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卒業パーティーにて

ラティナとラウルの会話を中心にしました。

「何処で気が付いた?」


ラウル宰相の言葉に視線を下げ、囁く様に話し始めた。


「わりと早めにです。バーナード殿下の、エメリア様への異常な執着心を感じましたので。あれ程、邪険にし、あの女を侍らせて居るのに婚約を破棄しようとしなかった」


本当にそうだ。

あれ程馬鹿さ加減を晒している上、傍若無人に振る舞い、エメリア様を貶しながらバーナード殿下はけっしてエメリア様との婚約破棄を口にしなかった。


それどころか、いつも罵倒しながらも俺の婚約者、と何度も言っていた。

卒業後の公爵家への婿入りに固執しているのか、と考えたがそれだけが理由とは思えない態度。


エメリア様がバーナード殿下を避け、ユーシス殿下との仲を深めるにつれ、見当違いな事に激怒する様は間違いなく嫉妬からだろう、と推測すれば答えは出た。


バーナード殿下の本心を知らない、あざとい似非ヒロイン、アズサは表面上の暴挙や罵倒をバーナード殿下の後ろでクスクス笑いながら見てるくせして、人目のあるところでは


「嫉妬したエメリア様がアタシを虐めるんです」


なんて嘘を吐く。


男達が好きそうな、華奢で庇護欲を唆る上目遣い。話で聞いたゲームのヒロインそのものだ。

まぁ、彼女はそれにハニートラップも乗っけていたっけ。


あのあざとさとハニートラップに骨抜きになった男達の将来が気の毒?だ。

なにせ、既に揃いも揃って煌びやかな立場から強制退去させられている。


彼らの思考回路は完全に壊れている。


エメリア様曰く、頭がお花畑になった奴らに対して学園内でエメリア様がどう頑張ったって、アズサの言葉しか攻略対象の男達は信じていなかった。


他の方達は誰一人アズサの言葉を信じていないし、味方は一人も居ないと言っても過言じゃないのに。

既に自業自得で没落した男達に、この陳腐な状況をひっくり返せる力は無い。


「それに自分の黒歴史を見せられている気がして、正直気分が悪かったですが、先手は打ちやすかったですね」


前世の記憶を取り戻してから速攻軌道修正して本当に良かった。


「くっ。君の黒歴史ねぇ。すごく気になるが、あの男爵令嬢の方はこちらで処分するが、殿下の方は……」

「ユーシス第二王子殿下にお任せします。これ以上エメリア様を苦しめたくありません」


あの似非ヒロインが何をしたかなんて知りたくもないが、エメリア様を溺愛しているユーシス殿下なら徹底的に処分してもらえるだろう。


さて、バーナード殿下は漸く婚約破棄を宣言したのですから、盛大に自滅していただこう。

何やってんでしょうね、馬鹿坊ちゃん。

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