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第六話 パーティー会場


 パーティー会場は宮殿の最上階に位置し、部屋からとても綺麗な夜空の景色が見える。

 下界で見るよりもより鮮明に星の輝きが目に入る。

 使用人がココロに声をかける。


 「この通路をまっすぐ進めばパーティー会場の扉が見えてきますよ。」


 パーティー会場まで続く通路には左右に沢山の剣士や魔術師が立ち並んでいた。


 「わー、すごい警戒体制。前世では玄関の鍵開けっ放しだったぞ!」


 こころは前世の家の玄関前で母さんをポカンと待っている自分の姿を思い出した。

 田舎なだけに扉は開けっ放しの日もあれば、閉めてある日もあったが相変わらず鍵は開けっ放しだった。


 「下界はとても安心できるお国だったのでしょうね。天界といえど魔界も存在しますゆえに結界を張りめぐらせ、いつ狙いが来ても大丈夫なよう、万全の体制にしております」


 使用人がそう言うと、こころは両手を頭の後で組み半目半笑いで心中思う。


 「お母さんがただ無警戒心だっただけだけどねーハハ……」


 「ココロ様、着きましたよ。こちらがパーティー会場前になります」


 こころの頭の中は食べものだけしかなく早く入りたくて仕方がない。

 こころは部屋で寝しまい出向かうのが遅れてしまっていたので、他の皆んなは既にパーティー会場に集まっていた。

 扉の向こうからは微かに音楽が聞こえてくる。

 使用人が高さ6メートル程ある扉を開けると、こころと同様、メティス様の魔法の影響で人間の姿を維持し魂達が優雅に会話や食事やダンスを楽しいんでいた。


 「それではココロ様、ご貴重なお時間を楽しんでお過ごしください。」


 こころは目を煌びやかせ、お皿に次々と料理を盛りつけて行く。

 すると、大広間でこころをバカにしていたラウクとメイラ、そしてこころの生き方に興味があったシェルダーが近寄ってきた。


 「あーのさ、、、」

ラウクが声をかける。


 「ちゃんと自分から言うんでしょ!」

メイラがラウクの背中を押す。


 「うるせー!わかってるよ!!あ、あの、、、向こうでも頑張れよ……魔王軍にやられて死ぬんじゃねーぞ!死にそうになったら戻ってこいよ!わかったな!あーそれに、下界で生きている飼い主にそっちで会えるといいな……」


 ラウクがそう言うとメイラもココロに謝る。


 「ココロ!ごめんなさい!私……勘違いしていたわ。もっと大事にしてもらっている気持に答えなきゃね!また同じ下界でシャルル様に出会いますわよ!」


 最後にシェルダーが語りかける。

 「僕は下界でココロと同じ場所で飼われていたんだ」


 こころは驚いた!


 「ふーん、そうなんだ、、、っえー!?なんですとぉー!!!!」


「トミーと言う名前でさ。長くは生きられなかったけど、あの家は好きだ!また会いたいと思って下界のあの場所を選ぼうと思っていたけど、旅をしたくなった!もっと色んな天界や異世界、人に巡り合って最後はメティス様の様な神を目ざしたいんです。だからココロも共に頑張りましょう!」


 シェルダー、ラウク、メイラがグーで腕を出し合い、3人がこころに目を向け、こころも誇らしげな顔つきで腕を出し4人で円陣をした。

 こころはバカにされていた事は気にもしていなかったが、どこかスッキリしたような感じにも見える。


 こころは食べ物を含ませながら喋る。


 「にしても、これも!これも美味しいよ!あーんっんっん。」


 「さすがに食べ過ぎだろ!」


 ラウクがそう言いうと皆んなで笑い合った。

 しばらくするとメティス様が姿を出した。


 「みんな楽しんでいますか?」


 すると皆んなはメティス様の方を向く。


 「あー!メティス様だー!」

 「メティス様ー!」

 「私もメティス様の様な存在になりたいな……」


 パーティー会場はメティス様の存在により、

より華やかな空気に包まれた。

 こころは片手に肉を持ち、口をモグモグさせながらメティス様の方を見つめる。


 「みんな楽しんでいますか?今日はみんなが知っている下界での食べ物の味を再現してつくらせてありますのよ。あら、こころそんなに食べて、お腹が八切れそうね。それにしても私の子供たちは本当にいい笑顔ですね」


 メティス様はそう言った後こころを呼んだ。


 「ココロ、気持ちは大丈夫ですか?」

 「はい!この通り!」


 こころは幸せな笑みを見せ、メティス様も微笑みを見せた。

 メティス様はこころの持つ左目、ブルーアイズのことについて語り出した。


 「その左目、本当に不思議ね、、、。本来ならこの天界では、私が魔法を展開していないと魔法のバッグの中から取り出した食べ物からは味を感じることはないのだけれど、あのお芋のオヤツを取り出して魔法を展開せず、味を感じることが出来たのはその左目に何か秘密があるはずはなのよね、、、。その瞳からは聖力と魔力を多少感じるものの、私でも完全に感知はできないのです。どちらかと言うと聖力より魔力の方が強く、今ここでその瞳の魔力に他者がさわれば、宮殿どころか天界に被害が及んでしまうくらいの、、、

とても説明しずらいのだけど、ココロはその小さな身体でそれほどの聖力と魔力をコントロールできていることが信じられないくらいだわ。魔王軍や他の悪い者に目をつけられるかもしれません。どの場所でも警戒しておいた方がよさそうですね」

  メティス様がそう言うと、こころは自信満々に言う。

 「まぁ、まかせてください!それに、今メティス様が魔力や聖力が多少しか感じられないのはボグが力をしまい込んでいるからです!簡単に外部に感知されないように封じれます。何となくの感覚ですが!それに、魔王なんて僕がぶち殺してインキュバの女王にでもなってやるわ!そして旅をしながら母さん達をつ!」


 こころがそう言い、メティス様は驚きの顔と安心した様な顔をみせた。

 しかしメティス様はなるべくこころには戦いの場には行かせたくない気持ちもあった。


 「ココロには魔王軍とはあまりかかわってほしくはないのですが、でももしかすると……天界の未来に来るべくしてきた何かが起得る可能性もあるのかもしれなませんね」


 メティス様はこころにそう言うと。


 「一度狙ったら離さないのがボクですから!だから大丈夫です!それにボクだけじゃないので!人間と動物の魂は同じ空間では過ごせなくともインキュバであれば、下界と同じ感覚で過ごせるし、歳もとらずに人間と暮らせる夢の世界でもある!そして魔王軍を倒し、みんなが幸せに暮らせるインキュバを僕が作ってやる!」

 こころはキラキラした瞳でメティス様へ告げた。

 メティス様はこれ程にもこころが自信に満ち溢れていることに感動していた。

 で、またこころは肉をモグモグ頬張り始めた。


 「メティス様、、、そろそろ」

 使用人が言う。

 「あー、そうですね。みなさん、えー、本日は私のお誕生日にお集まり頂きありがとうございます」


 「・・・・・」


 周りが静まりかえる。


 「あれ?みんなどうしましか……?」


 メティス様は呆気に取られていた。


 「っえー!!!!!!!」

 「メティス様の誕生日ー!!!!?」


 周りは驚き、メティス様がショックを受けたかの様にメティス様も「えー!!?」っと涙目状態で叫び出した。


 「パーティーてメティス様の誕生日だったのー!!」


 そうこころや周りは言い出す。


 「ちくちょー!インキュバ転生祝いのパーティーやと思とったわー!」

 こころは地面をドンドン叩きながらそう叫んだ。


 「あれ?言っていませんでしたっけ……?」とポカーンとした様子で皆んなに問う。


 「聞いとらんわーい!」

 とこころが涙ごしに叫んだ。


 こころはてっきり自分の転生祝いの為のパーティーだと思っていた。


 「あの……普通は魂のお帰りなさいパーティーかと思うのが自然かと……」

 利口なシェルダーは気を落とした顔でそう言った。

 これはメティス様の説明不足もあるのだが、二人とも天然な性格ではあった。


 「チクショー!」


 「ココロ?」


 「全部食ってやるー!!っぺ!にが!これ飾り付けの草じゃねーかー!草まで味がリアルかよ!」


 メティス様の呼びかけを無視しテーブルを駆け回りお腹いっぱいにするこころであった。

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