第十九話 仲間
戦闘モードのレアリナとこころは、使い魔達に荒らされ焼かれた街を元に戻す。
こころは住人達のケガを治す為、街全体にヒールを降らす。
レアリナは街全体に修復魔法を使う。
「ヒール!」
「レパルィアーレ!」
街は元に戻り住人も元気を取り戻す。
「こころ!」
ユウギが倒れるこころを腕で支えた。
「ココ姉!!」
バッグから飛び出たリユウも心配そうに見つめる。
レアリナが空から降りてきた。
「大丈夫だ。2日もしたら目を覚ますだろ。ヒールで魔力切れしただけだ……」
「よかった……」
ユウギは安心する。
リユウがレアリナに問う。
「あの、、、またあの怖い敵達は現れますか……?」
「奴らは当分現れん。むしろこちらから向かうべきなのかも知れんな。奴らも馬鹿ではない。今日のココロを見て半分諦めてもいた様にも感じたしな……。私はアルウェルクに戻るが、またいつでもこい!ユウギ!お前も残ってココロとリユウの側にいてあげてくれ!」
「はい!レアリナ様!え?自分も残るんですか!?」
「そうだがなにか不満でもあるのか?」
「いえ!問題ありません!」
ユウギはピンと身体を張り直立して言う。
レアリナはリユウに顔を向けた。
「リユウよ。ユウギはココロ程の強さは勿論ないが、何かの役にはたつ。よろしくしてあげてほしい。」
「はい!わかりました!」
リユウは両手を握った。
「リユウ!感謝する!ココロにも宜しくと……。そうだリユウ、これをやろう」
「これは何ですか?」
「ユニコーンの血が流れる剣、《エマーノス》と言って、世界にこいつ一振りしか存在しない。まぁ、、、殆どの大人には扱えないがリユウならこの剣と上手くやっていける。毒がある物には無毒化する力もあり反対に毒を生み出すこともできる。契約が成立したらリユウがこの剣のオーナーだ!」
「リユウが剣士?」
「そうだ!あと、剣と契約するには少し痛むがリユウの毛が必要だ。」
するとリユウは髪を一本抜き取る。
レアリナは魔法陣を地面に展開させリユウを立たせ目を瞑らせる。
そして剣を縦にリユウの顔正面にかざし、髪を剣先に当てる。
剣に髪から出るエネルギーが吸い込まれていき、剣から光を放った無数の糸の様なものがリユウの身体を突き抜けて絡めていく。
「リユウ。目を開けて良いぞ」
レアリナはそう言うとリユウは目を開けた。
すると絡んでいた光は弾け消える。
「無事契約はすんだ。これでリユウも立派に戦えるが、こころ達に訓練をしてもらったほうがいいな……」
「リユウも一緒に戦えるんだ!ココ姉の役に立てる!訓練もガンバル!」
リユウは誇らしい顔を見せた。
【エマーノス】神話級の剣
ユニコーンの角と鉱石のパイライトを合成させた剣であり、剣には血管がありユニコーンの血が通っている。
処女にしか使用できない。
それ以外の者が扱おうとすると消えてしまうが、契約されたエマーノスであれば他者が使おうとすれば契約した持ち主に戻る。
リユウは少し自分の存在と剣の放つオーラの差に気にかける。
「あの、リユウがこんな高価な物を……ちゃんと扱えるのか……えっと、、、大丈夫ですか?」
「これはリユウに持っていてほしい……この剣もリユウを好んだから契約ができたんだ」
「あ、ありがとうございます!」
「ではまたな!」
レアリナはクールな微笑みでそう言うと姿を薄くしていき消えていった。
「ぐはーーーぁあ!今何時だ!おい!ルナちゃん!ボクまた寝過ごしたのかーーーーー」
こころは目を覚ました。
「ココ姉!!」
リユウはこころに抱きつく。
「おーーーリユウ!なんだ、夢か!」
リユウは顔をこころの横腹にぐりぐりと擦り付ける。
「ルナちゃんて誰だよ……」
「あぁ、ルナシエって言って天界で使用人していた子でボクの担当についていたべっぴんさんさ!ってレアリナは!?そして此処はどこだ!?」
こころは目を覚ましたばかりで色々頭の中がこんがらがっている。
ユウギは部屋の扉にもたれ掛かりこころに言う。
「ホテルだよ。リユウと部屋借りたんだろ!?」
「そうか!あのホテルか!」
リユウが喋り出す。
「レアリナは、」
「リユウも様なしなんだな……」
ユウギはガクリとした表情をした。
「戦闘が終わった後アルウェルクに戻ったよ!ココ姉にヨロシクって!後いつでも来い!って言ってたよ!」
リユウはベッドで長座位しているこころの腕と胸元の間から顔を出して話す。
一方こころが目覚める二日前、デウシスヴロウヘルへ戻ったセラフィウルスはこころ達が頭から離れられずにいた。
「セラフィウルス様!」
使い魔の一人が駆けつけ声をかける。
「大丈夫だ。わかっている……」
セラフィウルスはそう言い転移した。
「ただいま戻りました。デウシス様……」
目の前現れたのは7メートルの高さはある幕の奥に見える大きな人の影。
周りは邪悪は雰囲気に包まれており、赤紫色をした蜃気楼が漂っている。
「セラフィウルスよ……。アルモファスの気配を感じないがさては、、、」
「す、すみません。その、、、」
セラフィウルスはこころと言う存在を口にしようとしたが、こころと最後に交わしたあの光景が浮かんだ。
「すみません……はい、、、しかしあの国でアルモファスの気配はこざいませんでした……」
恐れながらセラフィウルスはそう答えた。
「まぁいい……。何らかの方法でアルモファスの気配をけしているのかも知れん。まぁそんなに慌てなくともいずれ奴らからこのデウシスヴロウヘルに来る事になるだろう。その時は必ず……」
「はい……」
「グゥーー。お腹すいた……」
こころはエネルギーが消耗し今や腹ペコ状態。
「リユウもお腹すいた……」
「確かにずっと何も食べてなかったからなー。よし!何か食いに行くか!」
「お肉ーーーーーーーー」
ユウギがそう言うとリユウは喜びこころは目をギラギラさせ叫んだ。
そしてユウギはふと気付く。
「ってまてまて!俺ら金が……」
「お金ならリユウが持ってるぞ!」
こころはお金自体をあまり理解していないから当たり前のようにそう言い出した。
「リユウちゃんに出させる気か!?というかリユウちゃんお金って、、、」
「リユウ持ってるよ!」
リユウはそう言うとベッドの上にお金を出した。
「おい!マジかよ!金持ちレベルじゃねーか!いやいや!なんでそんなに持っているんだ!?おい!こころ!健気なリユウちゃんに盗ませたわけじゃないよな!?」
こころを警戒するユウギ。
「っんなわけあるか!リユウは金持ち育ちでパパさんから持たされたんだよ!」
「リユウちゃんそうなのか?」
「うん!リユウのお家はお医者さんでパパとママは獣人族の医療魔術師!」
「なるほど、、、」
ユウギは理解しこころがいい気になり始めた。
「ほらみろー。ゴメンもなしか!ボクをを疑う前にちゃんと先にリユウから話を聞け!ロリコンヘンタイ!!」
「ロリコンじゃねーよ!」
「リユウが可愛くないんだ!」
「リユウちゃんは可愛いさ!」
「じゃヘンタイ!」
「可愛いでヘンタイなら世の中ヘンタイしかいないじゃねーか!」
するとリユウが二人のやりとりを見て笑い出した。
こころとユウギもつられて笑う。
「リユウお腹空いたー」
「そうだな!とりあえず街に出るか!」
「お肉ーーーーーーーー」
3人はインキュバシタンボルグの栄えている《アイエリア》に向かう。




