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活動記録9

「しょうがないねえ。今日は特別だよ。ここだけの話だからね」


社長は教えてくれました。


ここから山を超えたところにあるお屋敷でシャルロットを別の世界の人たちに引き渡す。


社長の説明を聞き終えた風作は言いました。


「悪いが少し急がせてもらうぜ」


腰の右側に付けたホルスターから黄色い水鉄砲を取り出すとお喋りに夢中な社長に向けて一撃ちしました。


「あーん。あーん。子供のころみたいに行き交う大きな船を眺めながら唄っていた―い」


大きな声で泣く社長。


ジンみたいに駆け出して行っていまいました。


風作は社長が脱ぎ捨てた赤いハイヒールを拾い上げると上着のポケットに入れました。


ヒールが少しはみ出していますが気にしてる場合じゃありません。


ジュリアンたちのところに戻って社長の話を説明しました。


ジュリアンは風作に尋ねます。


「わかったわ。私たちはカミュの車でそっちに向かうわ。でもどうしよう? 間に合うかしら」


「大丈夫さ。俺の相棒は速いからね。やつらは危険だから君たちはここで帰るんだ」


「賞金を独り占めしようって魂胆だな」


マシューです。


「人を簡単に疑ってはいけませんよ。マシュー。ところで風作さんはあんなに危険な水鉄砲をシャルロット様に使うのですか?」


コレットです。


「使えないわよ。どうせ風作はお嬢様には甘いんだから。いい? 風作。あなたはモーリーを追い払ったらシャルロットが逃げないように私たちがやって来るまで見張っているのよ」


ジュリアンです。


風作は黙って肩を竦めました。


みんなは車を止めてある場所までやってきました。


ジュリアンたちの黒くてピカピカしている大きな車の前でカミュが待っていました。


カミュは燕尾服を着たスマートな男の人でした。


真っ直ぐな黒髪を風にゆられるままにさらさらとなびかせて微笑んでいます。


髪の隙間からちらちらと黒くて小ぶりな耳が見え隠れ。


白い手袋をはめた右手はお腹に左手を背中に回します。


お辞儀をしてから言いました。


「お待ちしておりました。ジュリアン様」


「ご苦労様」


風作はカミュが開けたドアから車に乗り込むジュリアンをちらりと見ますと黒くて大きなオートバイにまたがります。


黒くて大きなオートバイは言いました。


「待ちくたびれたぜ。風作。その様子じゃシャルロットには振られたようだな」

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