表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

8P 僕の変化

はぁ…………今日もだるいぜ……


そんな感じで今日が始まった。













いつもの教室。

いつもの周囲の反応。

いつもの授業。


悪くはないけど良くもない。


僕の日常に新展開などいらないし、必要もない。






というわけで午前の授業を終えた僕はいつもの場所(※立ち入り禁止の屋上)へと向かおうとした。


弁当を持ち、廊下に出て


「あ、あのっ……一緒にお昼ご飯食べませんか……?」



新展開キタ。




----------------------------------


「あの……ここって来ても良かったんでしたっけ?」


「良くない」


「えぇっ!?」


はい、屋上にやってまいりました。

まさか僕が誰かと一緒にここに来るなんて。

輪廻転生しても無理だと思ったんだが。


そもそもなぜこの子は僕に話しかけられるのだろうか。

こんな無表情でむく……ち


いや、結構話したな。

僕に似合わず。


あれか。

あれが原因か?


まさかこんな面倒くさいことになるとは。

あの時自力で帰っておくべきだったか。


まぁこうなった以上仕方がない。

曲がりなりにも彼女は命の恩人だ。



それを面倒くさいからと言って放り出すのは僕の流儀に反する。

受けた恩はその分キッチリ返す主義なのだ。


まぁ貯めると面倒くさいことになるからとも言えるが。


それにこんな僕だ、しばらくすれば離れていくことだろう。





だって今までも『そう』だったのだから。



それまでの辛抱だ。










「そのお弁当すごい美味しそうですね!」


早速話しかけてきやがった。


「自分で作ったんですか?」


「妹」


「妹さんがいるんですか、いくつなんですか?」


「一つ下」


「中学三年生ですか?じゃあ受験勉強とか部活とか大変そうですね!」


「問題ない」


「へぇ〜……妹さん優秀なんですね!」




なんかグイグイ来るんだけど。

言ってもないこと勝手に悟ってるんだけど。


なんだこの子?

こんなじゃなかっただろ。

もっとビビってただろ。


1日で変わり過ぎだろ。

もう中身別の人だろ。


耐えようかと思ったけどもうやめた。

こういうことは悪いから余りしたくはなかったんだけど。


「私にも妹がいるんですよ、私と全然性格が違いますけど!」


「なあ」


「はい?」


「なんでそんなに僕に話しかけて来るの?」


「え、」


「もしそれが憐れみでやってるならやめて欲しい」


これは僕の本心だ。

この子は優しいからそうしたのかもしれない。


でも僕にとっては迷惑でしかない。

どちらにとっても悪いことだけだ。


何より面倒くさい。


さて……どうでるか。



ポロポロ


ん……?



「ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇん」


ナイタ。

大号泣だ。

ヤバい、これ見られたら勘違いどころじゃすまない。



「ごべんなざいぃぃぃぃ」


「ごめん、言い方悪かった、マジで泣き止んで」




----------------------------------


「ひっく……ぐすっ」


「ホントごめん」


「いえ、いいんです……全部私が悪いんで」


急に卑屈になった、メンドくせぇ。











「本当は私が友達が欲しかったんです」



「は?」





あなたこっちサイド(ボッチ)ですか。





----------------------------------




「私、昔はもっと暗い性格で友達も全然いなくて……それでも頑張って変わろうと思ったんです」



努力するのはいいことだと思う。

僕はしなかったけど。



「でも全然友達が出来なくて……それで霊人君を見て凄いなって思ったんです、友達いないのにそんなに平然としているのを」


ナチュラルに人をけなしてきやがった。


「それでこの人は違う人種なのかなとか思ってたんですけど、意外に話しをしやすくて……それで私思ったんです!この人なら友達になってくれるかもって」



完全に友達選び間違えてます。


「お願いです!メールアドレスを教えてください!」


そしてやっぱりグイグイ来た、いきなり過ぎるだろ。










でも……ここまでしたやつはいない、か。








「はい」


僕はスマホを彼女に差し出した。



「え?これって……」


「自分で登録して、面倒くさい」


「いいん……ですか?」


「別に」









「ありがとうございます!!」












そうやってパッと花が咲くように笑った彼女。



篠崎(しのざき)花音(かのん)


それが僕の電話帳に初めて記された友達の名だった。




























「あ、一週間に二度メールしたら着拒するから」


「そんな!?」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ