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最強剣士の剣道教室 ~刀に込めるは魂の誓い~  作者: サウスのサウス
弱小剣道部指導編
4/6

3 自己紹介

自己紹介です。キャラが難しいけど、とりあえずメインヒロインが決まってしまったような(^_^;)



「さて、集まったはいいけど・・・これで全員?」


凜を含む部員が揃って胴着に着替えてからそう聞く謙語。

合わせても5人しかいない部員数にそう疑問を口にすると、凜が代表して答えた。


「一年生は私を含めて8人いましたが、三人は辞めました。二年生と三年生は・・・いません」

「いないというのは元からいないのか?」

「お兄様にはお話しましたが、元々聖ヶ丘高校女子剣道部は卒業した三年生が主体のチームでした。一応お飾りの部員はいましたが、ろくに練習にも出ない半端な先輩風を吹かす輩だったので私が追い出しました」

「なるほど・・・」


久しぶりに自分の妹に畏怖を抱きそうになる。

真面目な妹は剣道でも真面目なので中途半端に部活動をしてる生徒からしたら天敵みたいなものだろう。

そんな感想を抱いていると、部員の一人で短髪の明るい少女が口を開いた。


「ねえねえ、そろそろ自己紹介とかしてくれる?」

「と、言うわけです。お兄様からお願いします」

「わかったよ」


そう言ってから謙語は周りを見てから簡単に自己紹介をした。


「御劔謙語。二年生。そこにいる凜の兄です。一応これから一ヶ月皆さんの指導を任されました。よろしくお願いします」


そう言うとまばなら拍手がはいる。

とは言っても拍手したのは妹の凜と銀髪の女の子だけで他はそこまで歓迎という雰囲気ではなさそうに思えた。


「とりあえず、凜以外の名前は知らないので今度はそちらが自己紹介をお願いします」

「にっしっしー、わかったよーん」


その言葉で自己紹介を始めたのは短髪の女の子。


「私の名前は松原綾(まつばらあや)。高校一年生。剣道は中学で少しだけやっただけでほとんど素人。よろしくねーん」

「はい、よろしく次は?」


そう謙語が視線を向けると、隣の銀髪の女の子がおどおど自己紹介をした。


「か、花風紗耶(かふうさや)です。同じく一年生、剣道は初心者です。よ、よろしくお願いいたします」


ぺこりと頭を下げるその子に謙語は思わず聞いていた。


「その髪は遺伝か何か?」

「ふぇ?は、はい。お祖母ちゃんからの遺伝ですが・・・あの、それが何か?」

「そっか・・・いや、ごめん。綺麗だったからつい」

「ふぇ!?」


その言葉に顔を赤くする紗耶。

謙語はそれに少しだけやってしまったという表情を浮かべるがフォローする前に綾が面白そうに言った。


「にっしっしー、どうやらコーチは紗耶にご執心みたいだねー。でも、指導とかこつけてセクハラしちゃダメよー」

「いや、しないから!」


そうして一度リセットしてから次の人物に視線を向ける。

先ほど二人とともにきた三つ編み眼鏡の少女は能面のような表情で言葉を発した。


獅童恵(ししどうめぐみ)。一年生。剣道は初心者よろしくお願いします」

「よろしく。獅童さんは視力悪いの?」

「いえ、これは伊達眼鏡です。綾が眼鏡フェチなので付き合ってるだけです」


どんな趣味だよと、謙語が視線を向けると綾はいきいきした表情で言った。


「可愛いっしょ?綾は幼なじみだから私のいいなりなんだー」

「獅童さんはそれでいいの?」

「慣れてますから」


苦労人のような態度に合掌してから最後の少女に視線を向けるとその子はスマホを取り出してこちらに画面を向けてきた。


『はじめまして(^-^)v一年生の橋本叶絵(はしもとかなえ)でーす。よろよろー(^3^)/』


なんとも軽い挨拶だが、その子は恥ずかしそうにスマホをこちらに向けるだけだった。

それを見ながら首を傾げると、横から凜が口を出した。


「えっとですね。叶絵は極度の人見知りでスマホでしか挨拶できないんです。でも昔一度剣道をやったとかで一応経験者で強いのですが、この通りシャイなの成績は出せてません」

「なるほど・・・」


剣道とは声も出さないとできないスポーツだ。

いわゆる一本、スポーツ的に言えば一点をとるために必要なのはきちんと有効部位に攻撃が当たったかどうか、その際の踏み込みはどうか、打ったあとの姿勢と残芯、そして大きな声での一撃。

これが合わせて初めて一本を取れるのだ。

なので、この子の場合は根本的になにかを変えないとダメかもしれないが・・・それは自分でなんとかしようと、謙語は密かに決意を固めるのだった。




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