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デスアンドゲーム

『4話 情報屋』


 情報屋というのは戦場にまきこまれないと考えるのは間違いだった。

雇われ傭兵でなければ。その場の情報伝令である。

戦場は逃げ出したほうが勝ち。それが情報屋としての格付けであった。



「また。総長の日記を貸してもらって勉強か?」

マーキュリーは筋肉がついたという恰好をみせつけながら僕に話しかけた。

「知識がないと、ね。」

マーキュリーは僕の返答にためいきをつきがら言う。

「ロードス。おおけがした結果だろ?」

そうだった。グラッス(マーキュリーの師匠)は筋肉こそ知能と宣言していた。

「マーキュリーは。また戦場から逃げ出したんだってね。

マーキュリーは即答する。

「ほめ言葉と。うけいれよう」


 そんな。くだらない雑談が続く。

情報屋とは雇われ傭兵ではない。その場の情報伝令人材でもない。

総長 ベルカーナジャの言葉が書いてある日記を見るたびに。

グランの過呼吸発作が兜なのかという注意書きみたいのが。たびたび見える。

総長 ベルカーナジャの代わりにトリーバが日記を書いている時もあるみたいだ。

トリーバの字はうまかったが。総長 ベルカーナジャの文字はわかりやすかった。

日記というよりは殴り書き保存だ。

「だから。公開日記みたいに貸し出している日記なんだよね~。」

トリーバは字を文字にしてると伝えては僕の頭をこづく。



 総長 ベルカーナジャの日記には延々と後悔が書きつづられていた。

なんで。ザ・ゲームにまきこまれたと謎めいている。

僕は。ザ・ゲームという現実より現実が知りたくて答えを探してたけれど。

答えは後悔そのものだった。

 日記の続きには。もう現実とはハッタリ(うそでまかせ)とも書いてある。

逃げて本当に逃げてしまった人は何を思って考えて逃げ出したのだろうかと本気で書かれているのだ。

いたずらがき(?)はロードスの名前で僕もしてみた。

総長 ベルカーナジャは文字をどうやって覚えたのだろう。

返答は本人ではない団員だったが。こう書いてあった。


  これはプログラムではない現実だったという血文字らしい


                                          ~続く~

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