗ってから湯に入った。


 いろいろあったな~としみじみしながら湯に浸かり、なんだか眠くなってきた。


「いかん。眠ってしまう」


 これは長湯すると眠ってしまいそうだ。今日は三十分くらいで上がるとしよう。


 風呂から上がればいつものようにコーヒー牛乳を一気飲み。これだから日帰り温泉は辞められないぜ。


 三人が上がって来るまで時間があるだろうから施設内を見て回り、もう一本コーヒー牛乳を買って休憩室で待つとする。


「日帰り温泉と道の駅が併設したところが増えるといいんだがな」


 すぐそことは言え、湯上がりはゆっくりしたい。日帰り温泉と道の駅が一緒ならもっとゆっくりしていけるのに。


「お待たせしました~」


 うとうとしていたら三人が上がって来た。


「どうだった?」


「気持ちよかったわ。早くビールが飲みたいわ」


 ここで飲んだら動きそうもないのでキャンピングカーに戻って飲むことに。宮脇さんも運転手がいるからルーシャに付き合った。


「結構行きますね~。ミオさんは飲めるほうなんですか? お酒飲んでいる配信はないみたいですけど」


「まあ、飲んじゃうと撮れなくなっちゃうし、女一人だと安全なところじゃないの飲めないわ」


 一応、女一人ってことは考えているんだ。


「家ではウイスキーを飲んでいるかな。キャンプ配信に飽きてきたら飲酒動画を出そうと思っているわ」


 そんな動画あったな。オレはそんなに飲まないからちらっとしか観てなかったが。


「本格的に飲むなら道の駅に行ってからな。あ、夕食どうする?」


「コス○コのお寿司とロティサリーチキンでいいんじゃないですか? ハイローラーもありますし」


 お寿司以外なんなのかわからんが、まあ、食えるものはたくさんあるんだから問題ないか。ビールも日本酒もたくさんあるしな。


 阿佐ヶ谷妹の運転で道の駅に戻り、夕食の準備をする。


「今さらですけど、お邪魔してよかったんでしょうか?」


「構いませんよ。何日か五人で暮らしてましたから」


「今も三人暮らしみたいなものですからね。一人増えても問題ありませんよ。魔法で拡張したバンクベッドがありますから。まあ、トイレがないのが難点ですけどね」


 それが車中泊の醍醐味と受け入れるしかない。女の人は大変だろうけどな。

 

「車中泊なら仕方がありませんね。ここは綺麗なトイレだから快適ですよ」


 それならルーシャも安心だな。


「もう食べるか?」


「ええ。食べましょう」


 お寿司だけでテーブルが埋まってしまったが、前菜と思えば問題ない。ルーシャが食べてしまうだろうからな。


「宮脇さん。なに飲みます? ビール、日本酒、ワインならたくさんありますよ」


「ビールでお願いします。喉が乗ってきたので」


 喉が乗る? 酒飲みの言葉か?


「あ、了さん。あたしはワインが飲みたいです」


「珍しいね」

 

 いつもは炭酸ジュースを飲んでいるのに。


「はい。ロティサリーチキンはワインによく合うって聞いたんです」


「へーそうなんだ。なら、オレもワイン飲もうかな」


 ロティサリーチキンなるものを見たらオレもなんか飲みたくなった。お寿司はそこそこにしてロティサリーチキンが入る場所を確保しておこう。


 とりあえず、それぞれ酒を注いで乾杯。賑やかな夕食が始まった。

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