第三十一章26 【アンサー・クリエイト/さよなら真の強者(きょうしゃ)達1】26/【前半ラブエピソード?2】04
先輩から怒鳴られる毎日だったが、【芳一/勇吉】は声を掛けてくれた女性の事が気になって、バイト中キョロキョロする様になり、
「おいっ、どこ見てんだよ。
舐めてっとクビにするぞ」
「ぼやっとしてんじゃねぇ。
はったおすぞ」
などと怒鳴られながらも、
(今日はあの人とすれ違ったぞ。
ラッキーだ)
とか、
(今日はあの人と目があった気がする。
向こうの人も僕の事知ってくれてるのかな?)
などと思いながら、声を掛けてくれた女性と逢うのを楽しみにする様になった。
が、それでも、その女性の名前はわからなかった。
わかっている事は、服装からその女性はこの秘密基地ではかなり高い身分の女性であると言う事だけ。
後は名前すら知らない。
でも、向こうも僕の事を意識している。
そんな事を思っていた。
相手の女性が意識していると言う保証はない。
あくまでも【芳一/勇吉】の妄想に過ぎなかったが、そう思うだけで幸せになれた。
所詮、自分と彼女では身分が違う。
そう思って、告白は出来ずにいた。
そんなある日、声を掛けてくれた女性とは逢えなかった。
次の日も、
その次の日も、
そのまた次の日も、
その女性とは会えなかった。
【芳一/勇吉】は憂鬱になった。
そんな時、【権じい】が、
「おい、バイト・・・
どうやら、この秘密基地で攫われた女性が居るらしいぞ」
と言った。
【芳一/勇吉】はすぐに、いつも声を掛けてくれた女性だと言うことだとピンと来た。
【芳一/勇吉】は、
「も、もしかしてあの女性が攫われたのでは?」
と聞いた。
【権じい】は、
「さぁな・・・
だが、戦隊が尻込みしておるらしい・・・
こんな時にレッドが先頭に立って行動しなくてはならぬのに・・・」
とつぶやいた。
「どうしてですか?
なぜ、女性を助けないんですか?
助けてください。
お願いします」
「無理を言うな。
ブレイブシステムが反応しない。
ブレイブシステムは勇気が必要なシステムだ。
今のレッドじゃ、無理な話なんじゃよ」
と言った。




