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E  作者: いーちゃん
51/105

北極戦線⑫ :瞬間、そして2秒後の未来

※キャラクター投票・実施中。実施中なのん?

URLは⇒http://enq-maker.com/41XpKfV

でう。あ、噛んだ。おヒマであればやってみてくださいね。(投票期間:100票集まるまで。感想欄・メッセージでも受け付けてますー)


part-s



 ミオもまた、不可解な光を捉えていた。

 距離はかなりあるようだったが――北極基地から2km近くあるこの場所でも、遮蔽物がなければ光は届く。

(……なんだ?)

 ミオはモニターを広角化させ、基地の様子が映るように調節した。しかし詳細な動向は見えない――というのも何らかの作用によって蒸発した水蒸気の霧が、氷の大陸を覆うように隠しているからだ。

「トモカ、なにか見えるか?」

『大量の水分が電磁波を遮っていて……いえ、モニター回復しました。

 っ! こ、これは……!』

「どうした?」

『北極基地中心部に巨大な熱量、1! 識別信号イエロー、コード名〈イーサー・ヴァルチャ〉です!!』

「……っ!?」

 モニターのなか、次第に水蒸気の霧が晴れてゆく――そこから現れたのは、以前にも見たことのある緑の機体。外見は二機の〈クランツ〉の中間に近いが、装甲が厚いためかサイズが大きい。

 ロシュランテの街を一撃で焼き払い――

 何の罪もないレゼアを下半身不随へ追いやった――

 憎むべき敵が、そこにいた。

 ミオは沸き上がってくる激情に駆られるまま、

「トモカ、アイツをやるぞ。ヤツだけはここで沈めておく、いいな!?」

『は、はい!』

 ミオは続くまま「レナ、――」と言いかけた言葉を呑んで回線へ、

「そこの〈アクト〉のパイロット、聞こえるな!? 今すぐあのデカいのをやる!」

『わかってる! なんでいつも邪魔されんのよ、あたしたちはっ!!』

「知るか! そこの二機は俺と反対側からアイツを止めろ、タダじゃ近づけすらしない! そこの新型、聞こえてるのか!?」

 ミオは怒鳴り声のまま、氷の足場へ立つ新型機――そのパイロットへ叫んだ。銀灰色の機体は、しかし金縛りにでもされたように動かない。

(たしか……あの機体のパイロットは)

 ロシュランテで、レゼアが最後まで動こうとしなかったとき――彼女がようやく機体を跳躍させて助けようとしたのが、刀を装備した〈エーラント〉だった。

 そしてレゼアは――不幸な目にあった。

 ミオは、くっ、と機体を駆って新型機へ掴みかかり、

「ボーッとするな、このバカ! 俺たちは、死ぬために戦場にいるんじゃないだろ!」

『……ケタが、違いすぎる……』

「だったら強くなれ! 死んでからじゃ何もかもが遅せぇんだよ!!」

 銀灰色の機体を突き放した勢いのまま、〈オルウェントクランツ〉は全開のバーニアを噴かして目的地へ――目標は緑の機体。

 ミオは回線へ向かって、

「トモカ――」

『はい。視えます』

 彼女はゆっくり――その双鉾をひらくように、

『視えます。――二秒後の、未来が』


さて、こんなカンジで(どんなカンジで?)お送りしました。

まずはキャラ投票してくださった3人の勇者さま、ありがとうございました。それぞれロト、セフィロト、ロトシックスさんと呼ばせていただきますー。

どうやらレゼアが先行してるみたいですね。100票集まるまでが期間なので、まぁじっくりやっていこうかなぁ。

さて、予告です予告。

 予告。

 ついに対面するミオとレー。二人に秘められた秘密と関係は……?

 そして紅い瞳の少年へ叫ぶミオ。

「殺してやる……おまえは……っ! おまえだけはっ!」

 ――その中では、何かが吹っ切れていた。

次話、『北極戦線⑬ :澪と零』

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