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詩全集

夏が頬を伝う

作者: 那須茄子

駆走っていた

無我夢中で汗を握りしめてた


このままじゃ

間に合わない

何がなんでも

乗り遅れる前に


駆けつけた先で

待ち合わせてたのは

懐かしの旧友の面影二つ


死に絶えた僕らの

青春が今蘇るよう


行きつけのファミレスで

無駄にダベってたね

少しばかり色恋にも語ったな


あんなに恋い焦がれていた

大人の遊び場も

褪せた後では

ただの理想の押し付けだった


あの頃は幸せだったんだね

僕ら全然知らなかった

それを不幸というには

あまりに傲慢で

後悔も淋しさも湧きはしない


懐かしいとしか思わないよ

交わした笑顔に

期限切れの値札はないから


やけに暑い

夢から覚めた後の心地


駆けつけた先で

待ち合わせてたのは

一人っきりの影


儚い嘘をつかれた

どうやら

陽炎に魘されていた

みたいだ


悲しくて泣いている訳じゃないよ

幻影だとしても

また再開できたことの祝福だから



────────────────────────

*あとがき


夏って暑いだけの鬱陶しい季節だとばかり思っていた

私でも。ふと遡れば、懐かしい思い出があった事に気付かされます。


きっと、楽しすぎて忘れていたのかもしれません(普通は楽しいから記憶に、しっかり残るものなんでしょうか? 私の場合は違いましたが)。






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