表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

森の奥

作者: 優月

私はいつからこの森にいるのか


あれは木洩れ日の降り注ぐ季節のこと


風に舞う花びらを追ううちに迷い込んだまま


時は止まり

落ち葉のように、一人きりの時間が積み重なっていった



心を寄せるものといえば、置き去りにされた古いピアノだけで

耳を澄ませても聴こえてくるのは微かなせせらぎの音ばかり


それにしても

今夜はとても月がきれいだ



蒼く照らし出されたピアノを弾けば


氷のような月の面から金色の雫がこぼれ落ちてくる


あまりの美しさに見とれているうちに

このまま絵画の世界に閉じ込められてしまう気がして


私は、怖くなりひび割れた杯で、ひたすらに月の涙を受け止め続けた


そうしているうちに

酔うほどの甘美な香りに眠気を覚え


ぐるぐる廻りだす空の中心で、太陽と月が何万回も入れ替わり


目が覚めた頃には小鳥がさえずる朝になっていた。


またいつもの幻だ



ああ私はあとどれくらい、この深い森で終わらない祈りを捧げ

儚い夢を見続けていくのだろう

貴重なお時間をいただき、ありがとうございましたo(^-^)o

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 表現に圧倒されました。 美しさの中に怪しさと怖さも潜んでいるように思えて とても好きな雰囲気です。
[良い点] 幻想的であり、夢の中を彷徨っているようでもあって。 月の光はつめたく感じるけれど、その光は太陽の恩恵であって。 心細い思いの中、甘美な香りと月の光が慰めのように感じました。 美しさに見とれ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ