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プロローグ
初投稿です。
15話程度の短編予定。
緩く楽しんでいただれば幸いです。
まだ神と人が近かった古の時代。
人は生きるために祈りと供物を捧げ、
神々の恩恵を得ていた。
祈りの起こりは、人間が生きるためのものだった。
どうか雨が降らせ、
作物を実らせてくださいと。
飢えることなく、
子らが死ぬことなく育ちますようにと。
ただただ、心から祈った。
神々は人間のその美しい祈りに応えた。
雨を降らし、
豊穣となった大地は
人間に安寧をもたらした。
しかし、
人の欲は尽きることなく、
祈りは強請りに変わっていくーーー
これは昔々の物語ーーー