0 始まり
はじめましてガリ狩り我利と申します
こういうのを書くのは初めてなので、温かい目で見守って頂けると幸いです
よろしくお願いいたします
森の中をしばらく走ると、開けた原っぱに出た
原っぱの真ん中には、
王国の2番目に強い女騎士「ベル」と横5×縦10ぐらいの軍?
しかも、軍とおもしき集団は全員男性で筋肉隆々であることから、かなり過酷な練習を日常的にしていると思われる。
なるほど、状況は読めてきた。
でも、一応聞いてみる。
「なんであなたがここに…?それと、それは王国の援軍?こんな数はいらないと思うけど…」
「王国の援軍ねぇ…。あんたの脳内はお花畑な訳?この状況みてわからないの?」
分かるか分からないかで言えば分かってる。
いま、皆が戦っている敵の応援に来たのだろう。
「私は幹部のフクロウ。あんたに見られたことは計画の想定外だったけど、あんたはパーティーの中で一番弱い。そんなのこの私の軍<秀才>の敵じゃないわ」
弱い犬ほどよく吠えるとはこのことで、彼女は私達を下に見ているが、内心焦っているように見えた。
彼女は焦りを隠すかのように話を続ける。
「腕っぷしの戦士ばかり集めた私の軍にはあんたは只の虫でしかない」
いかにもすぎる三下のセリフだ。
「あら、思っていたより驚かないのね。私、演技が下手だったかしら?でも、気づいていたとしてもどうせあんたは死ぬんだから問題はないわ」
まるで勝ったかの様なセリフに笑いをこらえるのが必死だった。
これだから三下は。。
「はぁ、私は私より格下のあんたに日頃から命令されてストレスが溜まっているのよ。どのくらいかわかる?」
なんか急に語り始めた。
「あんたにはわからないでしょうね。王国で2番目に強い?笑わせるな。
あんなのと一緒にしないで頂きたいわ。
何故折角私の部下を100人使ってまで暗殺させたのにいまだに2番なんだよ!
それだけでも、相当頭にきてるのにあんたは異世界からだのなんだの知らねぇが、なんで私があなた達の世話係なんだよ。
私は騎士であって、保母さんじゃねーっつの。」
なんか、すまんかった。。
てか、保母さんって言った?古くね?
おばさん臭いな。
理不尽にあちらが襲いかかってくるのには間違いはないし、敵の幹部とわかった今、降りかかる火の粉は払わないといけない。
「全員かかれ」の合図で約50人ほどの戦士が向かってくる
1人で50体倒せばいけるか?という無駄な考えが脳裏をよぎる。
その間、50人ほどの戦士は殺気だって向かってくる。
なるほど、一番弱いとは知っていながら全員来るのか。
それは単に彼女が私のことをまだ強いと疑っているのか、どれだけ弱くても手加減はしない主義なのか。
それにしても、こんなにか弱い女子高生1人にごつい男性約50人なんて大人げない。
だから、一瞬の躊躇すらなく胸のソードブレイカーと腰のホルダーからレイピアを取り出す。
申し訳ない。約50人が森を抜けるのはさぞ苦労したろう。
相手の戦士はやはり私を下に見ているのか動きが単調だった。
腕っぷしだから腕だけが取り柄なのか?
私の修行の成果も出ているのだろう。
簡単な動きをしてきた5、6人程を倒すと、
「舐めるな。行け」の合図で囲まれた。
囲まれた時の対処法なんて知ってるはずもない。
1vs1の戦い方しか修行してないし、もちろんこれまでの義務教育でも習っているはずがない。
あーあ、もうちょっとヌルゲーだと思ってたのに…
さすがにあっちにも策はあるのか…
つんだか?
いや、戸惑っている場合じゃない。
使わなきゃやられる。
しょうがない、皆はまだ幹部だかなんだかとやりあってる頃だし都合がいい。
こんな所で使いたくはなかったのだがしょうがない。
「変わって」
小声で呟く。
レイピアとソードブレイカーをその辺に投げる
降伏宣言ではない
「降臨」宣言だ