組長のスクールライフ2
彩乃が教室に入るまでは良かった。
非常に良かったのだ。だがしかし、ここで問題が発生。
なぜか、クラスにあきらがいる。
もちろん、あのあきらだ。
不思議すぎてつい、
「な、なんで…あきらが…」
と、言ってしまった。
するとあきらが、
「あれ?言ってなかったっけ?俺、彩乃と同じ学校だって!」
あきらぁぁぁぁぁぁああ!言われてないよおおおおおおお!
あたしは心の中で叫んだ。
「ん?んん?あきらと彩乃ちゃんは知り合いなのかな?」
優司先生はそう言うと、
「じゃ!ここはテンプレだよね!隣の席ってことで!!」
…はは。言うと思いましたよ。あたしは誰からもわかるような諦めた顔をしていた。
「彩乃ぉ!そんな悲しい顔するなよ!俺がいて安心だろ!?」
「あっ、うんそうだね安心だねいろんな意味で」
あたしは、あきらに本日最高のスマイルを浴びせた。
もちろん、あきらはそのスマイルの意味が読めた。
まず、目が笑っていなかった。
しかし、他のクラスの男子はというと…
ほぅっ…と、そこに天使でも舞い降りたのかと思うような目で見ていたのだった。
そうして、無事?クラスへの紹介もおわり休み時間に入る。
その途端、クラスの男子から
「彩乃ちゃん!どっからきたの?」
「彩乃ちゃん!かわいいねぇ!ラインやってる?」
など、わらわらと彩乃の席にクラスの男子が群がってきた。
「いや、かわいくないですよ〜!」
と、適当に相手していたのだが
それをみたあきらは、
「おい…おまえら。俺の彩乃になにナンパしてんだよ。そのきったねぇ手を離せ」
まぁまぁその剣幕といったら…怖い怖い。
クラスの男子が、ひぃっ!などと情けない声を出しながら彩乃の席から離れていく。
「あたしは、いつ、どこで、あきらのものになったのでしょうかねぇ!?」
あたしは、そう言ってあきらを睨む。
「彩乃!彩乃!俺が学校案内してやるよ!」
…うん。まったく話を聞いていない。
あきらに引っ張られながら、あたしは教室を出た。
しかし、それをクラスの女子たちは憎悪の目で見ていたのを彩乃は気づかなかった。
そんなこんなで彩乃スクールライフ初日は、
なんの事件も起こさず終わったのだった。
翌日、
学校に行こうと支度をしていると、
「彩乃〜今日こそは僕のバイクに乗ってくよね〜?」
そう颯汰に言われた。
「なに言ってんだよ。俺のバイクに乗ってくよな」
あきらからも言われた。
「いや、俺の車で行きましょう」
大和にも言われた。
「いや、普通に歩いて行くから。」
あたしは三人を思いっきり変な目で見ながら言ってしまった。
その途端三人とも顔を真っ青にして、声を揃えて言ったのだ。
『彩乃が襲われたらどうするんだ!送ってく!』
…もう、これは引く。引くしかない。
そう思いながらも、これは送ってもらうしかないのかと諦めていた。
「じゃあ、せめて車にして…?中学にバイクで登校とか私のスクールライフぶち壊されるわ」
いや、もう初日でぶち壊されているのだが…。
あたしは、そう言うと大和が勝ち誇ったかのように2人を鼻で笑っていた。
当の二人は、もうどっかの演劇でも見てるかのように、しくしくしくしく泣いていた。
男だろーがよ!?しっかりしろよ!?
と、心の中で突っ込みながらも、ふと疑問に思う。
「あきら。なんであきらはバイクで登校してるのに何も言われないの?」
うん、まぁ普通に疑問に思うところだよね。
そうすると、あきらは
「なんか毎日バイクで行ってたら何も言われなくなった。」
うぉい!?それ完全に先生から見放されてるぞ!?
うわ、まじかよ…。そんな見放されてる生徒と学校では一番の友達とか…。
ちょっとネガティブ思考に陥ってると、
「彩乃!そろそろ行かないと!」
そう、大和が言う。
ただいまの時刻
8時6分。
「また遅刻するぅううううううううううううう!」
あたしは、急いで大和の車に乗りこんだ。
学校に着いたのは、
8時17分。
「あぁ、登校二日目にして二度目の遅刻よ。大和…。もう学校やめていいかなぁ!?!?」
そんな悲痛な叫びも大和は彩乃を車に乗せれたことがよほど嬉しかったのかまったく聞こえていない。
「くっそ…行くしかないのか…。
じゃ、いってくるね!大和!」
「いってらっしゃい。なにも問題を起こさないでくださいね」
お見送りの言葉おかしいだろそれ…。
そんな突っ込みをしつつ、下駄箱に急ぐ。
しかしまぁ、人生とはうまくいかないものである。
「はい。2分56秒遅刻ですね〜。何年何組お名前をどうぞ」
その言葉で、私は二度も生徒会長さんに捕まった。
パソコンが壊れてしまい、iPhoneでの投稿になります!なにか誤字脱字とうありましたら教えていただけると助かります!