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学園の会話と王宮にて

ラティナの心情を中心にしてみました。

「アンナさんの精油って、すごくリラックス出来るのね」


ダナエがハンカチに染み込ませたラベンダーの香りを堪能しながら、微笑んだ。


「枕元に香りを置くと、安眠もできます」


ターニャが精油の入った瓶を大切そうに両手で持ち、うっとりしている。


「ロレンス商会で販売を始めました」


アンナがにこにこしながら紅茶を淹れると、2人がクスクス笑い出す。


「きっと今頃、ラティナ様アワアワしてますでしょうね」

「普段は冷静なのに、極度の緊張屋さんですもの」


ついさっき、バロー公爵家の馬車に乗せられて行ったラティナを思い出して3人はまたクスクス笑い出す。




「ラティナ嬢、そろそろわしの事をウィリアムおじ様と呼んでくれないか?」


バロー公爵閣下、そんな馴れ馴れしい呼び方、無理です。


「お父様、ラティナはいまだにわたくしの事も様付けで呼ぶのに、狡いですわ」


公爵令嬢のエメリア様を呼び捨て?無茶に決まってます。


バロー公爵親子に挟まれ、私は緊張で頭が真っ白になりそうです。

男爵家の私が王宮に連れて来られただけでも焦っているのに、なんの拷問ですか?


「バロー公爵閣下。あの、何故私まで王宮に?」

「ウィリアムおじ様だよ。ラティナ嬢」


無理です。泣いていい?

泣きたいのに、私の表情筋は通常運転で淑女の笑みをキープしてます。

お母様の指導は偉大です。


「やれやれ、ラティナ嬢は義理堅いね。此処に来たのはレナード王太子殿下が君に会いたい、と望まれたからだ」


い、今すぐ回れ右してもいいですか?


「そうよ、ラティナ。レナード王太子殿下は貴女に感謝していらっしゃるの」


バーナード殿下達の事ですか……。

半分以上はラウル伯爵のお陰なんですけどね。


「やっと会えた。君の事はカインから何度も聞いていたけど、直接会って礼を言いたかったんだ」


自信に溢れ、為政者として堂々とした姿を見せながら屈託なく笑うレナード王太子殿下は見惚れるほどの方だ。

でも緊張で胃が痛い。


何故、此処にレナード王太子殿下だけでなく、ユーシス殿下やラウル伯爵まで居るんですか?

お兄様、ちゃんとこっちを見て、説明して下さい。

緊張屋さんには辛いだろう。

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