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活動記録8

「相手は俺だぜ。覚悟はできていたんじゃないのかい?」


「うえーん。博士え。早くおうちに帰って雷で遊びたいよー」


 ジンでした。


 ジンはパラソルと棍棒を放り出すと両手で瞼をこすります。


 迷子のように見えました。


 大きな大きな迷子です。


 駆けだしました。


 どんどんどんどん遠くの方へ行きました。


 社長はジンの背中をちらりと見ますと千歳飴をペロッと舐めました。


 瞳を閉じて大きく息を吸い込みます。


 口を開けてジンを見ていたジュリアン、マシュー、コレットは社長の様子に気づきません。


 風作はみんなに言いました。


「急いで耳を塞ぐんだ!」


 風作の大きな声に驚いたジュリアンたちはあわてて言われた通りにしました。


 ジュリアンはヘッドホンをつけて両手で抑えます。


 コレットとマシューは両手で帽子の上から頭を抑えました。


 風作は上着のポケットから耳栓を取り出しますと急いで耳の中に入れました。


 社長は瞳を閉じて千歳飴を口元に近づけます。


 歌っているように見えました。


 木々にいた鳥たちが一斉に飛び立ちます。


 青い空が暗い空に変わります。


 ジュリアンたちは暗い空を見上げています。


 風作は社長の元へ駆け寄りながら腰の左側のホルスターから透き通った緑色の水鉄砲を左手で取り出します。


 瞳を閉じて口を動かす社長は気づきません。


 風作は社長の顔を水鉄砲で撃ちしました。


 社長は口を閉じて大きく眼を開きます。


 3本指が3、2、1。


 風作は耳栓を外して言いました。


「音痴はまだ治らないようだね。社長」


「音痴って言うなってんだよ。こうなっちまったのには深い事情があるんだよ。誰にも言ってないけど今日は特別に教えてやろうかい? ここだけの話だよ」


「深い事情があるのはお互い様さ。それよりモーリーはシャルロットをどこへ連れて行ったんだい?」


「お前なんかに教えてやるもんかい。いつもだったらそう言うけどね。今日は特別に教えてやろうかい? ここだけの話だよ」


「頼むよ。社長。賞金を稼がなきゃいけないのさ」


 風作は社長の前で手を合わせて拝んで見せます。


 その手にはの透き通った緑色の水鉄砲。


 おしゃべりと書かれたラベルが貼られていました。


「しょうがないねえ。今日は特別だよ。ここだけの話だからね」

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