ロレンス家にて
4人の会話です。
「さて、ロレンス男爵夫妻もいらっしゃるので、裁判の結果をお伝えしましょう」
アルフレッド様の言葉で、婚約の話からバーナード様達の裁判の話になった。
全て非公開の裁判の間、似非ヒロインのアズサは、始終自分は無実で私に嵌められた、と叫んでいたようだが、こちらから提出した彼女の発言や行動記録から王族暗殺未遂と国家転覆の罪は妄想による虚偽となったが、不敬罪とバロー公爵令嬢に対しての侮辱行為が罪状となり、国から追放が決まった。
身一つで国外追放か。頑張れって言わないでおこう。
あの人なら無駄に逞しいから何処ででも生きていけそうだし。
でも、気の毒にご両親もその煽りを喰らい爵位剥奪で、平民に降格してしまった。
「身から出た錆、と言う事ですな」
しれっと言ってますが、お父様も同じ憂き目に合う可能性もあったんですよ。
「本当に。いくら愛らしいお嬢さんでも、貴族である以上、己を律する事は大事なのに」
我が家の暴走を止めるのはやはりお母様ですね。ありがとうございます。
「そしてバーナード様ですが」
アルフレッド様の話を聞いて、少しだけ同情した。
自分の思いに気が付いても、その手は二度と大切な方に届かない。
その姿を見る事もできなくなった。
アズサ同様、言動や態度が短絡的で王族暗殺未遂と国家転覆の罪は取り沙汰されなかったが、バロー公爵令嬢に対しての侮辱行為が罪状となり、国からでは無く王都から追放が決まった。
「やや甘い判断ですが、元王族への処罰はこの辺りが妥当だと」
「そうですね。エメリア様はユーシス殿下が臣籍降下される迄は王都にいらっしゃるのですから」
「はい。そして現国王陛下は療養の為、離宮に下がることが決まりました」
対応が異様に早いですね。
でも、バロー家を政治の表舞台に残す為にはその位の決断が必要でしょう。
「妾妃様もご一緒にですか?」
「はい。王妃陛下は王太后としての役目があり、側妃様は王太子の母親として王太后の補佐に入ります」
無難な選択ですね。
もっとドタバタしてもおかしく無いのに見事な手腕です。
似非ヒロインは無駄にしぶとそうです。




