◯世代の勇者「グレーと家族」
本編「世代の勇者」に登場するキャラクターの短編ストーリーです。
----/第3王国「ガンマ」
快晴の空の下赤髪のチャラい男と灰色髪の男は街中を歩いていた。
「いやー今日も良い天気っすね!グレーさん!」
「確かに。こんな日が毎日続けば外で戦闘訓練が出来るからもっと強くなれるな」
「あーー…まーた始まった。休日に戦闘訓練の話はやめましょうよ。」
「いやこの地位に立ってから休みの日なんてないさ」
「っすね!って事は…最近下の子と会えてないんですか?ブラックくんとホワイトちゃん」
「ゔっ……」
「え?な、何かあったんですか?」
「実は…喧嘩しちゃって……勇者になってから顔どころか連絡すら貰ってないんだよ…」
「そんなに会ってないんすか?!はーーー。思い当たる事とかないんすか?」
「……無くはない…」
〜〜〜グレーと家族〜〜〜
?年前------------
とある洞窟
「絶対にダメェ!!!」
「絶対嫌だ!!」
黒髪の少年と白髪の少女は長男であるグレーに怒鳴った。
「え"っ……だめ?」
「ダメ」「ダメ」
「勇者の事嫌い?」
「嫌いじゃない」「好き」
「じゃあ良いじゃん」
何も分かってないグレーに呆れた顔でブラックとホワイトは顔を合わせ、グレーの顔を見る。
「どうした?」
「兄ちゃん…何も分かってない!」
「ホントだよ!」
ブラックは洞窟の入り口まで響くぐらい大きな声でグレーに言った
「勇者様はカッコいいけどお兄ちゃんはもっとカッコいいから勇者にならなくても大丈夫じゃん」
続いてホワイトも大きな声でグレーに言った
「勇者様になったら可愛いくて強い勇者の女の子に会えるけど私達と遊ぶ時間がなくなるじゃん!!私お兄ちゃん好きなのに」
「キュウ…」
最愛の家族に褒めちぎられたグレーはかなりのダメージを負った。しかし二人の攻撃は止まらない。
「勇者は毎日戦ってるからいつ死ぬか分からないんだよ?兄ちゃんに死んで欲しくない!!」
「お兄ちゃんは弱いからすぐ死んじゃう!!勇者になったらいつもみたいに私達が守ってあげれないんだよ??」
「ホワイト?」
唐突なdisに正気を取り戻したグレーはブラックとホワイトの頭を撫でて笑顔で答えた
「任せろ!兄ちゃん強くなってやる!!絶対負けない勇者になって迎えに来てやるからな!!!」
想像と違う回答が飛んできたブラックとホワイトは怒った顔をして叫んだ
「そうじゃない!!!」「違うー!!!」
-----現在
「あの日から暇があれば戦闘訓練!ブラックとホワイトには何回も止められたけど…なんやかんやで戦闘訓練を手伝ってくれた。…だから…勇者になっても良い物だと…」
「はは!!相変わらず仲が良いすね!結果9人居る勇者の中でランキング4位に入ったんすからめちゃくちゃ凄いじゃないっすか!」
「あのランキングは成績基準だから強さになるともっと下だな。でもありがとう。はー。結局ブラックとホワイトには一度も勝てなかったな…」
「あの二人はめちゃくちゃ強いっすよ…しょうがないと思います…自分がまだヤンチャで強さに酔ってた時に目を覚ませてくれたのが二人だったんすから…」
「リベンジしたいか?」
「辞めときますwあの手も足も出せない絶望感。特にブラックくんは異次元っす。グレーさんこそリベンジしないんすか?」
「やめとくよ。ひさびさに顔出してリベンジマッチなんて。もっと仲が悪くなるかも」
「確かに」
………
「にしても今日は暇っすね!グレーさん!タイマンやりましょう!」
「だな!もっと強くならないと」
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\とある洞窟\
「ねぇブラック?」
「なんだ?ホワイト?」
「サード村が襲われたって」
「はぁ…また反勇者たちか…あいつらって第二魔王軍の管理下にあるはずだろ?ここから近いし…脅威になる前に潰しとくか?」
「いや、一旦様子見だね。最近第3魔王軍も動きが活発だし」
「まぁ…確かに」
「「奇襲なんて…」」
「可愛くないし」「かっこよくない」
グレー (?歳)
赤髪の男 (?歳)
ブラック (?歳)
ホワイト (?歳)
産業が進む国「ガンマ」
勇者ランキング4位のグレーは赤髪の男と今日も自身の強さを磨く。
グレー、ブラック、ホワイト、赤髪の男は本編「世代の勇者」にかなり関わります。
宜しければ良いねと感想を宜しくお願いします。