第二十七話 水神竜
「ドラゴンが居るとは聞いてはいたが、まさかインキュバにこんな所があったとは、、、」
フォードは驚くように当たりを見渡す。
リユウはユウギを心配蘇生中。
水を吐いたユウギの顔を横に向け、手を突っ込み異物を取り除く。
すると目の視点が定まっていない牙のある魚が口から出てきた。
そして、こころは左目の魔力で視力を上げ、さらに奥を見つめた。
「マグマが噴き出て見え難い、、、ん?、、おい!外が見えるぞ!」
「地底に外ってどういうことだ?」
フォードはこころの発言に不思議に思う。
「おい!オレ死んだのか!マグマ!?オレ地獄に落ちたのか!?」
「っお!蘇った!」
ユウギは目が覚め、腰を起こすと、リユウは少しピクッとビックリした。
「ユウギ!やっと起きたか!」
「此処どこだ?……」
「わからん!でもドラゴンが住むイグニドラングに近いのは確かだ!」
すると後ろにあるココロ達が落ちた池から気泡がで始め、こころが気がつく。
「池、波打ってないか!?」
「そんなまさか、、、」
「ココ姉、何か来るの!?」
「多分な、、、ぅわきたー!!」
急に池の水が盛り上がり、大粒の水飛沫がこころ達を当てる。
びしょ濡れになったユウギの真後ろには、高さ10メートル程あるヤバいのが現れた。
足はなくドラゴンの尾の様になっており、腕は太く指は5本、身体は尖った鱗で覆われている。
口の中は何層にも牙が揃い、ランダムに牙が蠢き、稲光が身体中を走っている。
ユウギは急いでこころ達の元へ駆け寄る。
「なんなんだこいつは!?上級冒険者の依頼でもこんなのは見たことねーぞ!しかたねー!オレが倒してやる!お前達はどいていろ!」
フォードはそう言うと、二本の交差する斧を背中から引き抜き、刃の先端が赤く光る。
斧を振り上げると光軌跡が残る。
「フォード!やめろ!」
こころはレベルの差に気づき止めようとしたが間に合わなかった。
「フォードは二本の斧の先端を重ね魔物に向け、攻撃を放つ。光毒!」
すると放たれた赤い波動は一瞬で蒸発した様に、魔物に当たらずに目の前で消えた。
魔物から放出られている気圧の方がずっとか強く、攻撃が当たらない。
「なぜ攻撃が、、、。おい!うそだろ!?」
「フォード!レベルの差がありすぎる!リユウの3倍はあるぞ!」
「・・・・・?」
「リユウの三倍?……」
フォードは呆気に取られている。
フォードは過った。
こころが魔物を目の前に、リユウでレベルの差を比較した時点で自分より、激かわ尊いリユウの方が強いのだと、、、。
そして落ち込みながら、魔物の波動に飛ばされる。
「おい!魔物!お前喋れるか!?」
「なんだ小娘……貴様ら我の地に足を踏み入れよって、久々の人間、、、その身引き裂いてマグマに焼かれ我の肉となるがいい!……」
「おお!喋れるじゃねーか!だか、お前のニクになる気はない!それにお前には魔法攻撃は無効の様だしな!」
「気づいていたか!……」
魔物に魔法攻撃は効かず、直接攻撃を与えて倒すしか方法が無いことに、こころは気づいていた。
「ココ姉!」
「大丈夫だ!リユウ!それになぁ!魔物さん!キミと遊んでる暇はないんだ!どうしたらここを通してくれる!?」
「面白いやつだ、、、我を侮辱するとは、、、まぁよい!貴様なぞ我の暇つぶしにもならんが相手をしてやる……」
魔物は飛び上がり、こころへ稲妻が絡む炎を吐く。
こころは地面を足を蹴り上げ、攻撃を交わし、身体を天上近くまで飛ばす。
こころは天上から伸びている石筍を、足で蹴りながら先へ先へ伝っていき、攻撃してくる炎を避けていく。
魔物はクネクネと身体を波を打つ様に、石筍を避けながら追いかけてくる。
こころの心中
《倒すの空中攻撃でしか手はない、、、魔法が無効となればフェイクをかけるか……よし!》
こころは頭を地上に向け身を負かす様に落下する。
すると、魔物は落下していくこころに追いつき、間近で稲妻が絡む炎を吐いた。
「ひっかかったな!」
「なに!?」
こころはニヤリと口角を上げ、左目が青く光る。
「反動結界!」
こころは魔法を放ち、身体を結界で覆い、魔物の炎をガードした。
魔物は、自分が放った炎がこころの結界に広がり視界を失しなう。
地面に着く50センチ当たりで、こころは身体をひねり横に避け、魔物は地面へ叩きつけられた。
こころは、自ら放った結界から出る反動で、地面に叩きつけられる事なく、体制を整え地面を蹴り飛び上がり、魔物の背後へと回った。
「しまった!!」
空中からまた一気に魔物へと近づき、こころはシュビルナースレイブを出した。
そして、一気に魔物の頭へ突き刺そうとしたが……。
「降参だ!我の負けを認める!」
「おー!何気に素直じゃないか!」
「どうなってんだ?」
「オレにもわからん……」
「仲直り?……」
ユウギ、フォード、リユウは圧倒されていて、急展開過ぎて、頭の整理ができていない。
そして、こころは魔物の頭に座り出した。
「この我を降参させるとは、、。小娘よ!名は何と言う?」
「ココロ!ボクはココロ!魔王の御用心となる者だ!」
「グゥァアッハッハッハ!面白いやつだ!我が名は水神竜まぁ、お前達を試していた。我を倒せん事にはイグニドラング最先端に住むドラゴンを倒せんからなぁ!しかしココロよ!この地に何の用があって来たんだ……」
「本当の戦いだと思った、、、。そーだ!アクデブス!」
「ブスではなくてヴスラ……」
少しだけアクデブスラは落ち込んだ。
「魔石を取りに来たんだ!何でも、その魔石を身につけていれば、怪我や破れた服も直ぐに修復するらしくてな……」
「そうだったのか……。再生の魔石、ディスレグティオの事だな」
「また凄そうな名前だなぁ、、、」
「ユウギも知らないか!オレも初めて名を耳にする」
するとまたアクデブスラが語り出す。
「その魔石、ディスレグティオは、神話級の魔石とされている、武器に使えば半永久的に劣化はせず、折れることもない。また、身体を切られ約6割でも残っていれば、再生させる事が可能な魔石だ。ドラゴン族は生まれつき、その魔石が結晶体化したものが血液に流れている為、何回でも再生ができる」
「まさか、そんな凄い魔石だったのか!オレはてっきり金を出せば買えるもんだと思っていたが」
フォードはエァナの店に駆け寄って、あるはずも無いその魔石を購入しようとしていた自分に羞恥心を感じた。
「ディスレグティオはドラゴンの爪が魔石化した物だ。まぁドラゴンと交渉するのも難しいだろう、、、その前に警戒され攻撃先される可能性の方が遥かに高い……。ココロよ!本当に行くのか?」
「それが目的でこの地底に入って来たんだ!」
「オレはここでリユウちゃんとお留守番を、、、」
ユウギはリユウの後ろでブルブルと戦慄する。
「ココロよ!オレは武器の強化の為にも着いて行くぜ!」
「リユウ、ドラゴン見たい!」
「リユウちゃん?……」
リユウは早くドラゴンを見たそうに瞳をキラキラさせ、ユウギから離れこころに近づいて行き、ユウギは相変わらずへっペリ越し状態。
「よし!決まりだな!」
「あの、、、ココロよ、、そろそろ頭から降りてほしいのだが、、、」
「っお!悪い!」
こころはアクデブスラの頭から降りる。
するとアクデブスラはリユウに気をかけた。
「そこの獣人の娘よ、、、。」
「ッフイ!」
リユウは声ををかけられ少しビックリした。
「驚かせて悪い……。ユニコーンの気配を感じたから気になっただけだ」
「もしかして、えーと、これの事?」
リユウはまた両手を合わせ、念じ両手を広げて行く。
アクデブスラは驚きを見せた。
「やはり!エマーノス……。なぜその剣を?」
「レアリナがくれたの!リユウなら契約が出来るって!」
「レアリナが、、、」
「あんたレアリナ様をしっているのか?」
ユウギはアクデブスラに尋ねた。
「元々我も天界から落とされた身でなぁ……。レアリナに助けられ、この地を守っている。此処に来る冒険者は数少ないが、オレに倒された冒険者は転移で元の街に戻していた」
こころは気づいた。
「ドラゴンと巡り合わせない方が身の為だと言うことか!それで、ブスちゃんを倒せばドラゴンに勝てる力があるかも知れないと、そう言う意味合いか!」
「《ブス、、、》そう言う事だ。お前達を止めても無駄だだろうからな、、、。気をつけて行け!そしてリユウよ、、、」
「ぅん!?」
「か、可愛いのー、、、。ん、ゴホン!……。エマーノスはリユウの神経通路を伝って契約が結ばれている。その身に危機が迫った時、必ず其方を助けるだろう」
リユウはエマーノスに「お願いね」と言う。
「そしてココロ……」
「ぅん!?、、」
こころもリユウの様に可愛く見せるが、アクデブスラは反応に困った。
「《わ、わざとらしい、、、》お、おお、、、」
「リユウの時みたいな反応はせんのか!?」
「あ、いや、えー、、、ゴホン!」
「一様乙女だぞ!」
「不死の魂言えども……」
「無視かい!」
「心臓を抉り取られたらそれまでだ。仲間を守るのも大切だが、己の命も粗末に扱うなよ……。後ドラゴンの罠には気をつけろ。奴らは賢い」
「不死と見抜いていたか!さすがは元神!大丈夫だ!なんとかなる!ありがとう!じゃぁ行くぞ!ドラゴンが住むイグニドラング最先端へ!」




