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第二十一話 夢のマイホーム?


 「ウィズ さん、、、私たちは今何を見せられているのでしょうか?」


 「エマちゃん、、、」


 「はい、、、」


 「わかりません……」


 ユウギは再び声をかける。

 「あのー、それでオレ達はどうしたら?……」


 「っあ!すみません!そ、それでそこのエレベーターで5階まで上がっていただいてそのまま奥の扉までお願いします。そしたらまた案内がありますので、、、。あ、あと助言ですがくれぐれもごく普通の冒険を装っていてください」


 「言いたいことはわかる!こいつらの為でもありますので」


 エマはあたふたしながらそうユウギに伝え、ユウギもこころとリユウを思いそう答えた。


 「ニクは?」

 こころがユウギを見る。


 「さっき食べたばかりなのによくまだ食えるな……はぁ」

 ユウギはため息をついた。


 こころとリユウは奥に行き楽しそうにギルド内をあっちこっち走り回る。


 「噴水だー」

 リユウは目をキラキラさせる。


 「海が見えるぞ!」

 こころは地球にいた頃の海を思い出した。

 

 ギルドは、入って奥に案内所がありフロントにはエマとウィズ、他数名の職員がいる。

 左右には一つ段差があり案内所を後ろにした奥には喫茶店の広間になっていて、奥はガラス張りで景色を見渡すことができる。真ん中には丸くレンガで囲った噴水がある。

 ギルドの中心は噴水になっているため、二階まで吹き抜けになっている。

 更に二階はBARやレストランがあり、ギルド全体がくつろぎの場所にもなっている。

ギルドの夜は冒険者達が集い、お酒を飲んだり食事をしたり日々の旅自慢など会話で賑わう。


 「そんなにはしゃぐな!はずかしいだろ……」

 ユウギは周りを気にしてやめてほしそうな顔をする。


 「ユウギ!海だぞ!海!」

 こころはユウギの言うことなんかよりも海に興奮していた。


 「ユウギ、噴水!」

 リユウもユウギに見て欲しそうに言う。


 「あーも、わかったわかったから……。いつでもこれるんだから、取り敢えず今は五階へ行ってやる事を済ませるぞ」

 ユウギはそう言いエレベーターへ進む。


 「リユウ!五階まで競争だ!」

 「うん!ダッシュだね!」


 ユウギはまたため息をし片手でオデコを押さえ注意する気もなくなっていた。

 ユウギはエレベーターを使い、こころとリユウは階段ダッシュ。


 「っよーい、、、」

 「よーい、、」

 「《どん!》」

 リユウとこころは股を開き拳をギュッと握り、同時に声を合わせ階段を駆け上がっていく。

 こころは下界にいた頃から階段を早く登るのがとくいであったが、リユウもこころに離されずについていく。

 こころは自分よりも幼いリユウに手加減なしてゴールした。


 「ココ姉はやっぱり早いね、、、はぁはぁ」


 「余裕だ!でもリユウだっていつかはそうなる!」


 「ぉお!がんばる!」


 リユウは自分の未来の期待に目を爛々とさせた。

 ユウギより早くついてしまったこころとリユウはユウギと同い年くらいの案内人の女性にに声をかけられる。


 「こころさんとリユウさんですね。あのもう一人の方は?」


 エレベーターのチャイムがなりユウギがたどり着く。


 「っあ!もう一人が来た」

 こころが言う。


 「っあ!もう一人!」

 リユウも真似をする。


 「もう一人の方ですね……」

 案内人も言う。


 「もう一人もう一人うっせーな!オレは妥当にエレベーターを使っただけなのによ!」

 ユウギはイジられる。


 「はいはい。わかったわかったもう一人」


 「肉食わせねーぞ……」


 「それは困る!」


 リユウは二人のやりとりにまた楽しそうにニコリとする。

 案内人が喋る。

 「奥の扉の部屋で本登録を行いますのでどうぞ」


 「《はーい!》」

 こころとリユウは同時に返事をした。


 「一階の雰囲気とはまるで変わって豪華なつくりだなぁ……。別の建物みたい」


 「確かになぁ、、、」


 「レアリナ城みたいな匂いするね」


 「リユウちゃん……」

 ユウギは内心不安になる。


 リユウがふとレアリナ城と言葉をこぼした。

 すると案内人が言う。


 「ウフ、夢があっていいですね。私もレアリナ城が本当にあるなら見てみたいです」


 「簡単にいけるぞ!」


 「おい!」


 「まずレアリナ城に行くにはディスメン……」


 「レアリナ……ディス?」


 「あー!レア(レアリナ)(行く)もいいが()カルビもディスレン(ディスメンタル)ぞ!なーココロよ!」


 「ニクはなんでも美味いぞ!早く食べたい!」


 こころはレアリナ城への行き方を案内人に喋り出し、案内人が反応した所でユウギが誤魔化した。


 「はい!私もレアなお肉私大好きです!」

 案内人はニコリと喋る。


 ユウギは少し屈みながらこころとリユウの間に入り耳打ちした。

 「あのなぁ、こっちの国ではアルウェルクの話は禁止だ!それに二人のスキルやレベルも口にはするなよ!特にお前は……。上級の魔法も使うんじゃないぞ!」


 「大丈夫!大丈夫!バレなきゃいいんだろ?」

 こころは適当に返事を返す。


 「リユウちゃんもな」


 「うん!」


 「この先が心配だ……」


 案内人が扉の前に辿り着く。

 「こちらが本登録所になりますそ」


 ユウギは驚いた。

 「これが扉なのか?……」


 「おおー!またセンスを感じるぞ!」

 こころは手を腰に当て言った。


 「やっぱりレアリ」


 「リユウちゃん!……」


 「フイ!……」

 リユウはレアリナと言いかけ口を滑らせ咄嗟に自分の口を両手で押さえた。


 「それでは、仮登録した本人との証明を行いますのでこちらの翼に触れてください」


 扉にはノブなどはついてなく見た感じも扉の雰囲気ではない。

 首のない翼の生えた天使や(つる)に巻き付けられた神々などが彫刻されてる壁になっている。

 こころ達は壁にある神から生えている翼を順番に持つ。


 ユウギが翼を持つと扉の彫刻に沿って光が流れる。

 次にリユウも同じ様にする。

 最後にこころが持つ。


 「三人の適正が通ればその翼がドアノブになります。それではココロさん、その羽を折る様にバキッと向こうに押してみてください」


 「よしわかった!いくぞ!」


 こころが翼を押した瞬間、赤いキラキラした血の様なものが神の背中から吹き出した。

 ユウギが一言こぼす。


 「残酷な扉だ……」


 すると扉は開き、三人は部屋に向かう。


 「帰りは転移で一階に戻る事になっておりますのでよろしくお願いします」


 案内人はそう言い扉が閉まっていく。

 扉が閉まったたと同時に、奥に座る女性が目に写る。

 リユウがその女性に向かって走っていく。


 「おい!リユウちゃん!」


 ユウギが呼びかけるがユウギもその後違和感を感じた。

 リユウはその女性の腰に腕をまわし顔をお腹辺りに付けた。


 「レアリナーーー」


 リユウが飛びついた女性は戦闘モードから解けている最初に見た時のレアリナだった。


 「リユウちゃん元気でしたか?」


 「うん!おニク食べた!」


 「あらあら、、、」 

 レアリナはリユウを撫でる。 


 「久しぶりだな!レアリナ!」

 「お久しぶりです。こころちゃん!バレちゃいましたね……」


 ユウギが問いかけた。

 「レ、レアリナ様なぜ?」


 「私、普段はこちらでお仕事をしているのよ。朝の九時から五時まで。この部屋はアルウェルクの次元のままなので、アルウェルクであり旧インキュバでもあるわ。それに、お昼休憩は十二時から一時間。十五時から十五分間はおやつ休憩計七十五分休憩の就業時間六時間四十五分です。ちなみにお給料もちゃんと出してもらっているわ。」


 ユウギは心中思う。

 「いや、自分で作った国でこちら側では一般人として健気に過ごしてるなんて、、、。それにレアリナ様が手取りの給料なんて、、、。」


 「リユウも働きたい……」


 「リユウちゃんはまだ働かなくても、ユウギがいっぱい労働して稼いでくれるから大丈夫よ」


 レアリナがそう言うとユウギは泣きながら言う。


 「はい!自分疲労死しない程度でガンバリます!」


 「っお!ガンバリたまえユウギくんよ!期待しているよ!」


 「お前もだよ!」

 こころにそう言われて突っ込むユウギ。


 「あ、あのレアリナ様。自分たちはまだ魔物狩りもしておらず、住むところも今ホテルで、そのお金が、、、」


 「そうだっわ!ホテル住まいじゃ大変だし、お金もいるだろうから住まいを用意させましたわ」


 「え!?」

 ユウギが驚く。


 「大浴場付きバルコニーは30畳!リビングは60畳よ!あと色々!見にくまでのお楽しみよ」


 レアリナはそういい三人の前に宙に浮かぶディスプレイを目の前に出し、手をかざさせ三人の本登録を済ます。


 「またいつでも来ていいわよ!私はどっちかにいるから」


 「おう!」

 「リユウも!」

 「ユウギ。頼みましたよ。」

 「あっはい!」


 「直接マイホームに転移させましょう!」

 レアリナは呪文なしで魔法陣を上下から挟む様に発動させ転移させた。


 「………………」


 小鳥が囀る音が鳴り響く。

 

 「でかいなー。上級冒険者でもこんな家住めないぞ、、、」

 そうユウギが言葉をこぼす。

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