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クラス転生譚 〜最弱無職の成り上がり〜  作者: 美夜尾maru
第7章 〜剣聖と白銀の少女〜
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第57話 無属性魔法

 



 俺は予期せず突然聞こえてきたその声に気後れしつつも、すぐに我に返り声に対応する。



「魔法にも解放条件があるのか?」



 俺の問いに答えるように声は言った。



『無属性魔法の取得に限り条件が存在します』



 そうして無言で立ち尽くしている俺をリリーは首を傾げて眺めていた。



 俺はリリーに「ちょっと待ってて」と言って声と会話する。



「無属性魔法ってのはなんだ?」



『無属性魔法は魔力属性がないものにのみ使用可能な固有魔法です』



「固有魔法ってことは、これもSPを消費するのか?」



『固有魔法はMPを消費して使用可能です』



「てことは、MPをSPに変換できる魔法ってことか」



『肯定』



 俺はその言葉を聞いて、逡巡がとっぱらわれた。



 そして迷わずに声にこたえる。



「取得する!」



『承諾を確認、無属性魔法【SP回復】を取得。 発動権を委託』



 俺はその声を聞き終えると、すぐさま視界内のステータスプレートを開いた。



『ユウ・クラウス

 人種 Lv221

 天職 【 】

 スキル

 なし


 生命力─18100/18100


 体力─11200/12340


 攻撃力─7890/8090


 防御力─7780/7890


 MP─7800/8016


 SP─6080/6080


 対魔力─6780/6780


 対物理力─7900/7900


 身体能力─9980/10340


【固有スキル】

 ・可能性↓

 《身体能力倍増Lv5》《短期瞬発力強化Lv3》《防御力強化Lv2》《アイテムボックスLv4》《身体能力強化Lv5》《攻撃力強化Lv1》《魔力向上Lv1》《武器使用効率化Lv1》《魔法耐性Lv1》《跳躍力補正Lv1》《落下耐性Lv2》《気配感知Lv3》《索敵Lv1》《俊敏補正Lv2》《物理耐性Lv3》《苦痛体制Lv1》《毒耐性Lv1》《攻撃力補正Lv1》《一刀流剣術Lv4》《隠密Lv1》《硬化Lv1》《体力向上Lv1》《スキルブレイクLv1》《スキル耐性Lv1》


【無属性魔法】……《SP回復》』



 固有スキルの欄の1番下部には新たに【無属性魔法】の欄が追加されているのを俺は確認した。



 それに内心ガッツポーズをしつつ無言の俺を不安げに見つめるリリーに声をかけた。



 おそらく5分はリリーを放ったらかしにして、自分の世界だけで思考していたから。



「ごめんリリー。 ちょっと面白いことがあったんだ」



 リリーは俺が突然声を発したことにやや驚きの表情を見せる。



 そして首を傾げて「面白いことですか?」と繰り返すように訊ねてきた。



「固有魔法って知ってるか?」



 俺の言葉を聞いたリリーはきょとんとして呆けていたが、しばらくすると驚愕の色を強め、瞠目して言ってきた。



「どこでそんな言葉を……!? 固有魔法とは1個人のみが使用可能のオリジナル魔法ですよ!?」



 俺は何の気なしに訊き返す。



「そんなに凄いのか?」



「凄いなんてものではありません! そもそもこの世界で固有魔法なんてものを使えたのは、歴史上たったひとりですよ!?」



 俺はその1人に心当たりがあった。



「それってもしかして……」



 俺は含んだように呟くと、リリーはそれを肯定するように小さく頷いて。



「彼の大賢者、ミルザ・クラウスです……」



 そこでリリーははっと何かに気づいたように目を見開いた。



 俺にはリリーが何に気づいたのかが手に取るように分かったため、片目を閉じてしたり顔で言った。



「リリーの目の前にいるのはその大賢者の息子であり弟子の男だぜ?」



 するとリリーはそんな俺の態度がツボだったのかくすくすと笑みを漏らしていた。



 そして呆れたように呟く。



「ははは、そう、でした。 今私の目の前に居る人はそういう人でした」



「そうさ、俺は大賢者ミルザの息子で弟子で、そして、世界を覆す男だ」



 そう自慢げに言いながら、俺もリリーからもらい笑いし、静かだった中央闘技場に和やかな空気が流れたのだった。







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