9P 僕の休日
休日。
それは一週間の疲れを癒し、次の週への英気を養うための日。
え、僕が一体何をするかって?
それは……
もちろん寝るに決まっているだろう。
朝起きたら二度寝。
遅めの朝ごはんを食べ、ゴロゴロする。
昼ごはんを食べ、また昼寝。
そして夜に起き、夜ごはんを食べ就寝。
うん、これが理想の休日の過ごし方だと思う。
というわけで早速二度寝だぁ………
「さっさと起きなさい、クズ兄」
無理でした。
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家を追い出された……
あれ?僕って兄だよね?
なんでこんな目にあってるんだろ?
はぁ……最近ろくな目にあってない気がする。
日頃の行いが悪いのか?
………心当たりしかない。
まぁ、それでも生活を変える気はさらさらないが。
あれ、自業自得か?
………まぁいい、家がダメなら他の場所だ。
公園のベンチでいいや。
うん、これは悪くない。
少し固いけど許容範囲だ。
日差しもそこまできつすぎない。
これなら昼まで行けるかもしれない。
「あれ?霊人君?」
……いやぁ、本当に気持ちがいいなぁ。
「あのぉ、聞こえてますよね?今、目が合いましたよね?」
今日はなかなか良い日じゃないか。
「そろそろ寝たフリやめて、起きてくださいよぉ……」
そろそろ妹の手伝いをするのもいいのかもしれない。
「もしもし、もしも〜し?」
だから、だからお願いだ………
誰か篠崎花音を黙らせろ!!
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もういい、もういい……
この僕直々に黙らせてやる。
「あ!やっと目を開けてくれたんですね?」
「チッ……」
「えぇ!?いきなり舌打ですか!?」
「お前性格暗いとか以前に空気読めないって言われてただろ」
「あっ!わかります?」
なんでちょっと喜んでるのこの人!?
「言わなくてもわかってくれるなんて本格的に友達みたいですね!」
……よし
「着拒、着拒……」
「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
僕の受難はまだまだ続くようです。