閉ざされた未来
不幸というのは誰にでも平等に訪れるものである。
それが大きい、小さいかは別としていつだってすぐ近くに潜んでいるものだ。
わかっている、わかってはいるのだが……。
この仕打ちはあんまりじゃないですかね。
「すまない、門倉君。わが社はこれ以上経営を続けていくのが困難な状況に陥ってしまった。色々手は尽くしたんだが」
「はい?」
いきなりの事だった。社長室に呼び出された俺は何の心構えもなく、衝撃の事実を突きつけられた。
「いや、あの、すいません。いまいち理解ができないんですが」
動揺が隠せない。本当はわかっている。ちゃんと理解もできている。だが、理解したくない、嘘であってほしいという思いがそれを邪魔していた。
「倒産したんだ、うちの会社」
頭が真っ白になった。
社長が何か言っているが全く耳に入ってこない。
どうして、なんで。そんな言葉ばかりがぐるぐると頭を駆けめぐり、思考がまとまらない。
どうしてこんなことに。
そこから先のことはよく覚えていない。気がついたら家のベッドに横たわっていた。
ぼーっと天井を見上げる。
そうか、俺仕事なくなったのか。
これからどうしよう。
しばらくの間は失業保険でなんとかなりそうだけど、早く次の仕事探さなきゃな。
今はそんな気力起きないが。
はあ、なんで俺がこんな目に……。
門倉京一郎、24歳にして路頭に迷うことになりました。




