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『 はじめに 』
洋服を仕立てる店の孫として生まれた"みっちゃん"は、北海道で生まれたあと、すぐに家族と樺太へ移住しました。
そこで色々な人たちと出会い、幸せな子供時代を過ごします。
でも第二次世界大戦終結直前のある日、突然、旧ソビエト軍が樺太に侵攻してきました。みっちゃんは、着の身着のまま家族と一緒に北海道へと逃げのびます。
殆ど何も持たずに避難したみっちゃんと家族は、生活の目途も立たず親戚の家に身を寄せ辛い暮らしが始まります。
そこで厳しい 青春時代を過ごしたみっちゃんは、高校卒業を控えたある日、とつぜん新制中学校の教師になるよう言われます。
何の予備知識もないまま教師となったみっちゃん、いえ、みちこ先生は苦労をしながらも個性的な子供たちに囲まれ、三十二歳まで教鞭をとりました。
この物語は、そんなみっちゃんの懐かしい想い出ばなしの数々です。
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※ 物語は【樺太編】【北海道編】【教師編】に大別されますが、投稿される各エピソードの時系列はバラバラです。