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少女の呼び名

作者: ( ・∇・)

短編です、本垢で依頼されたヤツ

草花が辺り一面を覆い尽くし、暖かい風が流れている

そんな中でポツンと草花の上に座っている少女が1人

少女の手には、あまり本を読まない人が見ると揃ってうわぁと引いてしまいそうなほど分厚い本があった

そこへ1人の剣を持った青年がやってくる

「そろそろだぞ」

「………」

少女は答えない

「今回は待ち伏せだ、攻めはアイツらがやってくれる」

「………」

否、答えられないのだ

「俺はお前を守る、それが俺の制限…分かってるだろ?」

「………」

少女はジッと青年を見つめる

「だから俺はお前を守るし、お前も俺を守る」

「………」

青年は少女をしっかりと見据える

「ひと暴れしようぜ、俺ら2人が最強だってことを知らしめるんだ」

「………」

少女はコクンと頷いた



森の中で数十万もの集団が進軍をしていた

その中でもいっそう豪華な鎧を身にまとった男が的確に指示を飛ばしていた

そんな中彼の横にいた初老の男性が声をかける

「もうすぐ例の魔女のテリトリーに入ります、前回はしてやられましたが今回こそは」

「あぁ、分かっている…これは銀翼の魔法師団と全てのプレイヤーとの戦争だ、負けられねぇ」

「銀翼の魔法師団の所属人数は5人、対してこちらは7十万人を超えてもなお攻めあぐねている現状、彼らが恐ろしい」

「そうだな…」

彼らには絶大な力があった、だがあの魔女には敵わない

それは分かっていた、かけるものが違いすぎる

だがそれを認めて初めから負けを受け入れる者などいなかった




「来たみたいだぞ」

「………」

少女は本を開き46ページを開く

「それが新技ってやつか、いいぜ?」

「………」

青年は少女の横に座る

「………」

少女が本に書いてある魔法陣に対し数滴の血をたらした

すると本から魔法陣が浮かび上がり、光り輝いた

「………」

「へぇ、これはまた凶悪な」

少女と青年は顔を上げる、上空には巨大な流星が5つ程落ちてきているところだった

だが、こちらに進軍してきているプレイヤーは気付かない

「不可視の流星(インビジブルミーティア)てところか、すげーな」

「………(はぁ)」

少女はいつもながらの安直すぎるネーミングにため息をはく

「お、落ちる」

「………」

不可視の流星はプレイヤー達に悟られることなく、静かに落ちた

「風神結界」

「………」

次の瞬間、とてつもない衝撃で木々はなぎ倒されプレイヤーは吹き飛び、青年のように瞬時に結界を張れた者のみが生き残った

「……ざっと38万人か、やるね」

「………」

青年が褒めてくるが少女はそれどころでは無い

先程から流れてくるレベルアップのアナウンスがうるさいのだ

「まぁあとは残党狩りだな、援護頼むぜ」

「………」

本のページをペラペラとめくっていき、257ページで止まる

使用された魔法はステータスが5時間の間、3倍になるというあまりにも壊れた性能の魔法

「おうおうこりゃすげーな、じゃあちょっくら行ってくるわ」

ビュン!と少女が返事する時間もなく、青年はプレイヤー達の元へ向かっていった

「………」

同じ本を数冊召喚し、全て418ページを開く

ランダム召喚魔法「極」

レベル100以上の魔物を召喚し、送還するまで完全に掌握出来るという召喚士なら喉から手が出るほど欲しいスキル

「………」

全てに血を垂らし魔法が発動する

「グギャァァァァ!」

「ピロロロロロォ!」

「クゥガァァァァ!」

現れた魔物は漆黒の鱗で覆われたドラゴン、燃え盛る炎で体を包まれた不死鳥、神獣と民から崇められているフェンリル

「………」

思念で指示を受け、プレイヤー達を殲滅せんと移動を開始した



決着は呆気なかった

数十万ものプレイヤーは不可視の流星で吹き飛ばされ、青年のあまりにも速い剣技に首を跳ねられ、襲いかかってくる凶悪な魔物たちに殲滅された

銀翼の魔法師団の残りの3人は拠点を破壊、1人も欠けることなく完全勝利を収めた

「………」

今日も今日とて草原に座り、魔法の解読を行う少女

声帯の消失を制限とし、ありとあらゆる魔法が書き留められている魔法書を得た少女

人読んで声無しの魔女

びみょい

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