デスアンドゲーム
『8話 身分』
身分証明とは。どのようにあるべきだろう。
おおけがをしてから。もう僕はそのように考えるようになった。
ちょっとした哲学家をなりきって。
総長 ベルカーナジャの日記へ結論でいう『らくがき』で終わる。
トリーバのほうが文字と哲学もうまくて。よく間違いを指摘されて書かれている。
この前なんてのはひどかった。
逃げ帰って逃げのびて。汚名だろうが、情報は宝物だ。と。
僕は書いたのに対して。
トリーバは汚名ではなく。汚物と書き直した。
そして。
トリーバはこうも書いていた。
「ロードス。けいべつすべき哲学家は背中すらあずけられない優先権をもつ男だ。」
哲学家になって何が悪かったっていうんだ。
チビの哲学までは書かれなかったが。なんか自覚はしている。
「ロードス。おちこむな。筋肉あれば身長が、のびて筋肉へなれるだろう~。」
マーキュリーがそう僕に話しかけてくることが多くなってきた。
マーキュリーは馬上試合から僕に勝ち続けてる。そして師匠であるグラッスに鍛えなおされている。
ちなみに僕がよく耳にしているグラッスからマーキュリーへの落ちこむなという言葉は意味合いそのもの違っていた。
グラッスの一撃を一合(一回の打ち合い)にできなかった時のマーキュリーが持っている最終的和解言語『命乞い』である。
本気でおちこんでいたら大哲学家になってたまるものか。
僕はそうして。総長 ベルカーナジャの文字を研究して良く似せた殴り書きを日記に書いた。
~続く~