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学園と近衛騎士団訓練所にて

マテウスざまぁです。

バーナード達が卒業するまであと3ヶ月を切った。

学園内でもバーナード達の醜聞が密かに噂になり、気が付けば彼らの周りにはほとんど人が居なくなっていた。


ゲームでは、ヒロインに多くの協力者や友人が集まりエメリアが孤立している、と聞いていたが現実は真逆の状態である。


「さて、そろそろ始めますか」


ラティナの悪役っぽい笑みをエメリアが不思議そうに見たが、エメリアには、にっこりと笑った。




騎士団長令息マテウスは困惑していた。


呼び出しを受け来てみると、近衛騎士団が使っている訓練場の脇で自分の婚約者であるターニャが、近衛騎士団長令息のオーランドと親しげに笑い合っている。


少し前に、アズサに対して嫌がらせをしている、と聞いて婚約破棄をちらつかせながら怒鳴ったばかりだと言うのに、ターニャはそれを否定しただけで無く、正式に婚約破棄を受け入れると言ってきた。


この婚約に拘っているのはターニャの方だから、ただの強がりだと侮っていたが、ターニャの親は婚約を白紙に戻す手続きを始めており、ターニャ自身も止めていた剣の訓練をいつの間にか再開し、近衛騎士団の方に通っているらしい。


しかもその結果、歳が近いオーランドとの仲が急速に良くなっている。


「ターニャ、お前はアズサに嫌がらせをするだけで無く、いつからそんなふしだらな女になった」


初めて見た、ターニャの屈託のない笑顔にマテウスは困惑しながら、ターニャを怒鳴りつけた。


「ふしだら?婚約者でも無い女に抱きつかれ鼻の下を伸ばしているお前がそんな事、よく言えるな」


ターニャを庇うように立ち、毅然と言い返すオーランドの紫の目が殺気を帯びていく。


近衛騎士団は騎士団より格が上で、オーランドは自分よりも剣の腕が立つ。

しかも身分も上なだけで無く、学生のマテウスと違い、既に近衛騎士団に入隊して、それなりの地位を確保している。


だが、マテウスは戸惑いと苛立ちのせいでその事を気にする余裕すらない。


「ダグラス侯爵令息、貴方には関係ない。こいつは」

「ロドネフ伯爵令息。言葉使いには気を付けろ。お前は、ターニャとの縁は切れた筈だ」

「縁が切れた?」


マテウスの困惑が更に深くなる。

周りは騒がしいが、ターニャとの婚約はまだ継続しているし、これからもそのつもりだ。


ターニャの家は金を持っているから、アズサに贅沢をさせる為にも金づるのターニャを手放すつもりはない。


「先日、ロイド伯爵に婚約を申し込んだロドネフ伯爵本人から君達の婚約は白紙に戻したと報告があった。そして、今は私がターニャの婚約者だ」


オーランドの言葉が金槌のように、マテウスの脳に物凄い打撃を喰らわせた。


「えっ?」

「君の不貞が理由だから慰謝料の支払いも終わっているそうだ。良かったな。これでお前はアズサとか言う女に侍っていても後ろ指は指されなくなったぞ」


ターニャも頷いている。

だが、マテウスは彼らの言っている意味が理解できなかった。


ターニャは自分に惚れている筈だ。

婚約も金に物を言わせたロイド伯爵家から持ち込まれたものだと両親から聞いていたから、雑に扱ってもターニャが自分から離れる訳がないはずなのに。


そんな思いだけが頭の中をぐるぐる回っている。


「マテウス・ロドネフ伯爵令息。二度とターニャに近付くな」


オーランドが接近禁止を命じても、マテウスはぶつぶつ何かを呟いて、聞いていないが、周りの者達は納得したように頷いた。

ラティナの暗躍の結果その1。

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