4P 僕の放課後
キーンコーンカーンコーン♪
『放課後』
それは学校という名の束縛から解き放たれた時間
ある者は部活動に精を出し、
ある者は友達と一緒に寄り道をしながら帰り、
ある者はバイトなんかをするのかもしれない。
ん、僕はどうしているか?
ハハッ、言わせんなよ……
まっすぐ家に帰っていますけど何か?
当たり前だ、僕が部活に入っているわけがない。
そもそも僕みたいなのが入ったらチームの結束が崩れる。
チームが勝とうが負けようが同じ無表情なのだ、これほど和を乱すヤツはいないだろう。
バイトも同じだ、そもそも雇うところの気が知れない。
そして友達もいない。
つまり、僕はただただ『独り』で帰ることしかできないのだ。
よし、マ○ク寄ろ。
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マッ○で買ったハンバーガーとポテトをむさぼりつつ帰宅。
家ではほとんどの時間何かをするでもなくただゴロゴロしている。
周りから見れば無駄な時間だというだろうが、僕はこんな時間が一番好きだ。
妹は部活で、僕よりも帰ってくるのが遅い。
両親は共働きで2人とも帰ってくるのは夜遅くだ。
じゃあ夕飯は誰が作るかって?
もちろん、僕……なわけがない。
うん、ご察しの通り妹だ。
つまり部活帰りで疲れているはずの妹が、ダラダラしていただけの僕と自分のぶんのごはんまで作るわけだ。
僕も本格的にクズだな……
いやぁ、それにしても妹は男をダメにする才能がある。
これじゃあ将来、悪い男に引っかかりそうだ。
後、そろそろ僕はバチが当たりそうな気がする。
………今日ぐらい本気だそうかな。
あ、やっぱどうしよう
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結局ごはんだけ作ることにした
途中、心が折れかけて何度かカップ麺になりかけたが、なんとかハンバーグを完成させた。
我ながらいい出来だと思う。
特製デミグラスソースハンバーグ〜コーンのバター炒めを添えて〜
コンソメスープ
ガチャリ
お、帰ってきた
「ただいま帰りました、すぐに夕飯作ります………ね?」
うん、かなり驚いてる。
作ったかいがあったかもしれない。
「兄さん」
「ん、どうした?」
喜んでくれただろうか?
「病院…………行きましょうか」
失敬な!!
………おかえり、美咲