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038●近い世界線
ラボの窓から木々が見える。今日も穏やかな天気だ。マイロードとふたり。
「どうです、体調は?」
「いいですよ。ありがとうございます。現在のシンクロ率100%ですね。」
「あなたのいる世界線について、何か手掛かりは?」
「申し訳ありません。向こうの五感が働いていません。何かの内部にいるというか、混在しているというか。外部の情報が入ってきません。でも、ジンさんが身近にいてくださるような、不思議な気持ちがします。」
「それは、この世界線とあなたの世界線が近いということかもしれませんね。」
「そんな感じがしますね。」
「アークエンジェルの感覚は、鋭いからね。必ず見つけ出します。」
ーおふたりの会話を聞いていると、確かに存在しておられるとわかる。
ーなんだか、歯がゆいな。我らができることはないのか。
ー慌てずに、着実に。それが一番の近道でしょう。




