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第二十三話 家族


 「身体が気持ち悪い……とりあえず風呂だ!」

 

 「お風呂だー!!」

 

 こころとリユウは走って大浴場がある地下に向かった。

 リーナは二人の着替えを手にして追いかける。


 「ココロ様ー!まってくださーい!」


 こころは大浴場の扉付近で停止し、ふと思った。


 「まてよ、、、。風呂?確かに入った後はスッキリするがシャワーとか苦手だ、、、。元々は自分からシャワーに寄っていくくらい好きだったけど今は違う。洗ってもらっている時は噛みつこうとしていたしな、お風呂、、、シャワー、、、いやだ………」

 

 「ココロ様?どうしましたか?」


 「ココ姉?」


 「いや!なんでもない、、、」


 「それではごゆっくり身体を癒してきてくださいね、、、」


 リーナはそう言い浴場出入り口付近にあるマッサージ機に座りブルブルと癒される。

 こころは大浴場の扉を後にする様に背中を向け帰ろうとした。


 「ココ姉、リユウと一緒はイヤ?」

 

リユウは寂しそうな顔でこころにそう伝えた。

 するとこころはニヤニヤしながら戻ってくる。


 「嫌なわけないだろぅ……」


 「ならよかった!」


 「リユウ楽しみにしていたもんなー」

 心中《マジで入るのか?……》


 「うん!」


 「いやー、楽しみだなお風呂!」

 心中《おい嘘だろ、、、本当に入るのか、、、》


 「うん!楽しみだね!」


 心中《リユウ、君の瞳は1万ボルトに輝く天使だ!見つめる凶器だ!》

 

 「ココ姉!じゃぁ行こ!」

 「お、おう!よし!行こう!……」

 

 扉を開けると大浴場が目の前に広がる。

 リユウはこころの手を引き浴場へテクテク歩き出した。


 心中

 《やばい、、、爪先に力が入る。拒否反応だ》

 

 「コッコ姉とおっふろ、コッコ姉とおっふろ、、」

 

 リユウはニコニコして歩く。


 「リ、ユウ、、、」

 「ん?」

 「トイレってどこだっけか?」

 「あれじゃない?」


 こころはリユウが指さした方を見た。


 【ト イ レ →】


 「おい!うっそだろ!なんでお風呂に入らんと行けんように作ったんだ!?」


 浴場の中央奥に、女神のオブジェが抱えている、トイレと書かれた壺から流れ出る湯を抜けるとトイレに辿り着ける。


 「…………」


 「ココ姉、トイレ行かなくていいの?」


 「うんいい、、、」


 こころはガクンとして諦めた。


 「じゃ、リユウ先に入るね!その後にココ姉だよ!…………あったかい、、、早くココ姉も入ってみて!気持ちいいよ!」


心中

 《リユウ……そんなに見つめるな!回避不能になる、、、でも足だけなら……》


 ココロはギュッと目を瞑り足先を入れた。

 

心中

 《ん?いける?人間の身体だからか?》

 

 ココロは一旦足を抜き浴場へ飛び込んだ。


 ジャッバーーーーン!ブクブクブクブク


 「………………」


 「ぅおおおおおお!気持ちいい!」


 「もぉ!ココ姉ったらぁ!ビックリしたー」


 飛び込んだ勢いと浴場の中から飛び出た勢いでリユウにお湯が跳ねかかる。

 

 「ぉおおおおお!あったかい!ほれ!ほれ!」

 

 リユウにお湯をバシャバシャとかけるこころ。

 するとリユウは顔にかかったお湯を振り飛ばし、こころにかけ返す。


 「やったなー!次はリユウの番!」

 

 バシャバシャバシャバシャ

 

 「高速トルネードツイスターーーー」

 「ミラクルツイスターーーー」

 

 二人は中二病な掛け合いで戦闘を続けた。

  

 「ココ姉、胸大っきい……」

 「ぁあ!普段邪魔だから押さえ付けているからな!ない方が楽なんだけど、、、欲しいならやるぞ!ほれー、、」

 

 こころはリユウの顔に胸を近付けた。


 「あーもうからかわないでよー」


 こころは人間の女性がどういった在り方の者なのかをあまり理解していない。


 「よし!リユウ泳ぐぞ!」


 「うーん!」


 ススイノスイー

 ススイノスイー


 「なんか騒がしいな、、、だれか入ってるのか?」

 

 ユウギはタオルを肩にかけ、湯気むりで先が見えないまま浴場に向かって歩いてくる。


 ススイノスススイスイー、、、

 

 薄々ユウギに二人の姿が見え始める。


 ススイノススイノスイースイースィーットパ!


 「オマエら!なにやってんだ!浴場で泳ぐな!!!!!」


 「おー!ユウギも来たか!今リユウとスイム競走してるんだ!オマエも入るか!?」


 「誰が入るか!オレは風呂に入りにきたんだ!」


 「じゃリユウ!競走の続き……」


 「はいはい!二人は身体でも洗ってきなさい……」


 「おい!話せユウギ!まだ決着が……」


 「決着もくそもあるか!」


 ユウギは右にこころ、左にリユウを抱え上げ、シャワーと鏡がある洗い場へ連れて行こうとした。


 「ん?なんだ?この感触は、、、?」


 ――ムニュムニュ


 「ユウギ!こしょぐったい!ギャハハハハ」


  こころが足をバタバタさせる。


 「ユウギ女の子のダメなとこ!」


 リユウは理解していた。


 「ぁああああああーーー!オマエら素っ裸じゃないか!」


 「そりゃお風呂だもん、、、ユウギも素っ裸……」

 

 リユウの方がこころよりずっと女性の心をもっていた。


 「あぁ、そうだった、、、ここ男女混合だったな、、、」


 「ダメなのか?」

 

こころはユウギの顔を除く。


 「今は違う意味でな、、、」


 三人は身体を洗い流し、再びまた浴場へ入りリユウが呟いた。

 

 「リユウ達、家族みたいだね」


 「家族、かぁ、、、」


 するとこころは天井に広がる天使やマリア様の絵柄を見上げた。

 

 「家族だ!」


 こころがそう言うと、ユウギもリユウもこころを見つめた。


 「リユウ、、、みたいじゃなくて家族さ!家族には理由はいらないだろ?血の繋がりがなくたって家族にはなれる!元にボクは下界でそう過ごしてきているからなぁ、、、」


 「確かにそうだな!オレ達はもう一つの家族だよな!」


 「もう一つの家族……」


 「そうだリユウ!もう一つの家族だ!因みにユウギはペットだ!」


 「おい!今めっちゃえー話だったろ!なんでペットにならんといかんのじゃい!」


 「おい!ユウギ!聞き捨て悪いぞ!ペットだって立派な家族としての存在だぞ!」


 「じゃお前がペットになれ!」


 「断る!」


 「話がおかしい!」


 ――こころ達三人はリビングに移動し、料理が並んだ食卓に座る。

 

 「お味に合うかどうか……」

 リーナはとても心配そうにする。


 「これ全部リーナが作ったのか!?」


 「あ、はい!」


 「おー、凄いじゃないか!これから毎日食べられるんだな!美味そうなニクーーーーーーッイタ!何すんだ!ユウギ!」


 こころは肉を掴み食べようとした所、向かいに座るユウギに手の甲を叩かれた事で威嚇(いかく)し、魔力を込め両目から光りを放ち出す。


 「おいおいおい!まてまて!リユウちゃんだってちゃんと両手を膝に置いて待ってるだろ……」


 「っあ!うん……」

 

 「ちゃんと頂きますをしてからだ」


 「お手!おかわり!待て!よし!みたいなものか?」


 「なんだそれ!?まぁとにかく、オレ達がこんなふうに揃って今食卓を囲んでいるのも何かの巡り合わせか奇跡だ!だからまず出会いと生きていることに感謝をしてだな!……」


 「いただゃきます!」

 リユウは食べ出した。


 ユウギは無言になる。


 「………………」


 

 「それ地球の人間も言っていたぞ!よし!いーたーだーきまーす!」


 「あーお前ら先に!人の話しは最後ま……」で、聞いて……


 「冷めない内に食べないとせっかくの料理がダメになるだろ!っな!リーナ!?」


 「はい!スープは暖かい内に召し上がってください」

 

 リーナはニッコリした表情で食卓前に立つ。


 ココロは早く食べたくてし仕方がなかった。


 「こっちの世界に来てからはまとに食べとらんかったからなー」


 「おい!!こっちに飛ばすな!床にも!!」

 ユウギは肩を上げる。


 「いいだろ?拾って食べるんだから!」


 「食べ方は自由……」


 「リユウちゃんがココロに染められて行くのが悲しい」


 床に落ちた肉をこころは手で拾い食べた。


 「お前それ落ちたやつだろ!」


 「それがどうかしたか?」


 「口にしたら汚いだろ!」


 「リーナが掃除してくれてあるからキレイだぞ」


 「床は菌まるけだ!」


 「ごめんなさい!リーナ今から掃除し直します!菌まるけでごめんなさい!!」


 「ユウギ、リーナを泣かした!」


 「ココロ!これは違う!リーナ!掃除が行き届いていないとかじゃなくて、、、」


 「おいしいぃ……」

 

 リユウは気にせずモグモグとニコリとしながら夕飯を食べ続ける。


 「オレ、自分が可哀想になってきた……」


 「私が一から掃除を、、、」


 「だからリーナ違うんだよ、、、」


 「ココ姉、美味しいね!」


 「うん!」


 「この場から去りたい……」

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