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美湖ノート  作者: 柳橋美湖
読書・視聴感想文 (小説と映画を主に)
11/31

小説/野村美月 『文学少女と死にたがりの道化』

 『ホームズ』でのワトスンみたいに物語のアバターとなるのは井上心葉という高校生だ。中学時代に悪戯で書いて投稿した作品がベストセラーになり、編集さんから文体が女の子っぽいから、といことで天才覆面少女作家に仕立てられた過去がある。

 心葉は高校に進学し文壇から足を洗った……と思いきや、文芸部部長のヒロイン・天野遠子に出会ってしまった。古風な三つ編みの美少女である。遠子の強引な勧誘で心葉は文芸部員になった。彼女は、山羊のように本を引きちぎって食べる。主食のようだ。それほどに本を愛する遠子は自分で、「文学少女」といっている。何よりの好物は、もと天才覆面少女作家・心葉の肉筆レポートだ。それをおやつとして毎日食べている。妖怪ともいわれている。

 物語は心葉の視点で遠子を描いたものだ。

 ある日、遠子を介して心葉は、後輩の少女・竹田千愛からラブレターの代筆を頼まれた。弓道部の先輩だというのだが、実は10年前に事故死した人物だった。

 果たしてその先輩は事故死だったのか? 彼女は幽霊に恋文を渡していたのか?

 太宰治の『人間失格』を伏線に、物語の謎は、名探偵のように、(本くい妖怪?)遠子がズバリ解決! 読後に題名がなにゆえに『文学少女』なのかと納得する小説。

※ 野村美月 著 『文学少女と死にたがりの道化』 (ファミ通文庫 2006 年) 


 竹岡美穂さんのイラストが水彩画タッチでまた素敵♡


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