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ロレンス家にて

ラティナとラウルの会話に両親が入りました。

「良かった。では、ラティナ」


もう名前呼びですか。切り替えが早いですね。


「お願いがあります。来年、結婚したらそのままバロー公爵令嬢の侍女として王宮に上がってください」


あ、嫌な予感。


「はい。ラティナは勘がいいから助かります。レナード殿下の即位式の時、王妃選定も並行して行われます」


はぁ、火消しに回れってことですね。


「候補の方達の裏を取れ、と言う事ですね」

「はい。普通の候補の令嬢達でしたらそれで十分なのですが、今回の騒動を考えると」

「あり得ますね。勘違いをした令嬢の暴走が」


後でエメリア様に聞いてみよう。

乙女ゲームとか言うよく分からないものの中にそう言った設定があるのか。


「なので、結婚は早めに行いましょう」


なんか前のめりなんですが、結婚しておく必要、有るんですか? 

「レナード殿下の候補者選びの際、他国の王子達もいらっしゃる予定です」

「それが、何か?」

「魅力的なラティナが独身ですと、それこそ権力を盾に何を言ってくるか分かりません」


はあぁ?何言ってんだこの人?


「不貞な行動なんてしません」

「ラティナはね。でも、頭のネジが飛んだ王族がいたら厄介です」

「……侍女の事などでエメリア様に相談させて下さい」


あからさまだけど、話をぶった切らせてもらおう。


「はい。婚約の話は後日、ご両親にご挨拶させていただきます」

「……。その必要はないです。ねぇ、お父様」


薄く開けてある扉に声を掛ければ、当然のようにお父様達がいた。


「なんとなく良い話がありそうだ、と思ったのでね」


にこやかなお父様の姿に笑みを向けてみた。


「そうでしたか。私は断る為にいらしたのか、と気を揉みましたわ」


お父様の狙いが何処にあるのかは今ひとつ掴みきれませんが、王家に近過ぎず遠くない方との縁を、断る事はしないですよね。


「爵位を盾にしない、とのお言葉、ありがたい事です」

「ラティナ嬢が王族との縁を望んでいるのなら私も考えなければならない事でしたが、それも不要の事」


うん、ラウル伯爵いえアルフレッド様も気が付いてるいる様ですが、深追いはされないようです。


「お父様、私、分不相応な縁は嫌です。これからもエメリア様を影から支えるものでありたいと思っております」


お父様の愛情は疑ってませんが、野心は程々に、ね。


「おや?私はラティナの幸せだけを願うただの父親だよ」


喰えないお父様ですが、アルフレッド様も相当ですから自戒して下さいね。

ラティナの口が若干悪くなってます。

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