第三十話 再び
第二十話
「二人は城と言っていたけどー、偉いのかー?」
風を切る音でなかなか聞こえづらい為、声を張り喋る。
「私達は、ドラゴン族の王である、父と母の元に生まれた兄妹で、兄は王になる後継者です!可愛い子には旅をさせろ!と母は父に言い続けて居るのですがー、なかなか許可してもらえなくてー」
「そうかー、ライアはこの地を出て、外の世界へ行きたいのかー?」
「皆んなが安心して、外の世界へ行き来できるように、一人目の代表として、その貢献者になるのが私の目標なのーーー」
「いい目標だなーーー」
「見えてきたわー、あそこが私と兄が住むお城よー」
「でっかーーー」
こころ達は城の庭へ降り立つ。
「さ!中へ入りましょ!」
ライアを先頭にこころ、イグニスの順番に城の中へ入り、イグニスに部屋を案内される。
「ココロ、ライアと少し此処で待っていてくれ」
「りょ!」
案内された部屋は、城の15階にある、ガラス張りから見える景色が良い、大きな部屋で、こころは机を挟む様に左右に置かれた大きなソファーに、ライアと向かい合わせで座る。
「街はいい雰囲気だし、ライア、こんな裕福な生活しているのに外に行きたいのか?」
「地底では新鮮な食べ物が食べられないの。それにお肉だって魔物の肉で、加工しないと食べれたもんじゃないわ、、」
「なるほど、、、次元空間で提供してやってもいいぞ!動物を殺して肉にするのも残酷だし好ましくないからな!ボクが地球で食べていたニクの記憶から、左目の魔力を使って、コピーし固体化させる事も出来る!直接このバッグから取り出すこともできるが、流石に肉まではお供えされないだろうし、、、」
「お供え?」
ライアは首を傾げる。
「下界で育ててくれたボクの人間のお母さんが置いてくれているんだ!ボクの仏壇に。ドラゴンの世界にもあるだろ?死んだ者を祀る場所の様な物!」
――チーン……
「あるわ!そこに骨やなど入れたりして復活させたりする、、、」
ドラゴン族先祖の過去。
――ジャーマンパワー復活の時じゃー!
「復活?、、、まぁそうだ!骨が入れてあるやつだ!」
こころは何となくで、話を進めた。
「そこに、死んだ者が好きだった食べ物とかを、供えてくれる風習が地球にはあるんだ!ちょっと待って!」
こころは魔法のバッグからお芋のオヤツを取り出してライアへ渡した。
「これが地球という世界の食べ物、、、。この上に巻かれた赤茶色い物は?」
「ベーコンと言うニクを硬くしたやつだそ!そしてその黄色いのが芋という野菜だ!食べてみて!」
ライアは不思議そうにしながらも、口に頬張った。
「んーーーー」
ライアはギュッと目を瞑る。
「ライアには合わなかったか!?」
「、、美味しいーーーーー。何なのこの食べ物は!?地球てどんな場所なのよ!」
こころの心中
《確かに美味しいけど、犬専用オヤツだからな、、、。人間が食べるニクを与えるとなると、依存する中毒になるかも知れん、、、。提供する際は最初、味の頻度を落としておこう……》
「ココロ!私決めた!ココロ達の仲間にして!お願い!何でも言うこと聞く!」
「え!?外は戦いとかもあるんだぞ!危険すぎるぞ!とは言っても、フォードやユウギよりは、圧倒的にドラゴンのライアの方がレベル高いしな……、ライア、本当にいいのか?」
「いい!120%以上いい!」
ライアはテーブルに両手を付き、こころへ上半身を突き出した。
「わかった!わかった!その代わり、魔法攻撃が使える様にしておいていた方が無難だ!外に出たら特訓だぞ!」
「し、師匠!お願いいます!」
「師匠はやめてくれ、ココロでいい……」
「じゃ、ココロ!宜しくね!あなたに着いていくわ!」
――ガタン
扉が開く音がした。
「ココ姉ーーーー」
リユウ達を連れてイグニスが扉を開けた。
「リユウ!!ユウギ!フォード!」
リユウは走ってこころに飛び付いた。
ユウギとフォードも安心する。
「ココロ、無事でよかった!」
「ユウギの奴、俺のせいだー!って悲しんでいたぜ!」
「べ、別に悲しんでなんか!ただ剣士として責任を感じていたわけで、、」
「素直じゃねーなー!」
「ユウギと違って、心配される程ボクは弱くないぞ!なー、リユウ」
こころは抱きついているリユウを撫でる。
ユウギは頬を赤くし恥ずかしさを隠す。
「うっせー!」
フォードはニヤついてユウギを揶揄い、こころとユウギも相変わらずなやり取りを見せる。
「心配したんだよ!ココ姉だけ置いていかれるんだもん!」
「リ、リユウ!心配したのはこっちだよー」
ソファーへ、フォード、ユウギ、リユウ、ココロが座り、向かいにライアとイグニスが座る。
「今回はこの様な形になってしまい本当に申し訳ない……」
「私からもごめんなさい!」
イグニスとライアは頭を下げた。
「いやいや、こちらも急に押し掛けてしまって、俺たちも同じ立場であればそうなるのも無理ないですから、、、もう頭を上げてください」
ユウギは丁寧に言葉を返した。
「本の御礼とはなんですが、ご馳走をご用意いたしておりますので、良かったら食べて言ってください。後、、、これを」
「おーーー、再生の魔石、ディスレグティオ!」
こころはそう言い、達四人は目を輝かせた。
「どうか、受け取って下さい」
フォードはその量に驚いた。
「こ、こんなにもいいのか!?」
「はい。この地ではそんなに珍しい物ではございませんので、ただ地上でこの魔石が貴重価値があるとは思いもしておりませんでした」
こころは魔石をバッグに入れていきながら話し出す。
「じゃ遠慮なくいただくぞ!まぁ、此処での常識は、他所では非常識になってしまうように、ドラゴンは元々最初から、ディスレグティオの魔力が血と流れている為、個体したディスレグティオを必要としない。が、僕たちが住む地上ではディスレグティオを使うことにより、それが更なる強化に繋がるってことだ!価値観の違いってやつだな!」
皆んな納得をする。
「出会いはあの様な形からでしたが、ココロ達に出会えて良かった。またいつでも顔を出しに来てくれ」
「おう!一度足を踏み入れた場所であれば、転移が可能だからいつでも遊びに来れるよ!地上の新鮮な食べ物も転移して届けなきゃいけないしな!」
そう言いココロ達は、美味しく加工されたご馳走を呼ばれ、お腹いっぱいにした四人は、庭に出る。
「食った食った!魔物肉でも加工次第であんなに美味くなるんだな!そんな料理法があるなら地上での食べ物はもっと美味くなるはずだ!ライア料理作れるのか!?」
「料理は任せて!」
「じゃ家で待っているリーナと一緒に作ってもらおう!」
「リーナ?」
「会えばわかるさ!」
――ぅうぅうぅう
「お母様!立派になってまた戻ってきますね!」
「ライアならきっと大丈夫ですわ!お父様!情けないですよ!娘の前で!」
ライアの父は、旅立つ娘の寂しさと心配に大泣きしていた。
「ライア、ちゃんと睡眠もとって栄養もとって元気にやっていくんだぞ!あ、後忘れ物はないか?ちゃんと、私があげたお気に入りの縫いぐるみは持ったか?」
「もう!恥ずかしい!子供じゃないんだし!持った!持った!ありがと!」
ライアは小さい頃に父から買ってもらった、ドラゴンの様な犬の様な変わった形体をした、可愛らしい縫いぐるみがお気に入りで、毎日一緒に寝ている。
「ココロよ、娘を頼んだぞ!」
ライアの父に任された。
「任せろ!!……ん?」
「ココ姉、どうしたの?」
リユウはこころへ不安そうな顔つきで言う。
こころは、レアリナからのメッセージを感知し、左目をプロジェクター代わりに、映像を空中に映した。
こころのその能力にドラゴン族の家族が驚いた。
「な、なんと!この様な事まで、、、」
――「……ココちゃん!聞こえますか!?」
「レアリナ!どうしたんだ!?」
「私の妹、ルメちゃんの魔界、エゴイディーアに向かって欲しいのです!デウシスヴロウヘルから使い魔の大群達が向かって来ていると!そして、ココちゃん達の力を貸して欲しいのです!」
「なんだと!デウシスと言ったか!?まさかえーっと、、、え!?」
ライアの父は驚き焦りドタバタし出す。
「また奴らか!わかった!すぐ向かう!というかどうやって向かえば、、、」
「エゴイディーアならわかるわ!イグニドラングとは隣りあわせの次元で行き来が可能なの!」
ライアはそう言うと、ドラゴンの姿になり、こころ達四人を背中に乗せる。
「お母様!お兄様!お父様!行ってきます!」
「ライア、まぁココロ達が付いているから大丈夫だと思うが、気をつけろよ!奴らはバカじゃないからな、、」
「わかってる!」
兄のイグニスがライアに告げた。
「心配だと思うから、ボクからまたメッセージを通信するよ!世話になった!じゃ行こう!」
ココロはそう言い、ライアと一気に空へ飛び上がった。
「ライアー!感動の旅立ちから早速戦闘!……」
ライアの父は絶叫し気絶した。
稲光の渦が空に出来上がり、こころ達はその中へと消えた。
「なつかし匂い、、メティスもいい魂に恵まれたのね。ココロちゃん、ライアをお願いね」
ライアの母はそう呟き、信頼した微笑みを空に見せる。
《ライア・トワイライト》
種族:ドラゴン(♀)
兄のイグニスの実の妹。
身長:163センチ
年齢:人間としての見た目年齢24才
性格:料理が得意で、汚いのを嫌い、気高く、情に熱く、元気で明るい行動派な女性。
要素:第一形体・ドラゴン 第二形体・人間の身体に頭に角が左右に生え左目片側にリボンが付いていて、赤色をしたドラゴンの尻尾がある。
第三形体・スタイル抜群な、完全人間の姿で、黒のトップスから赤のスカートに流れる様に覆い被さるシースルーのレースは、リユウが花嫁の真似をしたりして遊ばれる。




