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今時珍しいレベルのクソ自分語り〜性癖の歪んだ作者が天に召されるまで〜

 毎日更新を謳っておきながら、ほぼ土日更新になってしまったことをお詫び申し上げます。


 この作品は「一本道の旅ではなく、行ったり来たりする話が書きたい」という思いつきから始まりました。

 最初の町であるグリルボウルから、北の森へ行って、東の隣町に行って。エンマギアから北西の山で巫女名たちと会って、北東の港町に行って。戦地へ行って帰ってきて、また召集されて旅をして。

 話ごとにマップを描いておいた方がわかりやすかったかもしれません。幼稚園の落書きくらいのクオリティになってしまいますが。


 そんな当初の目的を果たすため、相応しいストーリーを考えました。

 主人公が旅好きだと、一期一会の旅になってしまう。かといって、あまりにも出不精だと最初の町から離れたがらない。

 かくして、積田立志郎が生まれました。面倒くさがりなので、自分から旅をしたいとは思わない。でも王族など権力者に頼まれたら断れない。

 情けない男ですが、動機さえあれば誰よりも働いてくれます。もしかすると、隣にいる人たちからは頼もしく見えたかもしれません。火の粉が降りかかってきた時、真っ先に動くのは彼ですから。


 そんな彼を支える相棒として、狂咲矢羽が生まれました。

 彼は一人では動きませんから、最初の一歩が必要でした。彼を肯定し、背中を押す役割を与えられたのが、彼女です。

 常に積田立志郎より一歩先を行き、友好の輪を広げてくれる人材。物語の便利な渡守です。

 その分、積田立志郎自身の交友関係が広がり、単独で物語を動かせるようになってから、出番が少し減ってしまったのが残念です。私の力量不足ですね。


 水空調は、狂咲矢羽の安定性を高めるために生まれました。少し悪い言い方をすると、矢羽さんをメインヒロインっぽく見せるための引き立て役です。

 狂咲矢羽は人気者だから、常に周りに人がいる。でも大勢の取り巻きを常に描写していたらキリがない。だったらガヤの役割を一人にまとめてしまおう。こんな発想です。

 そこから「数々の取り巻きの中からたったひとり選ばれた人物なら、必然的に優れた存在であるはず」と考え、それでいて矢羽さんほどの人心掌握術を持たせないよう工夫した結果、怪物になりました。暴力的で執着心が強く、どんどん周りから人が逃げていく、悲しきヒロインです。危険でいっぱいの異世界なら頼もしい人ですよ。


 最初は上記の3人で進めていく予定でしたが、メインキャラクターが出揃ってから戦争に向かうまで、物語に新しい風が吹かなくなるため、途中に山場が必要だと感じました。

 そこで、願者丸サスケを新たなヒロインとして追加しました。序盤から中盤にかけて物語を引っ張る役割です。

 最初の2人でヒロインらしいヒロインの要素は出し尽くしてしまったので、色物になりました。しかし当て馬にもしたくなかったので、常に主人公のそばにいて出番を確保できるようにしました。アクの強いキャラクターですが、主人公に対しては素直なので、バランスは取れているはず。今思うと、出番が多くなりすぎた気もしています。


 こうして、物語の軸となる「堅物クソ野郎」と「3人のストーカー」が完成しました。

 芯は王道。味付けは薬味で。珍しくもない話になってしまった感はありますが、よくある話をよくある形で書き通せたので、達成感があります。私は満足です。


 ここまでが理論的な制作秘話です。作者の理性の部分を主に話しました。










 ここからは、作者の性癖の話をします。


 気持ち悪いので、閲覧注意です。







 私は登場人物を苦しめたいと思っています。


 物理的にも精神的にも傷モノにしたい。理性を失わせて堕落させたい。人間ではない何かに変貌させたい。できれば殺したいし、殺させたい。


 それでいて、最後はそれなりにハッピーエンドであってほしいとも思っています。

 登場人物たちが各々納得のいく場所に落ち着いて、未来に希望を託せる程度には自由であってほしい。死んでもいいし夢破れてもいいけど、人生に決着がついてほしい。そんな理念を持っています。


 一番入念に傷をつけたのは願者丸サスケです。

 まず身長を低く設定しました。コンプレックスを抱かせるためです。忍者はともかく、水空調の暴走から主人を守れる人間になるなんて無理無理。叶わない夢を前にして挫折してほしかったのです。

 次に罪を負わせました。主人公を寝ている間に襲って妊娠する流れにしたのは、完全に私の性癖によるものです。一瞬の気の迷いで取り返しがつかない立場になってほしかった。

 そして心身を傷つけました。双子を流れさせ、絶望の底に叩き落としました。精神が崩壊したサスケくんを思い浮かべるだけでご飯が進む。

 いっそ男の子にしてもよかったかもしれません。そうすれば恋も叶えられなかった。いや、でも積田くんなら男でも抱く。矢羽さんの赦しさえあれば。


 狂咲矢羽と水空調も、綺麗ではない部分を抱えています。そもそも誰の目にも明らかなほど狂っていますし、登場した時点で人殺しです。

 加えて、矢羽さんは本妻の椅子に座ったのに子供ができず、他の人たちに申し訳ない気分で押し潰されそうになっています。我儘で正妻になったと思い込んでいるので、誰よりも頼もしくあらねばという強迫観念を抱いているのです。

 調さんは物理的に損傷しまくっています。手足が吹き飛び血が噴き出すスプラッタな悲劇を、彼女が一身に背負ったためです。他の人が失わないなら、彼女で満たすしかないわけです。


 しかしながら、最後はまあまあ落ち着いた生活をしているのでハッピーエンドです。忍者になれなくても、愛を独り占めできなくても、人外になりかけていても、当人たちが納得しているならよし。


 他の登場人物についても、癖の部分をお話しします。


 工藤さんは順風満帆な生活をしていたので、異世界に堕ちたこと自体がまず不幸の極み。ついでに積田くんに惚れたせいで日本で培った倫理観を捨ててしまったことも、聖女の堕落そのもので、私の癖です。


 馬場くんは言うまでもなし。精神的にタフな彼は、割と気に入っています。どれだけ酷い目に遭っても、最後には立ち直って前を向いてくれる。そんな確信があります。死に際もたぶん納得していたはず。これが僕にできる最善だと。


 猫魔は前世でたっぷり苦しんで、今はもはや別人とも言えるほど変化しているので、大好き。生き恥を晒し続けているようなものですけど、それでいいと思いますよ。私は好きです。大の男が女の子になってしまうのはとても可愛いです。


 末田さんは狂い果てた末の姿しか登場していませんね。元の姿ももう少し書くべきでした。だいたい工藤さんと同じ過去なので、あんまり新鮮味が無いかなと思って、省いてしまったのです。もったいないことをしました。差別化のついでに片腕だけ残してあとは失ってもらいました。手足が減ると私が喜ぶ。


 素駆くんみたいな短慮で自業自得な不幸も好きですよ。彼は日本でもしょうもないやらかしをしそうですが、平和な世の中なら死刑までは至らなかったはず。根っこは悪党というより珍走団ですから。


 そういう意味で一番異質なのは、飯田くんですね。彼はあんまり不幸になりませんでした。

 陽キャだからですかね。あと、なんだかんだ危機管理がちゃんと働いている。いつも絶妙に傷つきにくいポジションにいるんですよ、彼。無意識でしょうけど。すごいなあ。

 伴侶のキャベリーさんも不幸とは程遠い。結局戦争から逃げ切りましたから。育ちが良いだけあって、立ち回りが上手い。ほぼ出奔したようなものなのに実家と仲が良いままですし。


 長くなるので、不幸話はこのあたりで打ち切ります。

 騎士団のクリファちゃんあたりも不幸で不幸で大好物ですが、現地人まで語っていたらキリがない。


 そういえば。

 ハーレムも好きです。

 アネットがサスケくんに振られたように、失恋も好きです。しかし非道徳的で背徳的な行為も好きなんです。人としてあってはならない、社会的に認められない関係って燃えますよね。現実的じゃないからこそですよ。ふふふ。奥歯がニチャニチャしてきた。


 あと近親婚とかも好きです。違法なので、創作の中でだけ許される存在です。今回は規約に違反しそうなので書きませんでした。無念。積田光華さんは作者の悪あがきみたいなものです。ちくしょう。


 ついでに同性愛も好きです。矢羽さんと調さんは積田くん抜きでもそこそこ幸せになれたと思う。知多箱さんと天使寄さんももっと描写したかった。男同士も書きたかった。尺とキャラクターが足りなかった。ああ、口惜しいなあ。いつかBL描きてえなあ!





 性癖が無限に飛び出てきそうなので、蓋をします。


 以上の通り、この作品はそこそこ練った構想と、作者の暴走によって構成されています。書いていてとても楽しかったです。


 問題があるとすれば、話が横道に逸れたり、キャラクターが思うように動いてくれなかったり、毎日更新をするには不都合が多すぎた点だけです。

 ごった煮のような作品が、ぐちゃぐちゃと音を立ててうごめくクリーチャーになってしまったのは、必然の末路であります。取り繕って綺麗にまとめたつもりではありますが、覚醒による新スキルが数人しか出なかったり、ステータス画面の色の設定が死んでいたり、微妙に不格好です。


 というわけで、最初の文言を繰り返させていただきます。

 毎日更新を謳っておきながら、ほぼ土日更新になってしまったことをお詫び申し上げます。


 ……次の更新があるなら、もう少しまともな作品解説をしたいところです。

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